ヒアルロン酸のボライトXCは、従来のヒアルロン酸と異なり、肌質改善の目的で使われます。主に顔や首に注入し、小じわの改善や首の横しわの改善が期待できます。
そんなボライトXCの注入箇所とともに顔や首への効果を解説していきます。
ヒアルロン酸ボライトはどこに入れるの?ボライトの効果とともに解説します

この記事を読んでわかること
- ボライトXCは、肌の水分保持力を高めるヒアルロン酸製剤で、顔や首に注入することでエイジングケアに効果的です。レーザーでは難しい甲状腺部分にも対応します。
- 乾燥肌の方や年齢肌が気になる50代以降の方に特に適しており、肌のハリや小じわ、くすみを改善します。ただし、妊娠中・授乳中、血液疾患や麻酔アレルギーのある方などは施術を避けてください。
- 真皮層にヒアルロン酸を補うことで水分保持力が回復し、乾燥や小じわ、毛穴の開きが改善されます。定期的なメンテナンスで効果を維持しやすくなります。
- 従来のヒアルロン酸注入とは異なり、形を作らず肌質改善を目的としています。初めての方は両頬から始めると効果を実感しやすく、痛みや副作用も少ないためおすすめです。
目次
ボライトXCの注入部位:どこに入れるのが最適?

ボライトXCの注入部位について解説します。
ボライトXCが効果的な顔の部位とは?
椿クリニックではボライトXCは「おでこと鼻以外のお顔」と「首」に注入します。


ボライトは肌の水分保持の能力をアップし、瑞々しい肌に改善してくれるため、エイジングケアが期待できます。
ボライトXCは首の悩みにも対応
ボライトXCによるエイジングケアはお顔だけでなく、首の横ジワも改善します。
お顔にできる小ジワが実際の年齢よりも老けて見える原因になるのと一緒で、首の横ジワも老けて見える一因になります。
お顔のエイジングケアと一緒に首もケアできるのがボライトXCの魅力です。
レーザーや光治療では照射できない甲状腺の部分にも対応
皮膚などの照射系の治療は、甲状腺(首の喉ぼとけの部分)の上はリスクがあるため、照射ができませんでしたが、ボライトXCは真皮層への注入のため、首の全ての部分に施術が可能です。
首の横ジワは甲状腺の部分にもかかっているため、トータルでケアできるのがボライトの魅力のひとつでもあります。
ボライトXCが適している人・適していない人

ボライトXCには、適している人とそうでない人がいます。それぞれ解説します。
ボライトXCが効果的な肌質や年齢層
ボライトXCは肌の保水力をアップし、乾燥を防いだり、乾燥による年齢肌を改善したりします。そのため、乾燥肌の方や、肌のヒアルロン酸量の減少が顕著に表れ始める50代以降の年齢の方の施術が効果的です。
乾燥による年齢肌の特徴としては、小じわが目立ってきたり肌のくすみが気になってきたりといった悩みが現れることです。これらは、乾燥によって肌の水分が低下し、肌表面の弾力が低下することや、角質が効率的に除去できていないことなどにより起こります。
そのため、肌の保水力を上げ、肌のハリの回復やターンオーバーを正常に戻すことが重要になります。
この他にも、インナードライの肌質の方や脂性肌の方は、ボライトXCによって保水力が高まり肌の水分バランスが整うため、それぞれの肌悩みが解決することもあります。
花粉やアレルギーによって肌に刺激を受けやすい方なども、肌のバリア機能を高めることができ、症状の緩和に効果的です。
参考: カネボウ化粧品 – ヒアルロン酸を「育む」ために より
ボライトXCを避けた方がよいケース
ボライトXCを避けた方が良いケースは、妊娠中や授乳中の方、血液疾患のある方、過去にヒアルロン酸の注入でアレルギー症状が出たことがある方、麻酔によるアレルギーを起こしたことがある方などです。
ボライトXCには、注入時の痛みを軽減させるために、麻酔の成分が含まれているため、麻酔によってアレルギー反応を起こしたことがある方は控えた方がいいでしょう。
また、ボライトXCはヒアルロン酸注入の一種で、保水力アップによる小じわやちりめんじわの改善は可能ですが、深く刻まれたしわや、表情によってできる表情じわなどには効果を発揮しません。
深く刻まれたしわには、皮膚の深い部分に注入するヒアルロン酸注入を、表情じわにはボトックスなどを検討しましょう。
ボライトXCを入れる真皮層とは

