医療ハイフはたるみの改善に使われることが多いですが、たるみの状態や肌状態によっては向かないこともあります。
医療ハイフが適さない状態や、医療ハイフの代わりとなる治療などについて解説していきます。
医療ハイフを効果的に受けるための知識を身につけましょう。
医療ハイフに向かない人の特徴とは?安全な施術のために知っておこう
この記事を読んでわかること
- 医療ハイフは、超音波の熱エネルギーを皮膚深層に照射し、リフトアップや小顔効果をもたらす治療法です。施術後すぐに効果を実感でき、ダウンタイムがほとんどないため人気があります。
- たるみが進行している人や脂肪が少ない人は効果を実感しにくく、妊娠中・授乳中の人、敏感肌や皮膚疾患のある人などは、副作用のリスクが高いため、医療ハイフは適さない場合があります。
- 一般的な副作用は赤みや腫れなどで、多くは数時間から1週間で軽減。稀に火傷や神経損傷もあり、適切なクリニック選びと施術前後のケアでリスクを最小限に抑えることが重要です。
- 医療ハイフが向かない人には、ヒアルロン酸注入や糸リフトなどの代替美容法が有効な場合があります。施術前にはカウンセリングで適応かどうかの確認を行い、施術後は保湿と紫外線対策を徹底し、副作用を防ぐことが大切です。
目次
医療ハイフとは何か?基本を理解しよう
医療ハイフについて詳しく解説します。
医療ハイフの仕組みと効果
ハイフ(HIFU)とはHigh Intensity Focused Ultrasoundという正式名称で、日本語に訳すと高密度焦点式超音波法と言います。
その名の通り、超音波の熱エネルギーを皮膚深層に点状に照射し、リフトアップ効果、小顔効果をもたらすことが出来る治療です。
3種類のカートリッジを「皮膚の真皮層」「皮下脂肪層」「SMAS 筋膜」の3つの層によって使い分け、同部位に高エネルギーをしっかり照射することで、高い効果を発揮します。
メスを使った手術ではなく「照射系」の治療になりますので、お肌や体への負担は少なくダウンタイムもほとんどありません。照射直後から効果を実感していただけますが、施術後1〜2か月かけて更にしっかり引き締まり、1回の治療でもリフトアップ効果を実感頂けます。
主な効果は以下の通りです。
- フェイスラインや頬のもたつきの改善
- 二重アゴの改善
- リフトアップ効果
- ほうれい線やマリオネットラインの改善
- パンパンな頬を引き締めて小顔への改善
お悩みに合わせて、カートリッジを使い分け、より効果的に医療ハイフを作用させます。
医療ハイフの施術方法と流れ
医療ハイフではまず、カウンセリングにて肌悩みを確認していきます。
医療ハイフにて改善が可能な悩みであれば、施術内容や副作用などを詳しくお話しし、医師の診察にて施術が可能かどうか確認します。
医師の診察にて施術が可能と診断されると、施術に移っていきます。
施術の前には、メイクや日焼け止めなどをしっかりと落としていただくために、クレンジングと洗顔をお願いします。
お顔の準備が終わりましたら、再度医師の診察にて照射レベルなどの確認を行います。
施術は40分程度で終了します。
施術後は赤みや肌トラブルなどの確認を行い、問題がなければ終了となります。
施術後はすぐにメイクをしていただいて大丈夫です。しっかりと保湿と紫外線対策を行ってください。
医療ハイフが人気の理由
医療ハイフは、外科的な手術とは異なり、ダウンタイムがほぼなくたるみの改善が可能なため、幅広い層から人気の施術です。
また、医療ハイフでは、真皮層から脂肪層、SMAS筋膜までそれぞれの悩みに合わせて照射が可能であるため、皮膚の深いところからたるみの改善が可能です。
医療ハイフが向かない人の特徴
医療ハイフはあらゆる年代の方から人気の施術ですが、時には医療ハイフが向かない方もいます。
たるみが進行している人
医療ハイフは、肌を支える土台のひとつであるSMAS筋膜を刺激し、引き締めることで、たるみが改善されますが、それ以上にたるみが進行していると医療ハイフでは改善されないことがあります。
肌を支える土台としての役割を担っているものは、大きく分けて、骨・筋肉・脂肪と分かれます。このうち骨格によるたるみは医療ハイフでは改善が難しくなります。
年齢を重ねるごとに、骨の密度が低下し萎縮していきます。骨密度は20代をピークに少しずつ低下していき、特に閉経を迎える50代前後から老化現象が顕著に現れやすく、この場合は医療ハイフ以外のたるみ改善治療を検討する必要があります。
