目袋とは、目の下のふくらみのことを指しますが、これは眼窩脂肪が突出したことが原因です。目袋があることで、相手に老けた印象を与えたり、疲れた印象を与えたりすることがあります。これが巡り巡って、健康に支障をきたすこともあります。
このコラムでは、そんな目袋の原因や改善方法、涙袋との違いなどについて解説します。
目袋で悩んでいる方は、目袋改善のためのツールに活用してください。
目袋の原因と改善法:若々しい目元を取り戻すために知っておきたいこと
![目袋の原因と改善法:若々しい目元を取り戻すために知っておきたいこと](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/image.jpg)
この記事を読んでわかること
- 目袋は眼球下の脂肪が突出してできる膨らみで、加齢や遺伝が原因です。肌のたるみや眼輪筋の緩みが影響し、老けた印象や疲れた印象を与えることがあります。
- 目袋は、自信やメンタルに悪影響を及ぼすことがあります。ストレスや不安感が増幅し、生活の質が低下する場合があります。
- 日焼け止めで紫外線ダメージを防ぎ、スキンケアや血行促進マッサージを行うことで、目袋を目立ちにくくすることが可能です。
- ヒアルロン酸注入や医療ハイフなどで改善可能で、同時に睡眠の質向上やストレス管理、生活習慣の改善を行うことも重要です。
目次
目袋とは何か?基本を理解しよう
![目袋とは何か?基本を理解しよう](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/img_fx2025-01-17T113322.586.jpg)
目袋という言葉を一度は聞いたことがあるかと思いますが、どこに存在する袋のことを言うのか詳しくは知らない人も多いのではないでしょうか。そんな目袋について解説していきます。
目袋の定義とその特徴
目袋とは、眼球の下の眼窩脂肪が突出することで現れるふくらみのことを言います。
加齢によって眼輪筋が緩むと目の周りの脂肪を支える力が低下し、脂肪が眼球の下に移動することでふくらみができてしまいます。また、肌のハリの低下によるたるみも、目袋を目立たせてしまう原因となります。
![目袋の定義とその特徴](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/eye-tarumi_1.jpg)
目袋はバギーアイと呼ばれることもあり、目袋があることで実年齢より老けて見えてしまったり、クマが目立つ原因になったりもします。
加齢によって目袋が現れることが多いですが、遺伝によって若いうちから目袋が目立つこともあります。
目袋と涙袋の違い
目袋と涙袋は同じと認識している人もいますが、この2つは大きく異なります。
涙袋は目のすぐ下にできるふくらみで、目の下の眼輪筋が発達して盛り上がることでできます。
![目袋と涙袋の違い](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/eye-namidabukuro_1.jpg)
涙袋があることで、若々しい印象やかわいらしい印象を相手に与えることができます。
一方で目袋は眼窩脂肪が原因で、眼輪筋の緩みによって起こり、老けた印象や疲れた印象を相手に与えます。
また、目袋の大きさによっては、ゴルゴラインが濃く見えてしまうこともあり、より老けた印象を与えてしまう原因になります。
![目袋と涙袋の違い](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/eye-namidabukuro_2.jpg)
目袋ができる主な原因
目袋ができる主な原因は、眼輪筋の緩みと肌のたるみです。
眼輪筋は、眼球を支えるクッションのような役割をしている眼窩脂肪が、眼球の重みによってはみ出してこないように覆う役割をしています。しかし、その眼輪筋が緩むことで脂肪を覆うことができず、眼球の重みによって押し出された脂肪が、目袋となって目の下に現れます。
また、加齢とともにたるむ皮膚によっても、目袋が目立ちやすい状況ができてしまい、目袋による影でクマも目立つ顔立ちになってしまいます。
目袋が気になる理由とその影響
![目袋が気になる理由とその影響](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/img_fx2025-01-17T114305.781.jpg)
なぜ人は目袋が気になるのでしょう。その理由を、見た目への影響からメンタル面への影響まで、詳しく解説していきます。
見た目への影響
目袋があることで、実年齢よりも老けた印象を与えやすくなってしまいます。目袋のある部分は、どうしても皮膚がたるんでいるように見えてしまいがちです。目元は顔の中でも注目されやすい部分であり、その部分に老化現象のひとつであるたるみが現れることで、全体的に若々しさが損なわれることがあります。
また、目袋の膨らみが目元の影を強調し、暗くクマのように見えるため、疲れた印象を与えてしまいがちです。さらに影のコントラストが強まることで、ゴルゴラインやほうれい線が目立つ場合もあります。
これらによって表情が重たく見えることがあるため、笑顔や明るい表情が伝わりにくくなり、全体的にネガティブな印象を与える場合もあります。
