ニキビの治し方を間違えると返って悪化させてしまう原因にもなります。
今回のコラムでは鼻下ニキビの原因から自宅でもできるセルフケア、ニキビ跡にさせない予防方法まで解説しています。ニキビを繰り返さないためにも正しいケアをしていきましょう。
できてしまうと目立つ鼻下のニキビ。ニキビ悩みを改善するためにすべきことは何かを解説!
目次
鼻の下にニキビができる主な原因
鼻の下ニキビができる原因について、ホルモンバランス、スキンケア、ストレスに着目してお伝えしていきます。
ホルモンバランスの影響
生理の前にきまってできるニキビ、そして思春期ニキビには、ホルモンバランスが影響しています。
性別に関係なく、私たちは体内に男性ホルモンと女性ホルモンの両方を持っています。このうち男性ホルモンは皮脂の分泌を促す働きがあります。生理前に男性ホルモンと似た作用をもつ黄体ホルモンが増えることによって毛穴のまわりの皮膚が厚くなり、バランスがくずれ、毛穴が詰まりやすくなることでニキビができやすくなります。
さらに健やかな肌を保つ女性ホルモンのエストロゲンもうまく作用せず、肌が乾燥しやすくなります。古い角質が毛穴に詰まり、ニキビが発症しやすくなります。
また、思春期にニキビができやすいのは、成長期でホルモンバランスが崩れやすく、皮脂の分泌が増えることが原因です。
スキンケア製品の刺激
鼻や鼻下、おでこは顔の中でも皮脂腺が多く分布する部位であり、ここにできるニキビは過剰となった皮脂が原因であることが多いです。
ですが、ニキビ肌だからといって洗浄力の高い洗顔料で過剰に皮脂をとりすぎたり、こすってニキビをつぶし物理的な刺激を与えるとニキビ悪化の原因となります。
さらにスキンケア後にしっかり保湿をおこなわないと、皮膚のバリア機能が低下しニキビ悪化の原因となってしまいます。
日常のストレス
ストレスが積み重なると、身体は負けじと炎症を鎮める体内成分を多量に消費します。すると肌の炎症を鎮める分が少なくなって追いつかず、ニキビができてしまいます。
同時にストレスを受けると体内に活性酸素が発生し、細胞を傷つけて、免疫力が低下することで、ニキビができやすくなります。活性酸素が発生することで、肌の再生がスムーズにいかず、ニキビが治りにくく、跡ができることにもなります。
自宅でできるセルフケア方法
誤った洗顔方法、セルフケアではニキビができるリスクを高めてしまいます。
ニキビ予防のためにも自宅でのセルフケアが大切です。
こちらでは正しい洗顔方法や保湿の重要性についてお伝えしていきます。
正しい洗顔方法
- 洗顔をする前に手洗いをしましょう。
- 人肌程度のぬるま湯で顔を1〜2回程度すすぎます。
- 肌への刺激を抑えるために、洗顔料をよく泡立て、できるだけ弾力のある泡を作りましょう。難しい場合は、100円ショップなどでも売っている泡立てネットを使うと、簡単に弾力泡を作ることができますよ。弾力泡を作ることができたら、手と顔の間に泡を挟むようにして優しく洗っていきましょう。
- 顔全体を洗い終わったら、ぬるま湯でしっかりと洗顔料を落としましょう。すすぎ残しがあるとニキビの原因になるため、残りやすい小鼻や鼻下もしっかりと落としましょう。
- 清潔な柔らかいタオルを肌にあて水分を拭き取ります。擦るのは肌への負担になるためNGです。
洗顔直後の肌は水分が蒸発しやすい状態になっているため、洗顔後は可能な限り早く保湿を行うこともポイントです。
保湿の重要性
肌の乾燥はニキビの原因にもなります。
ニキビがあっても保湿ケアを行うことが大切です。ニキビの刺激にならないよう、低刺激タイプのものを選ぶようにしましょう。成分は保湿力の高いヒアルロン酸やセラミド、ヘパリン類似物質などが含まれたアイテムがおすすめです。
セラミドとは、角質層に存在する潤い成分。細胞と細胞の間にある水分を抱え込んで逃さないよう保持する働きがある。
引用:花王HP Curél – 肌の必須成分「セラミド」とは
ヘパリン類似物質とは、水に溶けやすい・水に混ざりやすいといった「親水性」があり、水分子を引き寄せて保持する「保水性」があるため、高い保湿力が期待できる。
引用:シオノギ製薬HP ヘパリン類似物質とは|薬局・薬店で相談できる皮膚トラブル|ヒフシルワカル
ニキビ対策に良い食生活
肌は毎日摂取する食べ物の栄養から作られているため、スキンケアだけでなく体の内側からのケアも大切です。
こちらでは、ニキビを防ぐ食材や悪化させてしまう食材についてお伝えしていきます。
ニキビを防ぐ食材
