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目元の印象を変える!目の下・目尻ボトックスの効果と安全性を徹底解説

目元の印象を変える!目の下・目尻ボトックスの効果と安全性を徹底解説

この記事を読んでわかること

  • ボトックスは、筋肉の収縮を抑えシワ改善に用いられます。表情じわや、肩こり、脚痩せ治療などに活用されます。
  • 目の周りの表情じわやつり目の改善が目的で使用されます。特に笑いじわは年齢とともに定着しやすく、早めの対策が推奨されます。
  • ボトックスを選ぶ理由は、手軽に施術できダウンタイムが少なく、安全性の高い製剤が使用されることにあります。効果は約3〜6ヶ月持続し、継続的な施術で改善を促せます。
  • 表情じわには効果的ですが、深いシワには不向きです。妊娠中や特定の疾患がある場合は施術不可で、医師の診断を受け、適切な施術を受けることが重要です。

目の下や目尻は、眼輪筋の働きによって、表情じわができやすい部分です。
若いころは「笑いじわ」なんて言われていたのに、いつの間にか定着して、笑っていない時でも刻まれたシワとして残っていませんか。
ボトックスは、筋肉の収縮を弱めることで表情じわを改善しますが、早めの対策で深く刻まれたシワになるのを防ぐことができます。
このコラムでは、目の下や目尻に使われるボトックス注射について解説します。

注:「ボトックス」とはアラガン社が開発したボツリヌス毒素製剤のブランド名であり、しわ治療の一般名ではありません。
椿クリニックではアラガン社(ボトックスビスタ®)を使用しています。
このコラムでは広く認知されているボトックスという商品名を使用しています。

目の下や目尻のボトックスとは?基礎知識を徹底解説

目の下や目尻のボトックスとは?基礎知識を徹底解説

ボトックス注射は、表情じわの改善や筋肉の強い収縮を緩和するために使用されます。目の下にボトックス注射を打つことでどのような効果を得ることができるのでしょうか。

ボトックスとは何か

ボトックスとは、ボツリヌス菌が作り出す成分であるボツリヌストキシンを使用した製剤のことを指します。ボツリヌストキシンはアセチルコリンという、筋肉に命令を出す神経伝達物質による作用を抑制し、筋肉の収縮を抑える働きをします。

ボトックス注射で使用されるボツリヌストキシンの量はごく少量で、ボツリヌス菌から抽出したたんぱく質が主成分となっているため安全な製剤です。
ボトックス注射は、表情筋の動きによってできる表情じわやふくらはぎの痩身治療、肩こり改善のための治療など、筋肉の過剰な発達や強い収縮によって起こる悩みを改善する際に使われます。

ボツリヌス毒素は神経終末に作用し、アセチルコリン放出を阻害する。

引用:Wikipedia – ボツリヌス菌

目の下や目尻にボトックス注射をする目的

目の下や目尻にボトックス注射をする理由として、目の周りの表情じわの改善や、つり目の緩和などがあります。
目の周りには眼輪筋という表情筋があり、目の開閉や目を細める時などに使われます。

眼輪筋が衰えることで、目の周りのたるみにつながりやすくなりますが、時に収縮が強いことによる表情じわの形成や、つり目につながることもあります。
椿クリニックでは、目尻へのボトックス注射によって、笑った時にできる笑いじわと呼ばれる表情じわを改善します。表情じわは、表情の動きが豊かであるほどできやすいですが、年齢を重ね肌のハリや弾力が低下すると、深いシワとして定着してしまいます。そのため、若いころは「表情が豊かな人」とプラスに見られることも多いですが、年齢を重ねると、より老けた印象を与えかねないため、シワが定着してしまう前に緩和することが大事になります。

目の下や目尻にボトックスを選ぶべき理由とは?

目の下や目尻にボトックスを選ぶべき理由とは?