脂肪が少ない人
元々お顔の脂肪が少ない人も、医療ハイフは向いていません、その理由は、医療ハイフが脂肪層に働きかける効果を持っていることにあります。
医療ハイフは、クリニックによっては体の痩身治療にも使われますが、脂肪組織の体積減少があるため、お顔に使用したとき、より痩せた印象に見えてしまう可能性があります。
お顔に十分な脂肪がある場合や、多い脂肪によってほうれい線が濃く見える場合には医療ハイフの脂肪減少作用は効果的に働きます。しかし、脂肪の少ないお顔の脂肪をさらに減らしてしまうと、皮膚を支える土台が弱まり、医療ハイフの効果が減ってしまうこともあります。
妊娠中や授乳中の人
医療ハイフが直接胎児に影響を与えることはありませんが、妊娠中や授乳中の人は、ホルモンバランスが乱れやすい状態にあります。そのため、医療ハイフのみならず、様々な美容治療は、肌や体にどのような影響を与えるかわからないため、妊娠中や授乳中の美容治療は避けた方がいいでしょう。
よくある肌への影響としては、赤みが出やすかったり、炎症が起こりやすく色素沈着のリスクが上がったりということが挙げられます。
敏感肌や皮膚疾患などがある人
医療ハイフは肌の奥深くをターゲットにし作用するため、肌表面には比較的ダメージの少ない治療ではありますが、肌状態によっては赤みや痒みなどのトラブルが現れやすくなります。
特に敏感肌や、アトピー体質の方は肌のバリア機能が低下していたり、刺激を受けやすい状態であったりするため、これらの反応が出やすくなります。しかし、必ずしも施術を受けることができないわけではなく、施術までにしっかりと保湿し、炎症や赤みのある部分がないようにしたり、皮むけがないようにしたりすることが重要です。
他にも、皮膚疾患のある人や重症のニキビのある人、過度に日焼けをしている人、施術部位に金属プレートやシリコン、金の糸を入れている人などは受けることができません。
現在病気を治療中の方や既往歴のある方、内服している薬のある方など、施術に不安のある場合は必ず医師に相談するようにしましょう。
医療ハイフのリスクと副作用
医療ハイフは皮膚の奥に熱を与える治療のため、リスクや副作用が現れることがあります。詳しく解説していきます。
一般的な副作用とその対策
医療ハイフの一般的な副作用は、赤みや腫れ、むくみなどです。
特に肌が乾燥していたり、ダメージを負っている状態だとこれらの副作用が現れやすくなります。
施術の1週間ほど前から、しっかりと保湿をしたり、紫外線対策をしたりして肌のバリア機能を正常にしておきましょう。
ほとんどの場合、数時間から1週間程度で自然に軽減していきますが、気になる時はタオルで包んだ保冷材などで冷やすようにしましょう。
副作用を悪化させないためにも、施術後はサウナや長風呂、飲酒や激しい運動など、体温の上がる行動は避けるようにしましょう。
保湿や紫外線対策も徹底して行うようにしてください。
重篤な副作用が発生する可能性
医療機関で受けるハイフでは、ほとんど発生することはありませんが、水ぶくれや火傷、稀に神経損傷などが起こることがあります。
骨に近い部分を照射した際や、過剰に強いレベルで照射した際などに、水ぶくれや火傷が起こることがあります。施術者の知識や技術不足などが原因するため、信頼できるクリニックで治療を受けることが重要です。万が一火傷が起こった場合、塗り薬などで対処は可能ですが、火傷の痕が残ってしまったり、色素沈着が残ってしまったりするため、クリニック選びは慎重に行いましょう。
また、誤った部分に照射してしまうことで神経損傷を起こしてしまった場合、施術後に違和感が残ったり、しびれが残ったりします。数か月で自然に治まっていきますが、違和感のある場合はすぐに医師に相談するようにしましょう。
副作用を最小限に抑える方法
赤みなどの副作用を最小限に抑えるためには、施術前の肌管理が重要ですが、火傷や神経損傷などの重篤な副作用を回避するためには、クリニックや施術者選びが重要になります。
施術前には必ずカウンセリングや医師の診察を受けるようにし、本当に自分に医療ハイフが適しているか診てもらうようにしましょう。
医療ハイフが向かない人のための代替美容法
医療ハイフは主に、たるみの改善に使われますが、医療ハイフが適応でない人はどのような治療を代わりに受けるといいのか、解説していきます。
