ほうれい線はシワとは違い、顔の構造上できる溝であって若い人にも見られるものですが、くっきりと見えたり、笑っていない時でもできたりするほうれい線は実年齢よりも老けて見られてしまうこともあります。そんなほうれい線にお悩みの方に、ほうれい線の原因や、目立ちにくくするためのコツをお伝えします。ほうれい線を改善する美容治療も解説していきます。
ほうれい線が目立たない人の特徴は?ほうれい線に悩むあなたにおすすめの治療をご紹介

この記事を読んでわかること
- ほうれい線が目立たない人は、体重や靭帯の状態、骨格、スキンケアが影響しています。
- ほうれい線は顔の構造でできる溝であり、たるみや乾燥を防ぐケアが大切であることを解説しています。
- 医療ハイフやヒアルロン酸注入、ボライトXCなどの美容治療が、ほうれい線のケアに効果的です。
- 洗顔や保湿、紫外線対策などの自宅でできるセルフケアが、ほうれい線予防に役立ちます。
目次
ほうれい線が目立たない人の特徴とは?

ほうれい線は子どもから大人まで誰にでもある溝ですが、時として個々の顔の作りから濃く目立って見えてしまうこともあります。ほうれい線の目立たない人の特徴をご紹介していきます。
適度な体重を保っている
適度な体重を保っている人は、ほうれい線が目立ちにくい特徴があります。
お顔に脂肪があり、皮膚がパンっと張っている人はほうれい線が目立ちにくいように思いますよね。実は頬のあたりに脂肪の多い人はその脂肪を支えきれずに垂れ下がってくることでほうれい線が目立つことがあります。

反対に痩せすぎている人は肌のハリを保つためのコラーゲンなどに栄養が行き渡らずに、ハリのない肌となりほうれい線のみでなくシワなども作りやすい状態になります。

頬に脂肪の多い人はダイエットで減らすという手もありますが、急激に体重を減らすことで伸びていた皮膚がたるみ、深いほうれい線となって目立つことがあるため、無理なダイエットにはご注意ください。
顔の靭帯にたるみがない
顔の靭帯や表情筋は、皮膚に直接つながっており、緩むことで皮膚も下に引っ張られやすくなり、たるみができたりほうれい線が濃くできやすくなったりします。
皮膚を支えている靭帯や表情筋が衰えることで皮膚は重力に負けどんどん垂れ下がってきます。加齢とともに、皮膚を支える靭帯や表情筋はゆるんできますが、意識して使うことで予防にもなります。
しかし、収縮が強すぎる表情筋は時にほうれい線を作ることにつながってしまいます。
鼻の横から上唇の間にある上唇鼻翼挙筋は、笑う時や話すときに上唇を上げる役割を担いますが、この表情筋が過剰に収縮することで溝が形成されほうれい線に見えることがあります。
過剰な収縮を避けるためには、ストレス管理やリラクゼーションを取り入れることが大事になります。

ほうれい線の目立ちやすい骨格をしていない
ほうれい線の目立ちやすさには骨格も関係してきます。
ほうれい線の目立ちやすい骨格としては、口が前に出ている、頬周りの骨が平坦で平坦で華奢であるなどがあります。華奢な骨は頬の皮膚を支える土台である脂肪を支えることが難しくなります。土台が崩れやすくなるということは、その上にある皮膚も垂れやすくなります。また、加齢によって肌のハリが低下したり、表情筋がゆるくなったりすることで、より皮膚を支えることができず、下に垂れ下がってきます。

それがたるみにつながり、ほうれい線を目立たせています。
適切なスキンケアができている
ほうれい線は乾燥や紫外線の影響によっても目立ちやすくなります。
乾燥している肌は表皮の角質層に存在する保湿因子やセラミドなどが減少していることが考えられます。肌のハリや弾力を維持しているのは、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンであるという認識が強いですが、角質層に存在する保湿因子なども肌のハリに関係します。