ボライトXCを注入する真皮層でのヒアルロン酸の働きについて解説していきます。
真皮層でのヒアルロン酸の働きとは
ボライトXCは皮膚の真皮層に注入していきます。
真皮層には元々ヒアルロン酸が存在し、1グラムあたり約6リットルもの水分を保持すると言われており、肌の乾燥を防ぐ役割を担っています。

しかし、ヒアルロン酸は20歳をピークに加齢とともに減少していきます。
そのため、年齢を重ねると肌が乾燥しやすくなったり、乾燥による小ジワやちりめんジワが目立つようになるのです。
参考:Wikipedia – 真皮
参考:Wikipedia – ヒアルロン酸
ボライトXCを入れた後の肌内部の変化
ヒアルロン酸が減り肌の水分保持力が低下した真皮層にボライトXCを注入することで、ヒアルロン酸を補い、水分保持力が回復します。
水分保持力が回復した肌は乾燥が改善され、瑞々しさやハリが回復し、小ジワやちりめんジワの減少につながります。
また、真皮層にボライトXCによる膜が出来上がるため、紫外線などの外的刺激からも守られやすくなります。
ボライトXC注入で変わるあなたの肌質

ボライトXCで肌の乾燥が改善され、肌質の変化を実感することができます。
主にどのような変化が現れるのでしょうか。
ライトXCで得られる自然な肌質改善効果
ボライトXCは肌の潤いを回復させます。肌の乾燥が改善されるので
- 脂性肌の改善
- ニキビの改善
- 肌のハリの回復
- 小ジワやちりめんジワの改善
- 開き毛穴の改善
- 肌のごわつきの改善
などが期待できます。
他にも花粉やアレルギーなどの外的刺激によって、肌にダメージを受けやすい方は、ボライトXCで肌内部に膜を作ってあげることで刺激を減らすことができ、いわゆるゆらぎ肌の改善にもつながります。

ボライトXC使用時の注意点
ボライトXCは、細かく何回も注射をしてヒアルロン酸を注入していきます。
そのため、痛みが強く出ることがありますが塗る麻酔クリームを使用していますので、ほとんどの場合我慢できる程度の痛みです。痛みが心配な方は、医師やスタッフにご相談ください。
ボライトXC後は細かくヒアルロン酸が入ることによる凸凹とした感じや、内出血が残ることがあります。

長くても2週間ほどで自然に治まっていきますが、大事な予定の直前は避けることをおすすめします。また、内出血などの副作用をできるだけ抑えるために、施術後2~3日は長風呂や激しい運動などの体温の上がる行動は避けていただきたいため、ボライトXC後のスケジュールにご注意ください。
こちらの記事でボライトXC後、ぼこぼこにならないためのケア方法もご紹介しています。参考にしてください。
治療後の変化:ボライトXCの実例紹介
椿クリニックでのボライトXCによる肌質の変化をご紹介します。
症例1
頬のハリ感・毛穴の改善・ツヤ感UP 40代女性
(額以外の全顔にボライトXC2本使用)


症例2
目の下の小じわ・ハリ感・毛穴の改善例 40代女性
(頬のみにボライトXC1本使用)


施術名
ヒアルロン酸ジュビダームビスタ ボライトXC
施術の説明
ヒアルロン酸を肌の浅い層(表皮~真皮層)に注射器で細かく注入することで、肌質改善、肌の水分保持が期待できる施術です。ハリ・潤い・弾力が改善されます。
施術の副作用(リスク)
疼痛・腫れ・内出血・血管閉塞・アレルギー・感染・硬結を生じる可能性があります。
施術の価格
1本使用 ¥29,800 〜 ¥39,600(税込)
2本使用 ¥56,100 〜 ¥75,900(税込)
ボライトXCの効果の持続期間とメンテナンス