目の下や目尻にボトックスを選ぶ理由はいくつかあります。

年齢とともに現れる変化をケアする手段として

若いころは笑ってもすぐに元に戻っていた目尻のシワが、年齢とともに、肌のハリや弾力が失われることで、元に戻りにくくなります。シワが定着する前に、表情じわを改善することで、年齢とともに現れる変化を予防しケアすることができます。

私たちの肌は、角質層の潤いや真皮層のコラーゲン・エラスチンによって、ハリや弾力が保たれています。しかし、年齢を重ねると皮脂の分泌が低下し、皮脂膜によるバリア機能が低下します。これにより、角質層の潤いを保つセラミドや天然保湿因子が流れ出やすくなります。また、年齢を重ねるにつれてセラミドや天然保湿因子の生成量が低下しやすくなるため、肌の乾燥が進行しやすくなります。乾燥した肌はハリを失い、シワを定着させやすくしてしまいます。

また、肌を支えるコラーゲンやエラスチンも加齢とともに減少・劣化していくため、折りたたまれた皮膚が元に戻りにくくなり、少しずつ深いシワとして定着していきます。

このように、年齢を重ねることで、表情じわによって折りたたまれた皮膚が戻りにくくなるため、年齢とともに現れる定着じわを予防する手段としておすすめです。

リスクが少ない治療として注目される理由

ボトックス注射は、注射器1本で施術ができ、メスを使用するような手術と比べ体への傷が少ない治療です。そのため、ダウンタイムや副作用が少ないのが、ボトックス注射の魅力です。
また、施術後数日から効果を感じることができ、半年ほど効果が持続するのもボトックス注射のメリットです。
椿クリニックで使用しているボトックス注射の薬剤は、厚生労働省やFDA(アメリカ食品医薬品局)認可のボトックスビスタと、韓国のMFDS(食品医薬品安全処)認可の韓国製ボツリヌストキシン製剤で安全な製剤です。
ボトックス注射の薬剤は、ボトックスビスタなど様々あるため、リスクを減らし安全に治療を受けるためには、どの薬剤を使用しているかも確認することが重要です。

FDAは食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、たばこ、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行う。

引用:Wikipedia – アメリカ食品医薬品局

食品医薬品安全処(しょくひんいやくひんあんぜんしょ、略称: 食薬処、英語:Ministry of Food and Drug Safety、MFDS)は、安全な食品及び医薬品体系の構築・運営を通じて、関連産業の競争力向上という国民の期待に応じる為に設立された、大韓民国における国家行政機関。

引用:Wikipedia – 食品医薬品安全処

ボトックス注射はどんな人に向いている?適応条件と注意点

ボトックス注射が向いている人は、どのような悩みを持つ人なのでしょうか。

適応となる具体的な症状や悩みとは

ボトックス注射の適応となるのは、笑ったり怒ったり、表情が変化したときにシワができる人が対象です。
例えば、

  • 笑った時にできる目尻のシワ
  • 困った時にできる眉間のシワ
  • 眉を上げたときや目線を上にしたときにできるおでこのシワ
  • 笑った時に過剰な上唇の引き上げでガミースマイルになる人

反対に、無表情の時や顔を動かさない時にもできているシワは、ボトックスでは改善できないことがほとんどです。
例えば、

  • 表情じわが定着して刻まれてしまったシワ
  • ゴルゴラインやほうれい線などの溝

ただし、定着してしまったシワで表情じわによるものは、まずボトックス注射でさらなる皮膚の折りたたみを予防してから、ヒアルロン酸などで刻まれたシワを平らにする方法が必要になります。
年齢や肌質などによって、ボトックス注射単体でも効果があるものなのか、組み合わせて治療を行うことが必要なのかは変わるため、しっかりと診断できる医師の診察を受けることが大事です。

妊娠中や特定の持病がある場合の注意点

妊娠中や授乳中、妊娠を希望している方、持病がある方などは、ボトックス注射が受けられないことがあります。

  • 妊娠中、授乳中である
  • 2~3ヶ月以内に妊娠を希望している
  • 65歳以上である
  • 3ヵ月以内に他の病院でボトックス注射を受けたことがある
  • 以前に使ったボトックス注射でアレルギー反応が起こったことがある
  • 緑内障、慢性呼吸器疾患、重度の筋力低下、筋肉の萎縮などの病気にかかっている
  • 内出血が起こりやすいような薬を飲んでいる
  • ボトックスと相互作用のある薬を使用中