タンパク質を含む赤身肉や納豆
タンパク質は、肌を構成している成分の中で最も大きな割合を占めており、肌のターンオーバーを正常にするためにも重要です。赤身肉、鶏のささみ、納豆、豆腐、卵などに多く含まれています。
必須脂肪酸を含むマグロやナッツ類
必須脂肪酸は良質な脂質で、オメガ3脂肪酸などがあります。血流を促進し、肌や粘膜を強くする効果が期待できるのが特徴です。
マグロ、ブリ、サンマ、アボカド、ナッツ類、植物脂などに多く含まれています。
食物繊維を含むキノコやゴボウ
食物繊維は便秘に良いと言われている成分で、腸内環境を整えるサポートをしてくれます。
キノコや海藻類、ゴボウ、サツマイモ、れんこんなどに多く含まれています。とくに便秘が原因でニキビに悩んでいる方は積極的に摂取すると良いでしょう。
ビタミンB群を含む豚肉やサバ
ビタミンB群は肌を修復するときに使われる成分ですが、体内で生成できないので、食べ物から摂取する必要があります。
豚肉、鶏肉、サバ、ごま、玄米などに多く含まれています。
ビタミンCを含むピーマンやブロッコリー
ビタミンCは抗酸化作用が高く、肌や血管を健康な状態に保つために大切な成分です。ピーマンやブロッコリー、大根、オレンジ、キウイなどに多く含まれています。
ビタミンEを含むアーモンドや緑黄色野菜
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、ニキビにより肌が酸化するのを防いでくれます。血行を良くすると言われているので、肌のターンオーバーの促進も期待できます。 アーモンドなどのナッツ類、緑黄色野菜、うなぎなどに多く含まれています。
ニキビを悪化させる食材
脂質の摂り過ぎは、皮脂の過剰分泌につながります。皮脂が過剰分泌することでニキビができやすくなります。
そのため脂質を多く含むジャンクフード、肉類中心の食生活はニキビができやすくなるので注意しましょう。また、洋菓子も脂質をたくさん含むものが多いため、食べ過ぎないようにしましょう。
美容クリニックでの治療法の例
美容クリニック治療はたくさんの種類があり、できてしまったニキビやニキビ予防のためにはどの治療がいいのか悩みますよね。
こちらでは、ニキビ改善予防におすすめな美容治療についてお伝えしていきます。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、薬剤を塗布し表皮の古くなった角質を科学的に融解して剥離、除去し、肌を生まれ変わらせる治療法です。
洗顔やパックでは取れない古い角質や毛穴の汚れを溶かし出し、1回でも滑らかな肌になります。
繰り返し行うことで、肌のターンオーバーを正常にし皮膚の新陳代謝を整えます。
健康な肌の生まれ変わるサイクルを整えることでできてしまったニキビ改善を手助けし、さらにニキビができにくいお肌になります。
椿クリニックで使用する薬剤は、グリコール酸、乳酸/ラクト、サリチル酸の3種類です。薬剤の中から一人ひとりのお肌状態に合ったものを使用いたします。
イオン導入
イオン導入とは、微弱な電気作用をもたらすローラーを使用し、肌の改善に必要な成分を皮膚に浸透させる治療です。
肌にはバリア機能があるため、塗るだけでは肌の深部まで届かない有効成分を皮膚の深部に浸透させます。
お肌の内側からしっかりと保湿することで乾燥によるニキビを予防することができます。
ケミカルピーリングでは、表皮の古い皮膚を取り除く為、ケミカルピーリング後にイオン導入をすることでさらに肌の奥深くまで有効成分をたっぷりと届けることができるためおすすめです。
レーザートーニング
レーザートーニングの微弱なレーザーを何度も照射すると、お肌表面にたまったメラニン色素は徐々に破壊されて細かくなっていきます。そうすることで、お肌の色素沈着を目立たなくしていきます。
茶色くなったニキビ跡も、メラニンによる色素沈着が原因です。レーザートーニングをすることで、ニキビ跡のメラニン色素を破壊し、色素沈着を目立たなくしていきます。
全てのニキビ跡に効果があるわけではありませんが、茶色くなったニキビ跡に悩んでいる方にはおすすめです。
また、シミ改善にもおすすめな治療です。
従来のレーザーや光治療では刺激が強く、対応できなかった肝斑も治療できます。
セルフケアと美容治療の比較
突然ぽつりとできてしまったニキビを自分で治そうと思う方も多いはず。
セルフケアのメリットやデメリットは何か。
やっぱり美容治療の方がいいの?実際どうなの?