ボライトXCの効果の持続期間と、効果を継続させるためのメンテナンスについて解説します。
効果はどれくらい持続するのか
ボライトXCは施術後、最大で約9ヶ月間効果が持続します。
(※アラガン社提供の情報であり、個人差があります。)
しかし、生活習慣や日々の肌ケア、元々の肌の状態によっても効果期間は変わります。
例えば、普段から紫外線を浴びることが多い人は、それだけ紫外線の影響を受けやすくなり、紫外線によってヒアルロン酸は減少していくため、持ちも短くなりやすいです。
また、ボライトXCで肌の保水力がアップしたからと、日々の保湿を怠っていると、どんどん肌の表面が乾燥していき、ボライトXCの効果を実感することが難しくなっていきます。
しっかりと効果期間を維持させたい場合は、紫外線対策や保湿を怠らないようにしましょう。化粧水などでセラミドを補うのもおすすめです。
セラミドは、ヒトの皮膚の表皮層の表面を形成する角質層の主成分である。[2][3]セラミドは、コレステロールや飽和脂肪酸とともに、水を通さず乾燥による過度の水分喪失を防ぐほか、微生物の侵入を防ぐバリア機能を形成する。
引用:Wikipedia – セラミド
効果を維持するためのメンテナンス方法
ボライトXCの効果期間は最大で約9ヶ月ですが、より効果を持続させたい場合は、3~6ヶ月に1回の頻度で、初めてボライトXCの施術を受ける方は1~2ヶ月に1回の頻度で施術を行うことをおすすめします。
ヒアルロン酸は体内に吸収されてなくなっていきますが、施術を重ねるごとに少しずつ体内で吸収しきれなかった分が蓄積されていきます。そのため、施術回数を重ねるごとに効果期間は長くなりやすいですが、初めてボライトXCを受ける方は、肌の状態を見ながら1~2ヶ月に1回の頻度で施術を受けることで、より効果を感じやすくなりおすすめです。
そもそもボライトXCって何?

肌質を改善してくれるボライトXCについて、詳しく解説していきます。
ヒアルロン酸製剤の一種のボライトXC
ボライトXCはアラガン社製のヒアルロン酸の一種で、最も柔らかいヒアルロン酸です。

ヒアルロン酸は柔らかいほど持ちが短くなるのが特徴ですが、アラガン社のジュビダームビスタシリーズは、バイクロス技術という特許を取得している技術を応用しているため、柔らかくても持ちが長いことが特徴です。
従来のヒアルロン酸注入との違い
従来のヒアルロン酸の形を作る使い方に対して、ボライトXCはヒアルロン酸本来の保水能力を利用した肌質改善のヒアルロン酸のため、形を作ることはしません。
お顔や首の乾燥の気になる部分や、小じわの気になる部分に細かく注入していきます。
ボライトXCを注入した部分は肌内部で水分を保持するため、乾燥肌の改善や、肌質の改善につながるのです。
初めてボライトXCを受ける方へ