自信やメンタルへの影響
目袋が目立つことは、見た目の印象だけでなく、自信やメンタルにも大きな影響を与えることがあります。目元は顔の中でも特に注目されやすい部位であるため、目袋に対するコンプレックスが深刻化すると、日常生活や人間関係に影響を及ぼす場合もあります。
例えば、自分の顔に対する他人の視線を過剰に意識するようになってしまうと、「目元が疲れて見える」「老けて見える」といった思い込みが強くなってしまい、自信を失う原因にもなります。
また、こういった外見に対する自己評価の低下が起きてしまうことで、日常的なストレスや不安感を増幅させる要因にもなります。
「相手にどう見られるか」を気にしすぎてしまうあまり、新しいことに挑戦できなくなったり、人と会うことや写真に写ることを避けたくなったりもします。
健康面への影響
目袋の目立ちが気になることで、外見へのストレスや自己評価の低下が起こることがあります。これが続くと、心理的な不安やうつ状態に発展する可能性もあります。外見の悩みが健康的な生活習慣や日常生活の質を低下させることがあるため、精神面での影響も見逃せません。
また、慢性的なストレスが続くことで、体内で体をサビさせ老化を促進してしまう活性酸素などが過剰に生成され、老化を早めてしまう原因にもなります。活性酸素は肌のしわやたるみの形成にも影響するため、より目袋が目立ってしまうなどの悪循環にも陥りやすくなります。
自宅でできる目袋改善法
![自宅でできる目袋改善法](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/img_fx2025-01-17T120121.350.jpg)
目袋の根本的な改善には、美容治療が必要ですが、セルフケアでも目袋によって作られるクマを目立ちにくくすることは可能です。その方法についてご紹介します。
日常生活での予防策
日常生活では、肌のたるみの促進をできるだけ抑えるようにしましょう。
肌のたるみを加速させてしまう主な原因である紫外線は必ずブロックするようにします。紫外線は、肌の奥の真皮層でハリや弾力を保つ役割をしているコラーゲンやエラスチンを破壊・劣化させてしまいます。
![UV-Aによるしわ・たるみの発生](/renewal/wp-content/uploads/2022/12/UV-A.jpg)
これにより、肌はハリや弾力を保つことが難しくなり、少しずつたるんだり、しわができたりします。目袋ですでに膨らんでいる部分がさらにたるんでしまうことで、より目袋が際立ちやすくなり、さらには目袋による段差がしわとなって深く刻まれてしまう可能性があります。
これらを予防するためにも、外出時はもちろんですが、室内でも窓際にいる時はしっかりと日焼け止めを塗るようにしましょう。
簡単なセルフケア方法
紫外線対策に加え、自宅でできるセルフケア方法としては、「マッサージで血行を良くする」「眼輪筋を鍛える」「スキンケアでたるみの予防」の3つが重要になります。
- 血行を良くするマッサージ
マッサージによって目の周りの血流を良くすることで、たるみやクマの予防につながります。
血流が滞ることで細胞に十分な栄養素がいかず、代謝が低下していきます。これにより、肌のハリの低下や、目の下のクマにつながりやすくなります。目の周りは皮膚が薄いため、優しくマッサージするようにし、温めることで血行不良を解消することができます。
眼球の周囲にある骨に沿って、目頭側から目尻側に向けて指先で優しく押すようにマッサージをしていきます。強く押しすぎたり、強く摩擦しすぎたりすると、肌への負担が大きくなるため、アイクリームなどを使用して、気持ち良いくらいの力加減で優しく押すようにしましょう。 - 眼輪筋を鍛える筋トレ
眼輪筋を鍛える一番簡単なトレーニング法としては、下まぶたを持ち上げるようなイメージでギュッと目をつぶり、そのまま5秒程度キープしてから力を緩め目を開くといった方法です。この時に、おでこや上まぶたの方に力を入れてしまうことで、眉間やおでこにしわができる原因となります。遠くを見る時に目をすぼめるようなイメージで、下まぶただけを持ち上げるように力を入れると、効果的にトレーニングしやすくなります。 - たるみを予防するスキンケア
スキンケアを意識するだけでも、たるみにくい肌作りは可能です。保湿力や肌代謝を高める効果のある成分を選択するといいでしょう。
おすすめは、保湿力の高いセラミドや肌代謝を高め、ハリを維持する効果が期待できるナイアシンアミドやレチノールなどです。
セラミドは脂質と水分の両方を抱え込む性質を持ち、肌の保湿機能を高めてくれます。
![セラミドの働き](/renewal/wp-content/uploads/2024/10/skin-9.jpg)
セラミドは元々肌の角質層に存在していますが、洗顔などで流出してしまいます。これをケア用品などから補うことで、肌のバリア機能を維持しやすくし、紫外線の影響を受けにくい肌作りが期待できます。
同時に、ナイアシンアミドやレチノールで肌の代謝を高め、ハリを維持するようにしましょう。
参考:Wikipedia – セラミド
参考:Wikipedia – ニコチンアミド(ナイアシンアミド)
参考:Wikipedia – ビタミンA(レチノール)