そんな疑問にお答えしていきます。
セルフケアのメリット・デメリット
セルフケアだけでニキビを治療することはかなり難しく、薬を使ってもニキビを治すのには日にちがかかります。
日頃の生活習慣やスキンケアを正すことで、セルフケアだけでニキビが治りやすく、できにくい肌に整えることができます。
しかし、ニキビを触る、潰す、膿を出す、ニキビを放置するといった誤ったセルフケアをすることで、繰り返し起こるニキビの悪化やニキビ跡の原因となってしまいます。
美容治療のメリット・デメリット
美容治療は、セルフケアでは治癒が難しかったニキビを早く改善することができます。初期のニキビであればあるほど、跡に残らずきれいな肌を取り戻せるので、ニキビを確実に早く治す為にも自己判断せずに、早めに美容クリニックに相談することが望ましいです。美容治療を繰り返すことでニキビ治療だけではなく、ニキビができにくい肌に整えることもできます。
デメリットととして、自由診療となるため、保険適応外となります。自宅でのセルフケアに比べると時間と費用がかかりますが、ニキビを早く綺麗に治すことができるので、正しいセルフケアだけではなく美容治療も併用することをお勧めします。
ニキビ跡を防ぐ方法
繰り返すニキビや長期間にわたるニキビ炎症ができてしまうとニキビ跡になってしまいます。
ニキビ跡になってしまうとなかなか改善させるのに時間がかかるものです。
そんなニキビ跡にならないためには、どうしたらいいのかお伝えしていきます。
ニキビ跡ができる原因
ニキビ跡は症状によって「赤み」や「クレーター」、「色素沈着」に分類できます。
ひとつずつ原因をお伝えしていきます。
- 赤みのあるニキビ跡
皮膚の下にある血管が拡張すると、肌に赤みがあらわれます。
とくにニキビの影響で繰り返し肌に炎症が起こることが原因となります。
- クレーターのあるニキビ跡
悪化したニキビの炎症や化膿が、肌の奥深くに位置する真皮層まで進行してしまうことが原因です。
皮膚組織がダメージを受けることで、肌に必要なコラーゲンなどの成分が破壊され、凹凸のあるクレーターができてしまいます。
- 色素沈着のあるニキビ跡
ニキビの炎症から肌を守るためにメラニン色素が大量に作られることで、茶色のニキビ跡ができます。
ニキビが起こっている肌は、ターンオーバーが乱れやすいためにメラニン色素が排出されにくくなり、色素沈着を起こしやすくなっています。
コラーゲンは、様々な結合組織に、力学的な強度を与えるのに役立っている。若干の弾力性もある。また、皮膚の弾力性や強度に役立っている。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/(Wikipedia引用)
メラニンとは、肌や毛髪、瞳の色を作る色素のこと。紫外線を吸収して肌を守ってくれる、大切な役目。メラニンを生み出す細胞が紫外線や肌トラブルなどにより過剰に刺激を受けると必要以上にメラニンが増えてしまう。
引用:シミ・くすみの原因「メラニン」って結局なに? | SHISEIDO | 資生堂
効果的な予防法
ニキビ跡は、できてしまったニキビが炎症を起こし、ある程度長い時間続いてしまうことでニキビ跡ができやすくなります。
ニキビができてしまったら、できるだけ炎症を起こす前の初期ニキビの段階で治しておくことが大切です。もし炎症を起こしてしまった場合は、速やかに炎症を抑えるということがニキビ跡を残さないために大切なことになります。