そのため、乾燥した肌には保湿因子などが少なくハリや弾力が失われるだけでなく、コラーゲンやエラスチンなど肌の弾力を保つ組織を破壊してしまう紫外線の影響もを受けやすくなります。
ほうれい線の目立ちにくい肌は摩擦の少ないケアで紫外線から守れる潤いのある、肌への負担の少ない状態であることが多いです。
セラミドは、ヒトの皮膚の表皮層の表面を形成する角質層の主成分である。
引用:Wikipedia – セラミド
角質層では、天然保湿因子であるアミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸(また尿素[7])が水分を蓄えており、角質細胞を覆う脂質(角質細胞間脂質)がそれらの流出・蒸発を抑えている[9]。
引用:Wikipedia – 保湿剤
つまり皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質によって皮膚は水分を保持しており、その中で皮脂の役割は小さいという指摘もある[7]。
美容治療を利用している
ほうれい線は深く刻まれたシワになる前に、ハイフやヒアルロン酸などによるリフトアップ、ボライトXCなどによる肌の乾燥の改善などの美容治療を行うことで、目立つことを防ぐこともできます。
ほうれい線が笑った時など表情が動いたときのみにできる人は、特に注意していただきたいのですが、若いうちは肌に弾力があり、皮膚が平らに戻った時に一緒にほうれい線の部分の溝も消えてしまうことが多いです。しかし、肌の弾力が失われることで、表情が動いたときにできた溝が戻らずに、少しずつシワとして刻まれていきます。

このシワになるのを防ぐために、ほうれい線の気になる人は、早い段階で美容治療を受けることが重要になります。ほうれい線の目立ちにくい人は、早期にほうれい線をケアする美容治療を受けている可能性があります。
ほうれい線はシワじゃない!?

ほうれい線は実は加齢とともにできてくるしわとは少し違います。
ほうれい線の正体とは
ほうれい線は、医学用語では鼻唇溝と言います。その名の通り、鼻の横あたりから口の横あたりまで伸びる溝で、これはシワではなく顔の構造上できてしまう溝のため、年齢に関係なく作られるのがほうれい線です。
しかし、このほうれい線をそのままにしてしまうと、加齢とともにどんどんと溝が深くなっていきます。加齢による肌の変化のひとつに、肌の弾力を維持するコラーゲンやエラスチンの劣化・減少がありますが、これらの成分が正常に維持できなくなることで、肌の弾力、つまり元に戻ろうとする力が低下していきます。特に表情が動いたときにほうれい線が形成されるタイプの人は、年々笑った後のほうれい線の跡が消えにくくなったと感じることはありませんか。それは、肌の弾力が低下し、元に戻ろうとする力が弱まっているからなのです。

この状態を繰り返すことで少しずつほうれい線は深くなっていき、消すことのできない刻まれたシワになることがあるため、早めのケアが重要です。
ほうれい線のケア方法
ほうれい線のケアで重要になるのは主にたるみの改善・乾燥の改善・紫外線から肌を守ることになります。
肌にハリがあることで、シワやたるみが抑制されますが、紫外線や乾燥は肌のハリを保つコラーゲンやエラスチン、潤いを保ってくれるヒアルロン酸などを減少させます。

また、たるみの原因の一つとして重力も関係しています。肌をケアするときは下から上に持ち上げるようにしたり、シャワーを上から直接顔に当てないよう普段から意識しましょう。
美容治療でケアするほうれい線

ほうれい線は日々のケアで目立ちにくくすることができますが、時に美容治療の力を借りることで将来のほうれい線が目立つことへの不安を解消することができます。
医療ハイフでたるみの引き締め
たるみによりほうれい線が目立つタイプには、医療ハイフによる引き締めがおすすめです。
医療ハイフは超音波の熱エネルギーでたるみに関係する皮膚内部の3層
- ハリや弾力を保つコラーゲンやヒアルロン酸のある真皮層
- 支持靭帯のゆるみや脂肪の下垂によりたるみが生まれる脂肪層
- 肌を支える土台となり表情筋の老化に関係するSMAS筋膜
にアプローチし、引き締め・ハリの回復などの効果があります。