ボトックス注射に使用する薬剤は、承認を受けた安全な製剤で、母体には影響を及ぼしませんが、胎盤を通じて胎児へ影響を与える可能性があります。そのため、ボトックスの注射後は、女性で2か月(注射後2回の月経を終えるまで)、男性で3か月避妊する必要があります。また、授乳中も同じように、血液を通して子どもに何らかの影響を与える可能性があるため、授乳中のボトックス注射も控えるようにしましょう。

この他にも、加齢とともに筋肉の働きは弱まっていき、ボトックス注射によってたるみが増長されてしまう可能性があり、年齢によってはボトックス注射がおすすめできないことがあります。また、頻繁にボトックス注射を受けてしまうことで、ボトックスに対しての耐性ができてしまう可能性があるため、他院でボトックス注射を受けた方は、必ず医師に相談するようにしましょう。
内服している薬がある方や、既往歴なども、施術を受ける前にしっかりと医師に申告することで、より安全に施術を受けることができます。

医師の診察で確認すべきポイント

ボトックスの治療前には、医師による診察がありますが、ここでしっかりと表情筋によるシワなのか、どの表情筋によってできるシワなのかを確認してもらうようにしましょう。
ボトックスは筋肉の収縮を弱める薬剤であるため、注入する筋肉を間違えたり、注入量を間違えたりすることで意図しない筋肉にも作用してしまう可能性があります。注入部位によっては、顔のたるみを進行させてしまったり不自然な表情になってしまったりするため、しっかりと表情筋の部位や筋肉の太さを見極めることができる医師を選ぶようにしましょう。
特に目の下や目尻など、目の周りを囲んでいる眼輪筋は、まぶたを持ち上げたり涙を排出しドライアイを防いだりする役割があるため、意図しないところに作用させないためにも、信頼できる医師の施術を受けるようにしましょう。

治療にかかる時間と具体的な施術ステップについて理解しよう

治療にかかる時間と具体的な施術ステップについて理解しよう

ボトックス注射の手順について解説します。

初回診断から施術までの流れ

初めて椿クリニックでボトックス注射を受ける方は、まず問診表を記入していただきます。問診表をもとに、スタッフによるカウンセリングと、医師による診察を行います。
診察にてボトックス注射が適切であると診断されると、施術に移っていきます。
施術前には、注入部位の痛みを緩和するために、クーリングを行います。施術に使用する針はとても細いものであるため、注射針の痛みは我慢できる程度です。しかし、薬剤が注入される際に圧迫されるような痛みや、筋肉痛のような痛みを感じることがあるため、痛みに弱い方はお気軽にご相談ください。
注入が終わると、施術部位を止血し、止血が確認出来たら施術は終了となります。施術後は、針穴の部分を避けてメイクをしていただいても大丈夫です。針穴の部分は感染の恐れがあるため、当日中は清潔に保つようにしましょう。

実際に施術する時間はどれくらいかかる?

目尻や目の下など、表情じわへの施術は15〜30分程度で終わります。
痛みに弱い方や一度に複数の表情じわへ注入を行う方は、施術時間が長くなる事がありますが、ほとんどの場合30分以内には終了します。

アフターケアとダウンタイムについて

ボトックスは熱に弱い性質を持っているため、施術後は施術部位を温めないように注意しましょう。温めてしまうことで、薬剤の効果が減ってしまい、思うような効果を得ることができなくなります。また、施術部位を揉んでしまうことで、薬剤が広がってしまい、思うような効果を得ることができないばかりか、意図しない部位にも作用してしまう可能性もあります。施術後に熱感を感じたり赤みが出たりする場合は、揉まないように気をつけ保冷材などで冷やすといいでしょう。

ボトックス注射は注射器1本で終わる施術のため、大きなダウンタイムはありませんが、腫れや内出血が起きることがあるため、サウナや長風呂など体温を上げる行動は避けるようにしましょう。
ダウンタイムのほぼない施術ですが、アフターケアによって効果が大きく変わってしまう可能性があるため、適切なケアを行いましょう。

効果はいつから出る?継続期間とそのメンテナンス法

ボトックス注射の効果は、施術後数日で感じることができます。また、定期的に施術を受けることで、効果を持続しやすくなります。

注射後、効果を実感するまでの日数とは?