ニキビができにくい生活習慣、例えば食生活に気を付けることや、睡眠時間を十分とること、洗顔や保湿を適切に行うことなどはニキビ予防には大切になっていきます。
しかし、生活習慣を整えるなどセルフケアだけでは改善に時間がかかると判断した場合には、皮膚科でのニキビ治療に切り替えることもニキビ跡を残さないために重要なことです。
ニキビを繰り返さないために
ニキビを繰り返さないためにはどうしたらよいのか。生活習慣について、美容治療がおすすめな理由についてもお伝えしていきます。
生活習慣を整える
前章でもお伝えしましたが、ニキビを繰り返さないためには日常生活を整えることが大切です。
普段の食生活を見直し脂質を抑えバランスの良い食事に心がけたり、夜更かしせず睡眠を十分にとったり、洗顔や保湿のケアを正しく行うことなど日常生活を整えてみましょう。
ニキビ跡には美容治療がおすすめ
セルフケアだけでニキビ予防をすることができますが、セルフケアだけでニキビ跡を治すことは難しいです。ニキビ跡はできてしまうと、美容治療を行っても時間がかかりなかなか難しい皮膚トラブルのひとつです。そんなニキビ跡を予防するためには、できるだけ初期の段階でニキビを治療することでニキビ跡にならず綺麗にニキビを治すことができます。
ニキビだけで美容クリニックに行くなんてと思う方もいるかもしれませんが、ニキビができてしまったら自分で治すより美容クリニックで治療を受けた方が早く確実にそしてお肌全体も綺麗にすることができるのでおすすめです。
まとめ
ニキビができてしまうと「なんとか早く治らないか」と自己流でケアをしてしまう人も少なくありません。間違ったケアをすることでニキビを悪化させてしまったり、なかなか改善が難しいニキビ跡になってしまいます。
ニキビを予防するには日常生活を整え、正しい洗顔・保湿をすることが必要です。できてしまったニキビを早く綺麗に治すには、美容クリニックで治療をすることがおすすめです。
早くニキビを治すことでニキビ跡の予防にもなります。
ニキビについて1人で悩まず、ぜひ椿クリニックへ相談してみてください。一緒にニキビに悩まないお肌にしていきましょう。
よくあるご質問
- 鼻の下にニキビができる原因は何ですか?
-
鼻の下にニキビができる原因には、ホルモンバランスの乱れ・皮脂の過剰分泌・ストレスなどが主な要因と言われています。思春期や生理前などは特にホルモンバランスの影響を受けやすく、皮脂が増え毛穴が詰まりやすくなります。また、間違ったスキンケアを行うと刺激となりニキビの悪化につながります。
- ストレス性のニキビはどこにできますか?
-
ストレス性のニキビはフェイスラインや顎、鼻の周りに発生しやすくなります。ストレスが溜まる事でホルモンバランスが崩れ、皮脂分泌が増加することが原因です。皮脂分泌が増加することで、毛穴が詰まりやすくなりニキビができやすくなります。
- 鼻のニキビはどこが悪いですか?
-
鼻には皮脂腺が多いため、毛穴が詰まりやすくニキビができやすい部位でもあります。食生活やストレス、内臓の不調が影響することもあります。
- 鼻の下に赤いできものができる原因は何ですか?
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鼻の下や口の周りに赤いできものができるのは、「口囲皮膚炎」といいデコボコした赤い発疹です。皮脂の過剰分泌や炎症、そしてストレスによるホルモンバランスの乱れが主な要因ですが、外的刺激が加わることで炎症が悪化し赤いできものが形成されることがあります。