初めてボライトXCを受ける方へ、スタートにおすすめの部位をご紹介します。
初めてのボライトXCはどこに入れると挑戦しやすい?
初めてボライトXCを受ける場合、両頬から挑戦してみることをおすすめします。
もちろん、1回で顔から首まで一気に綺麗にしたいという方もいらっしゃいますが、初めての場合「痛み」「効果」「ぼこぼこ」これらの不安への声が多く聞かれます。
両頬をおすすめする理由としては、頬が最も小じわや乾燥、毛穴開きなどのアンチエイジングに対しての効果を得られやすく、範囲も小さいため痛みの時間も短くて済むためです。
また、両頬のみであれば1本で済むため比較的挑戦しやすいお値段になります。
ジュビダームビスタボライト XC | 1回(税込) |
---|---|
1本 初回*¹ | ¥29,800 |
1本 通常価格 | ¥39,600 |
2本 初回*¹ | ¥56,100 |
2本 通常価格 | ¥75,900 |
※麻酔代込み
ボライトXC注入の具体的な流れ
椿クリニックでのボライトXC施術の流れは以下になります。
- カウンセリング、診察
カウンセリングにて肌悩みを聞き、ボライトXCの施術が適しているか確認します。その後、医師の診察にて、施術が可能な肌状態か、既往歴の確認などと共に行います。不安なことや施術前に聞いておきたいことなどがあれば、お気軽にご相談ください。 - 洗顔
施術前には、しっかりと肌の汚れやメイクを落としていただくために、洗顔フォームを使用した洗顔をお願いしています。 - 麻酔
洗顔が終わりましたら再度医師にて肌状態を確認し、痛みの軽減のために麻酔を塗っていきます。このまま20〜30分おいていきます。 - 施術
麻酔が終わると施術部位を綺麗に拭き取り、ボライトXCを均等に注入していくためのブロッキングを行います。
施術中は、麻酔によって痛みは軽減されますが、頬や口周りなどは痛みが強く出やすいため、我慢できないほどであればお気軽にご相談ください。 - アフターケア
注入が終わると、ボライトXCによる凸凹が残らないように馴染ませていきます。 - 終了
出血がないか確認し、問題がなければ施術終了となります。
複数回注射しており、針穴が多くあるため、感染を防止するためにも当日中のメイクは控えるようにしましょう。
帰宅後も、塊で残っているボライトXCを馴染ませていただく作業が必要になるため、その方法や注意点をお伝えさせていただきます。
自宅でのケア方法がわからなくなった場合は、いつでもお電話にてお問い合わせください。
施術中・施術後の痛みや違和感は?
る麻酔により感覚を鈍くするため、我慢できる程度の痛みであることが多いです。
また、ヒアルロン酸自体に麻酔が含まれているため、注入時の痛みは軽減されますが、麻酔が切れてくる頃に違和感を感じることがあります。
ボライトXCは施術部位にまんべんなく注入していくため、圧迫されるような重たい感じがあると思いますが、すぐに気にならなくなります。
注入後は針跡によるでこぼこと、ヒアルロン酸自体のでこぼこと両方を感じますが、針跡によるものは数日で焼失します。ヒアルロン酸自体のでこぼこは、できるだけ施術後早い段階で潰すように馴染ませることで解消されます。
万が一でこぼこが残った場合でも、自然に体内に吸収されていき、見た目にはほとんどわからない程度ですのでご安心ください。
ボライトXCの主な副作用とは
ボライトXCの主な副作用は、施術時の痛みや内出血、肌のでこぼこ、赤みや腫れです。
針を使用した施術のため、針先が血管に触れてしまうことで内出血が起こります。1〜2週間程度で自然に消えていくためご安心ください。内出血が起きた場合でも、コンシーラーや化粧下地で目立たなくすることが可能です。
赤みや腫れも施術後数日で自然に引いていきます。
稀に、アレルギーなどを起こすことがあります。副作用が悪化したり、長引いたりする場合は一度施術したクリニックに相談することをおすすめします。
副作用を最小限に抑えるための注意点
ボライトXCによる副作用を最小限に抑えるためには、施術後、体温の上がる行動は控えたり、飲酒を控えたりするといいでしょう。
血流が良くなることで内出血や赤み、腫れなどが悪化しやすくなります。そのため、激しい運動やサウナ、長風呂や飲酒などは控えるといいでしょう。
反対に、内出血や赤みの気になる部分はタオルに包んだ保冷材などで冷却することをおすすめします。
まとめ
肌質改善のボライトXCは、元々肌内部にあるヒアルロン酸と同じような働き(水分保持)をすることで、肌の保水力をアップしアンチエイジング効果をもたらします。
椿クリニックでは、「おでこと鼻以外のお顔」と「首」への注入をご用意しています。
ボライトXCの注入後はぼこぼこした感じや、内出血が起こることがあるため、スケジューリングが大事です。
注射回数が多くなるため、初めてボライトXCを受ける不安のある方は、頬のみの挑戦からおすすめします。