目尻や目の下などの、顔の表情じわに対してはだいたい2〜3日で効果が出始めます。
表情じわを作っている表情筋は、ふくらはぎなどの筋肉と比べ小さいため、比較的早く効果を実感することができます。
薬剤が効き始めると、表情の動かしにくさや違和感を感じることがありますが、徐々に慣れて気にならなくなります。
薬剤が効いてくると、以下のように表情が動いたときの目尻のシワが形成されにくくなります。

効果が持続する期間と再施術時期

目尻や目の下の表情筋へのボトックス注射は、施術後3〜6ヶ月ほど持続します。その後は徐々に元の状態に戻っていきますが、元々の収縮の強さや施術後の筋肉の使用頻度などでボトックスの持続期間が変わります。
そのため、効果を持続させたい場合は、6ヶ月に1回程度を目安として再度施術を受けるようにするといいでしょう。施術を重ねることで筋肉の働きも弱まっていくため、徐々に施術間隔を延ばせることが多いです。

リスクや副作用について詳しく知る

リスクや副作用について詳しく知る

ボトックス注射に大きな副作用はほとんどありませんが、赤みや腫れなどが出る可能性があります。

一般的な副作用として報告されている例

ボトックス注射後の一般的な副作用として

  • 赤み
  • 痒み
  • 熱感や腫れ
  • 内出血
  • 筋肉の違和感
  • 頭痛

などがあります。
赤みや腫れ、熱感や痒みなどが現れた場合は、できるだけ触らずに、保冷材などを使用してクーリングするようにしましょう。
筋肉の動きが抑制されるため、筋肉の違和感や、表情の動かしにくさなどが現れます。また、今まで使っていた筋肉が使われなくなることで、他の筋肉に負担がかかり、頭痛を感じることがあります。どちらも筋肉が慣れることで治まるため、様子を見るようにしましょう。
万が一、症状が改善しない場合や、悪化する場合には、施術を受けたクリニックに相談するようにしましょう。

信頼できるクリニックの選び方

ボトックス注射を成功させるためには、信頼できる医師やクリニックを選ぶことが重要になります。
クリニックを選ぶ前に、必ず口コミや評価を確認するようにしましょう。また、症例写真や動画などで変化を確認するようにしましょう。クリニックを決めたら、必ずカウンセリングを受けましょう。口コミではわからないクリニックの雰囲気や、自分に合っているかどうかを確認できます。それと同時に、医師ともカウンセリングができるようであれば、一度気になる表情じわを確認してもらうのもおすすめです。

ボトックス注射は、大きな副作用やダウンタイムがない分、細かい施術であるため医師の技量が重要になります。施術を受ける前には、必ず医師に表情じわの確認をしてもらい、安心して施術を受けるようにしましょう。

まとめ

目の下や目尻は、眼輪筋の作用によって表情じわができやすい部分です。表情じわがあることで、実年齢よりも老けて見られたり、放置することで深いシワとして定着してしまったりします。そのため、ボトックス注射で筋肉の収縮を抑え、シワのできにくい肌にすることが重要です。
ボトックス注射に大きなダウンタイムや副作用はありませんが、医師の技術に左右される施術であるため、信頼できる医師やクリニックを選ぶようにしましょう。

この記事の監修医師

この記事の監修医師

医療法人社団 育麗会 理事長
椿クリニック 総院長

田邊 俊成

1957年12月30日に埼玉県に生まれる。昭和63年に埼玉医科大学を卒業後、皮膚科医としてのキャリアをスタート。その後、都内の大手美容外科にて技術指導医を務め、美容医療分野での深い経験と専門知識を持つ。

平成19年に独立し、愛知県名古屋市に美容皮膚科「はなえクリニック」を開設。その後、銀座、名古屋、心斎橋に展開する美容皮膚科「椿クリニック」の総医院長に就任。平成25年には医療法人社団育麗会を立ち上げ、都市部を中心に先進的な美容医療を提供している。

田邊先生のプロフィールはこちら

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