医療ハイフでは、ほうれい線を濃くする原因を一気に解消することができます。真皮層へのアプローチによって、肌のハリや弾力を維持し、肌のたるみを予防・緩和するためのコラーゲン生成の促進。脂肪層へのアプローチによって、ほうれい線の上に乗る頬の脂肪の減少。SMAS筋膜へのアプローチによって、肌のたるみを土台から引き締め、ほうれい線の形成の緩和などが期待できます。医療ハイフは、確かな技術と知識を持った施術者の元で受けることで、的確に悩みにアプローチすることができ、ほうれい線を目立たなくすることができます。
医療ハイフによるほうれい線のケアについて詳しくご紹介していますので、参考にしてください。
ヒアルロン酸注入で引き上げ
顔の形を形成するときに使われるヒアルロン酸注入ですが、椿クリニックの「ヒアルロン酸リフト」治療では、顔のたるみを改善するための打ち方をします。
こめかみのあたりの皮膚を上に引っ張った時にほうれい線が目立たなくなる人は、顔のたるみの進行によりほうれい線が目立っている可能性があります。ヒアルロン酸リフトでたるみを持ち上げてあげることで目立ちにくくなることがあるためおすすめです。

また、ヒアルロン酸リフトでは、加齢によってこけてしまった頬やこめかみなど、若々しい顔に導くためのアプローチを、顔全体のバランスを見ながら行っていきます。医療ハイフでは対応が追い付かない、進行してしまったたるみの改善も、ヒアルロン酸リフトでは改善できることがあります。
ボライトXCで乾燥肌の改善
ボライトXCはヒアルロン酸製剤のひとつですが、従来の形を作るヒアルロン酸の使い方とは異なり、皮膚の真皮層に注入しヒアルロン酸本来の保水力を利用した肌質改善の治療になります。

笑った時ほとんどの人にほうれい線ができますが、その時にできた溝が、皮膚が平らになってもなかなか消えないという乾燥肌の人におすすめです。
ボライトXCを注入した肌は早い人で約10日後から肌質改善の効果を実感します。保水力がアップし肌に潤いが生まれることでハリが回復、ハリが回復することで細かいシワが形成されにくくなります。ハリが生まれることで、ほうれい線などの跡も残りにくくなります。
ボライトXCについて詳しくはこちらの記事でご紹介しております。ぜひ参考にしてください。
ヒトではヒアルロン酸の半分は皮膚に存在する[10]。
皮膚では水を保水する能力によって乾燥を防ぐ[3]。細胞組織を保護する[3]。
引用:Wikipedia – ヒアルロン酸
自宅でできるセルフケア

ほうれい線の目立ちにくい肌へのケアは自宅でも簡単にできます。その方法をご紹介します。
適切な洗顔
美容治療と並行して、自宅でのケアでもほうれい線の目立ちにくい肌作りを心がけることが重要になります。
洗顔ひとつとっても、乾燥を防ぎたるみの進行を予防することが可能です。
- 洗顔時の湯温
洗顔の際、お湯の温度を気にして洗顔していますか?アツアツのお湯で顔を洗うとシャキッとして気持ちいいですよね。でも実はアツアツのお湯は肌に必要な油分まで洗い流してしまい、乾燥や紫外線ダメージの受けやすいお肌にしてしまいます。
乾燥している肌はちりめんじわや小じわなどを形成しやすくなり、水分や弾力を失った肌はできてしまったしわなどの跡を元に戻すことが難しくなります。洗顔時は熱いお湯で洗いたい気持ちをぐっと抑えて38度程度のぬるめのお湯かお水で洗うようにしましょう。 - クレンジングを上手に使う
クレンジングは肌の汚れや化粧などを落としてくれます。しかし、クレンジングには界面活性剤が含まれているものが多く、クレンジング剤を肌に乗せたまま長時間おいておくことで肌のバリア機能を破壊してしまいます。バリア機能の低下した肌は紫外線などの外的刺激を受けやすくなり、ハリや弾力の低下を招きます。クレンジングの使用時間は1分以内に留めるようにしておきましょう。
また、化粧をしていない日でも肌には汚れが付いています。その汚れをしっかり落とすことができていないとニキビなどのトラブルにも悩まされることになるため、化粧をしていない日もクレンジングの使用をおすすめします。 - 適切な洗顔とすすぎ
洗顔時の泡はしっかりと泡立てていますか?たっぷりの泡で、擦らずに泡を密着させるように洗顔しましょう。ごしごし擦ってしまうことは、肌への摩擦になり色素沈着などの肌トラブルを招きます。また、すすぐ際にもなるべく上からの重力を避けるため、シャワーのお湯を直接当てるのでなく、お湯を手ですくって流すようにしましょう。流す際にもごしごしと擦らず、すくったお湯で肌を押さえるイメージで流すようにすると摩擦を防ぎ、たるみの予防にもなります。
十分な保湿
乾燥している肌は紫外線の影響を受けやすくなります。紫外線は肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンにダメージを与えるため、肌弾力の低下につながります。ハリや弾力が低下した肌は自然と垂れ下がってくるため、ほうれい線がくっきりと見えてしまうことにつながります。しかし、日々の保湿がしっかりとできているだけで、それを防ぐことができます。
洗顔後タオルドライした後は、少しずつ肌の水分が蒸発していきます。洗顔後何もせずにそのまましばらくおいておくと肌がかぴかぴになりつっぱる感じを経験したことのある人も多いのではないでしょうか。肌の水分の蒸発を防ぐために、理想としては洗顔後すぐの保湿が望ましいですが、すぐにできない場合でも5分以内には保湿をするように心がけましょう。
その際に注意していただきたいのは、「化粧水のみで放置してしまわないように」ということです。化粧水のみで放置してしまうことも肌の水分の蒸発につながるため、化粧水後は必ずクリームや乳液で蓋をするようにしてください。
保湿におすすめの成分セラミド
保湿剤を選ぶ際にどれを使ったらいいか迷いますよね。もちろん、使ってみてヒリヒリや痒みが出ないなど自分の肌に合った商品が一番ですが、セラミド配合の商品も手に取ってみてください。
セラミドは、肌の角質層で水分や油分を閉じ込める働きをします。このセラミドがあることで、角質層での保水力が保たれています。また、外的刺激からも守ってくれるため、積極的に肌に与えてあげたい成分です。