美容皮膚科での治療法
![美容皮膚科での治療法](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/img_fx2025-01-17T121135.153.jpg)
目袋を改善したい場合は、美容治療を利用することで、より効果的な改善が期待できます。美容皮膚科で受けることができるおすすめの治療法を解説します。
脂肪の除去
目袋の原因である脂肪を直接除去する脂肪溶解注射を眼窩に注射していきます。「眼窩脂肪溶解注射」として採用しているクリニックもあり、外科的な手術とは異なり、ダウンタイムが少なく、施術時間も比較的短いことが特徴です。また、脂肪溶解注射の特徴として、一度除去した脂肪細胞は増えることはないため、新たに脂肪が突出してこない限りは、半永久的な効果が期待できます。
ヒアルロン酸注入でフラットに
目袋の下の段差の部分にヒアルロン酸を注入することで、目袋とその下の頬の部分とをフラットにし、目袋を目立ちにくくする方法です。
![目袋の下の段差部分へのヒアルロン酸注入](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/eye-tarumi_2.jpg)
椿クリニックでは、ヒアルロン酸注入による施術を行っています。
目袋の脂肪を取る治療ではなく、脂肪によってできた段差を滑らかにするように注入していくため、眼窩脂肪の突出が軽度の場合は、ヒアルロン酸注入で対応が可能な場合が多いです。ただし、根本的な改善ではないため、ヒアルロン酸が吸収され、無くなっていくと、また目袋が目立つこともあります。
たるみの引き締め治療
医療ハイフによって目周りのたるみを引き締めることで、目袋を目立ちにくくすることが期待できます。
医療ハイフは、肌を支える土台のひとつのSMAS筋膜を引き締めることで、たるみを改善します。また、脂肪にもアプローチすることができるため、眼窩脂肪に直接働きかけることも可能です。しかし、頬の脂肪が少ない人や目の下がくぼむのが気になる場合は、目袋への直接の照射は避けた方がいいでしょう。
目袋改善のためのライフスタイルの見直し
![目袋改善のためのライフスタイルの見直し](/renewal/wp-content/uploads/2025/02/lifestyle.jpg)
目袋を改善するためには、ライフスタイルにも気をつける必要があります。見直すべきライフスタイルについて解説します。
睡眠の質を向上させる方法
質の高い睡眠は、肌の修復を効果的に行うことができ、たるみの進行を予防します。
特に睡眠から3時間程経ったときに訪れる深い睡眠のタイミングで、より深い睡眠が取れることで、肌を修復する成長ホルモンの分泌が高まります。
より質の良い睡眠を取るためには、睡眠の前2時間はテレビやスマホなどのブルーライトをカットするようにしましょう。また、体が温まりリラックスした状態になっていると、眠りにつきやすくなるため、39~40度程度のぬるめの湯船にゆっくりと浸かるようにしましょう。熱すぎるお湯は交感神経を活発にさせてしまい、眠りにつきにくくなるため注意しましょう。
この他にも、睡眠前はカフェインの摂取を控えたり、ホットミルクやホットココアなどで副交感神経を優位にしたりすることも大事になります。
ストレス管理とリラクゼーション
ストレスは、肌の老化を促進させる活性酸素を発生させてしまいます。紫外線の蓄積によっても発生する活性酸素は、肌のシミやしわの原因となったり、細胞の修復を阻害したりします。
ストレスを溜めないように趣味の時間を作ったり、ゆっくりと体を温めたりするといいでしょう。また、軽く汗ばむ程度の軽い運動を1日20分程度続けることもストレスの緩和には有効です。市販のストレス解消グッズや甘いものを少量摂取することも効果的です。
自分に合う方法でストレスを解消するように心がけましょう。
日常的な習慣の見直し
日常的に肌を擦る習慣があったり、パソコンなどで1点を集中して見る習慣があったりする人は、できるだけ改善するようにしましょう。
肌を擦る習慣のある人は、その摩擦によって肌が黒ずみやすく、目袋の下の影が強調され目袋が目立ちやすくなってしまいます。
また、パソコンなどで1点を集中してみる習慣のある人は、瞬きの回数が減ったり、目の周りの筋肉が低下しやすくなったりします。また、目の周りが凝り固まることで、血流にも影響を与えます。
肌を擦らないように、優しく触れるように心がけ、パソコンやスマホなどを使う時は、適宜目を温めたり遠くを見るようにしたりして、目の周りをほぐすように心がけましょう。
まとめ
目袋は、目の下の眼窩脂肪が突出してできるふくらみのことです。この目袋があることで、実年齢よりも老けた印象を与えたり、疲れた印象を与えたりします。
涙袋と目袋は異なり、涙袋は眼輪筋の発達でできる目のすぐ下のふくらみのことを言います。涙袋がある顔は、相手に好印象を与えやすいですが、涙袋よりも下にできる目袋は、あまり良い印象を与えません。この2つはしっかりと区別することが大事です。
目袋を改善するには脂肪の除去が効果的ですが、ヒアルロン酸注入や医療ハイフなどで目立ちにくくすることも可能です。
目袋に悩んでいる方は是非一度椿クリニックにご相談ください。