進行したたるみにはヒアルロン酸注入
進行したたるみは、皮膚を支える土台の減少が原因であるため、土台を補充する治療を受けるといいでしょう。
椿クリニックでは、ヒアルロン酸を使用した「ヒアルロン酸リフト」という治療がおすすめです。
ヒアルロン酸は、鼻や涙袋、顎などを形成する目的で使用することが多いですが、使用目的によって硬さの違う製剤を選択します。ヒアルロン酸リフトで使用する製剤は比較的硬めのもので、垂れ下がった皮膚を持ち上げ留めるように注入します。
また、頬やこめかみなど、加齢とともにくぼんでいく部分を、ヒアルロン酸で補充するように厚みを持たせることで、顔全体を若々しい状態に導くことが可能です。そのため、たるみの改善に加え、顔全体の若返りも期待できる点が、ヒアルロン酸リフトの魅力です。
外科的な手術
より短期間でたるみへの効果を実感したい場合には、ダウンタイムや痛みなどの副作用が大きく出ますが、糸リフトや脂肪注入などの外科的な手術もあります。
ただし、どの手術があっているかは必ず各クリニックの診察を受けて判断してもらうようにしましょう。
医療ハイフ施術を受ける前に確認すべきこと
悩みを改善するための医療ハイフを効果的に受けるためには、事前の確認が重要です。医療ハイフ施術を選ぶうえでの注意点などを解説します。
事前のカウンセリングの重要性
医療ハイフの施術前には必ずカウンセリングを受け、医療ハイフが適応かどうか、施術すべき部分と避けるべき部分を見極めてもらう必要があります。
医療ハイフは施術する部分の見極めを間違えると、たるみを改善するどころか、悪化させてしまう可能性があります。また、肌状態によっては副作用を大きくしてしまう可能性もあるため、肌状態もしっかりと確認してもらいましょう。
施術前の準備と注意点
施術前は日焼けや乾燥に注意して過ごしましょう。
施術時にニキビや炎症があると、その部分だけ避けて照射したり、数が多い場合、照射ができなかったりするため、肌管理もしっかりと行うようにしましょう。施術が難しそうな肌状態の場合、施術を延期するのもおすすめです。
アフターケアの重要性
医療ハイフは施術前の肌準備と同様に、施術後のケアも重要になります。
施術後は肌のバリア機能が低下した状態のため、しっかりと保湿を行いましょう。また、外出時には必ず日焼け止めや日傘を使用して、紫外線対策を行いましょう。紫外線は肌のハリや弾力に関係するコラーゲンやエラスチンを破壊・劣化させてしまいます。医療ハイフによって真皮層にアプローチし、肌のハリを回復させますが、紫外線によって破壊してしまっては施術の効果を実感することが難しくなります。
必ず紫外線対策、保湿は欠かさずに行いましょう。
実際の体験談から学ぶハイフの実態
医療ハイフの効果を症例やお客様の声から確認していきましょう。
成功事例とその要因
椿クリニックで、お顔の脂肪が少ないお客様でも、治療に成功した事例をご紹介します。
【症例概要】
総額
38,280円(税込) 通常価格
施術回数
1回
部位
顔全体
年代
40代女性
リスク
火傷(極めて低頻度)、一時的な顔のしびれ(時間の経過と共に消失)
医師の解説
この患者様は、お顔全体に脂肪が少ないが、フェイライン(特にあご下)と口元のもたつきを気にしていらっしゃいました。また、以前サーマクールというたるみを改善する照射系の治療で頬がコケてしまった経験があったため、頬がこけないようにというご要望でした。頬のコケが気になる部分を避け、お口周り、あご下を重点的にしっかり照射しました。結果、頬のコケは出ず、フェイスラインがきれいに出現し、あご下もすっきりしました。
症例No.10885
※お問い合わせの際は、こちらの番号をお伝えください。
体験者が語るハイフのリアルな感想
椿クリニックで施術を受けた方のお声をご紹介します。
引用:Google口コミ
まとめ
医療ハイフが向かない人は、たるみが進行しすぎている人や、脂肪が元々少ない人などです。また、皮膚疾患があったり、妊娠中・授乳中、金属が施術部位にある人などは施術を受けることができないため、かならず施術前に医師に確認するようにしましょう。
既往歴や内服している薬などについても、医師に相談するようにしましょう。
医療ハイフが向かない人には、ヒアルロン酸注入や、外科的な糸リフトなどが適することもあるため、検討するのもいいでしょう。