セラミドは、ヒトの皮膚の表皮層の表面を形成する角質層の主成分である。[2][3]セラミドは、コレステロールや飽和脂肪酸とともに、水を通さず乾燥による過度の水分喪失を防ぐほか、微生物の侵入を防ぐバリア機能を形成する。
引用:Wikipedia – セラミド
紫外線対策
前述したように、紫外線は肌の弾力やハリを保つコラーゲンやエラスチンにダメージを与えるため、たるみやしわなどの原因になります。
地球上に降り注いでいる紫外線で、私たちの肌に影響を与えるものはUVA波とUVB波ですが、この2つは肌への透過率が異なります。
サンバーンと言われる、日焼けしたときに肌が赤くなる現象を引き起こすのがUVB波です。皮膚の奥深くまでは透過しませんが、皮膚の表面を火傷と同じような状態にさせているため、繰り返し焼けることで皮膚がんの原因になるとも言われています。メラノサイトを活性化させるためシミやくすみを作りやすくします。

一方で、サンタンと言われる日焼けをしたときに肌が黒くなる現象を起こしているのがUVA波です。肌が黒くなる原因は、UVB波により生成されたメラニン色素を酸化させ褐色に変化させることが原因です。UVB波と異なり透過率が高いため、曇りの日や窓を透過して室内にまで降り注ぎ、肌のコラーゲンやエラスチンにダメージを与えてしまいます。
外出時のみならず、室内でも窓際にいる時は日焼け止めを塗ったりUVカットのカーテンを使用するなどして、紫外線対策を行うことが重要です。
効果的に紫外線をカットしたい場合には、日焼け止めに表記されている「SPF」と「PA」の数値を確認しましょう。
「SPF」はシミを作る原因となるUVB波を防ぐ効果指数のことで、1~50+で表記されていますが、数値が大きいほどUVB波による炎症を防ぐ時間が長いことを表しています。
「PA」は肌の弾力を失わせるUVA波のカット率を示しており、+が多いほど効果が高くなります。
紫外線を浴びるシーンに合わせて日焼け止めを選択するのが良いですが、一度塗って終わりにせず、汗をかいて拭き取ったタイミングや、水に濡れて拭き取ったタイミングなどこまめに塗りなおすようにしましょう。
紫外線はたんぱく質を変性させるため、皮膚に紫外線が照射されるとコラーゲン繊維および弾性繊維にダメージを与えて皮膚を加齢させる。
引用:Wikipedia – 紫外線
参考:アネッサ – 紫外線対策サンケアブック SPFとPAの違いって?賢い日焼け止めの選び方 より
皮膚の弾力性や強度に役立っている。
引用:Wikipedia – コラーゲン
エラスチン(英: Elastin)は、弾性線維の構成要素となるタンパク質である。弾性線維はコラーゲン線維を支える役割を持つ線維である。
引用:Wikipedia – エラスチン
ほうれい線を目立ちにくくするための生活習慣

ほうれい線を目立ちにくくするためには、日々のケアに加え、生活習慣にも気を配ることが大切です。
食生活の改善
ほうれい線を目立ちにくくするためには、肌の健康を意識した食事を摂ることが重要です。
タンパク質やミネラル、ビタミンなどの摂取を意識しましょう。
- タンパク質
乳製品や肉、豆類などに多く含まれています。
筋肉を作る栄養素であることは広く知れ渡っていますが、肌の弾力やハリに関係するコラーゲンやエラスチンなどもたんぱく質でできています。そのため、肌の弾力やハリを維持するためにも、タンパク質は重要な栄養素となります。また、髪の毛や爪などの健康の維持にも効果的なため、良質なたんぱく質を摂ることは、体全体の若々しさにもつながります。 - ミネラル
ミネラルの中でも特に乳製品や小魚、大豆などに多く含まれるカルシウムが大事になります。
カルシウムがビタミンDと合わさることで肌のターンオーバーの維持に役立ちます。また、骨の萎縮によって進行する皮膚のたるみの予防や、脳の興奮を抑え質の良い睡眠を取ることにもつながります。質の良い睡眠は、肌のターンオーバーには必要不可欠です。 - ビタミン
レバーや豆類、緑黄色野菜や卵などに含まれるビタミンB、果物やいも類に含まれるビタミンC、納豆や乳製品に含まれるビタミンD・K、穀類や豆類、緑黄色野菜に含まれるビタミンEなどがおすすめです。
ビタミンBには、肌荒れの予防や皮膚の健康を維持する役割があります。
ビタミンCは、美肌の美肌や美白のビタミンとしてご存じの方も多いと思いますが、皮膚のコラーゲンの合成にも関わり、肌の弾力やハリの維持に関係します。
ビタミンDやビタミンKは骨の形成に関わり、カルシウムと共に摂取することでより効果的に働きます。
ビタミンEは、皮膚のターンオーバーを維持したり、抗酸化作用によってバリア機能を維持したりする効果が期待できます。バリア機能の維持によって、コラーゲンを守ることもできるため、シワやたるみの予防にも効果的です。
これらの栄養素を食事に取り入れ、バランスの良い食事を心がけることが重要です。
睡眠の質を高める
傷ついた肌の修復は睡眠時に活発に行われるため、質の良い睡眠を取ることが重要になります。
睡眠時に放出される成長ホルモンが、肌細胞を活性化させます。これにより、日中の紫外線などで傷ついた細胞を修復したり、肌のターンオーバーを促進したりしてくれます。
この働きによって健康な肌の維持が可能となりますが、成長ホルモンは入眠から3時間程度の間に最も放出されると言われています。この3時間の間により深く質の良い睡眠を取ることが大事になるため、睡眠前にはリラックスした環境を作るように心がけましょう。
睡眠の2時間前には、スマホやテレビなどのブルーライトをカットしたり、ゆっくりと湯船につかったりしてリラックスすると効果的です。
適度な運動の重要性
適度な運動は、体の新陳代謝を高めます。これにより肌の代謝も高まるため、ターンオーバーが効果的に行われやすくなります。
また、血行が良くなるため、肌の健康に必要な栄養素が行き渡りやすくなります。
激しい運動を行う必要はなく、1日に20〜30分程度、ウォーキングなどの有酸素運動を継続することが重要です。
いつもより一駅分長く歩いてみたり、階段を使ったりしてみることから始めてみましょう。
ストレス管理
ストレスは肌や体に悪影響を及ぼします。
ストレスが溜まることで、体の中で活性酸素が発生します。この活性酸素は紫外線を浴びた時などにも発生しますが、体をサビさせてしまう原因となります。
若々しい肌は活性酸素を除去する機能が高く、健やかな肌を維持しやすいですが、年齢と共に活性酸素を除去する力が低下していきます。除去できずに体内で蓄積された活性酸素は、細胞にダメージを与え、肌のくすみやシミ、シワやたるみにつながりやすくなります。

年齢とともに変わるほうれい線対策

年齢によって肌が変わるように、ほうれい線の対策も年齢に合った対策を行うことが大事になります。その方法を解説します。
20代からの予防策
20代は、まだ肌に弾力やハリがしっかりとある年代のため、そのハリを低下させないための工夫が大事です。
しっかりとした保湿や、紫外線対策を中心に行いましょう。特に、屋外での活動が多い方は紫外線対策に加え、紫外線を浴びた後のアフターケアも徹底して行います。肌をしっかりと冷やし、水分を与え、ビタミンCなどを摂取し、肌にダメージが蓄積されるのを防ぐように心がけましょう。
表情筋の強い収縮によってほうれい線が形成される場合は、収縮の程度にもよりますがボトックス注射を検討してみてもいいでしょう。
30代、40代のケア方法
30代、40代では、肌の乾燥が顕著になり、それによって肌のダメージが蓄積しやすくなったり、ハリの低下につながりやすくなったりします。そのため、セラミドなど保湿力をアップしてくれる保湿剤を使用し、肌の保湿を心がけましょう。
また、コラーゲンやエラスチンの減少や劣化によって、肌のハリの低下を感じやすくなります。
ボライトXCで直接肌の内部に保湿成分を入れ込む治療や、コラーゲンの生成を促してくれるマッサージピールなどの治療がおすすめです。
多い脂肪によってほうれい線が目立つ場合は、無理なダイエットは控えるようにし、脂肪溶解注射で部分的に脂肪を減らす方法がおすすめです。
50代以上のアプローチ
50代以上になると、肌のたるみが顕著に表れやすくなります。
日々の保湿はもちろんですが、骨の萎縮により起こるたるみをカバーするために、カルシウムなどの栄養素を食事に取り入れたり、タンパク質をしっかりと摂るように心がけましょう。
脂肪の減少などによっても肌がたるみやすくなり、ほうれい線の目立ちにつながるため、肌を支える土台を補充するヒアルロン酸注入がおすすめです。
まとめ
ほうれい線がない人の特徴は、日々のスキンケアに力を入れていることが挙げられます。肌のハリを支える基盤を強化するために、ヒアルロン酸やコラーゲンが配合された保湿効果の高い化粧品を使用し、肌の保湿を重視していることが特徴です。
さらに、シワや肌老化の大敵である紫外線を防ぐ対策も徹底して行っています。これに加え、ビタミンやタンパク質などを摂り入れたアンチエイジング効果のある食生活も重要です。
また、運動や睡眠、ストレス管理といった健康的な生活習慣も見逃せません。
スキンケア方法の一環として、顔の筋トレを取り入れている人も多いです。
ほうれい線は、元々の骨格や脂肪量などに関係してできる溝であるため、比較的若い人でも形成されやすいですが、日々のケアを怠らないことが美容にとっても健康にとっても重要です。
ほうれい線にお悩みの方は椿クリニックにご相談ください。
よくあるご質問
20代でほうれい線ができる主な理由は、表情の癖・頬のたるみ・肌の乾燥・生活習慣の乱れです。特に、無意識に口元がへの字になる・片方の歯で噛む等の日常のクセが原因になります。また、過度なダイエットで脂肪や筋肉が減ると、頬がこけてしまい、ほうれい線が目立ちやすくなります。
20代のシワの原因は、乾燥・紫外線ダメージ・表情グセ・生活習慣です。特に紫外線によるコラーゲンの破壊は、シワを作る大きな要因です。また、スマホやPCの長時間使用により無意識の表情が長引くと、シワの形成につながります。早い年齢から、保湿・UV対策・表情筋を動かす意識が重要です。
ほうれい線ができやすい人の特徴は、顔の筋力が弱く、表情グセがあり肌のハリが低いことが多いです。頬の筋肉が衰えていると口元のたるみが進行し、無意識に口角を下げる癖があると、シワが刻まれます。これらを防ぐために、早いうちから、スキンケア・表情筋トレーニング・正しい姿勢を意識し、気になりだしたら美容クリニックへ相談することも有効です。
ほうれい線は30代前後から目立ち始めることが多いですが、肌質や生活習慣によっても異なります。20代でも頬のたるみや乾燥、表情の癖によって浅いシワができることがあります。加齢に伴い、コラーゲンやエラスチンの減少、皮膚のハリ低下が進んでいくと、40代以降により深く刻まれることが一般的です。予防するには、早めの保湿や紫外線対策、表情筋のトレーニングが大切です。