トラネキサム酸は、シミや肝斑などの色素沈着を内側からケアし、美白を目指したい方に選ばれている成分です。
本来は出血を抑えたり炎症を和らげたりする医療用の薬ですが、メラニンがつくられる初期段階の働きを抑える効果があることから、美白目的の内服薬やトランサミン配合の美白化粧品、トラネキサム酸を使用したイオン導入、美白点滴などに応用されてきました。
このコラムでは、トラネキサム酸の美白メカニズムと肝斑への作用、市販薬と処方薬の違いや飲み方の目安、副作用として気をつけたい点、さらに当院で行っているイオン導入や美白点滴での取り入れ方まで、トラネキサム酸のメリットと注意点をまとめて解説します。
美白や美肌の味方トラネキサム酸の効果とは、副作用についても解説します
この記事を読んでわかること
- トラネキサムには止血作用や抗炎症作用以外にも美白やシミ・肝斑改善への効果があります
- 美容皮膚科ではトラネキサム酸を使用した美容施術(イオン導入や美白点滴)があります。シミや肝斑の予防や早い段階での改善ができます。
- トラネキサム酸を含む製品の選び方や、ビタミンCやハイドロキノンとの併用による相乗効果についても説明しています。
目次
トラネキサム酸とは

トラネキサム酸は化粧品に入っていたり、市販薬でよく耳にする人も多いと思います。どんな効果があるのか解説していきます。
トラネキサム酸ってどんな薬?
トラネキサム酸は、人工的に合成されたアミノ酸です。止血剤や抗炎症剤として出血の予防や治療に用いられます。重度の外傷、分娩後の出血、外科手術、抜歯、鼻血、重度の月経など出血量が多くなるような場面で投与されたり、風邪を引いて喉の炎症が起こっている時などにも処方されたりすることがあります。
内服以外にも、美容クリニックなどでイオン導入に使用されたり、美白有効成分として化粧品などに配合されていたりすることもあります。
美白効果や抗炎症作用があるため、シミや肝斑の改善が期待できます。
どんな効果があるの
止血作用
医療の現場で、手術時の止血などに使用されています。血液を固めやすくする作用があるため、血が固まることで悪化させてしまうような疾患を持っている人は内服できない可能性があります。
抗炎症作用
炎症やアレルギーを抑えるため、湿疹やじんましんなどの炎症の治療に使われます。風邪をひいたときなど、のどの痛みや炎症を抑えるために処方されるトラネキサム酸は、この効果があるからです。
トラネキサム酸が医薬部外品の美白有効成分として承認を得て肝斑改善の一般用医薬品として発売されるようになったのは2007年からです。
トラネキサム酸は食品からは摂取できない成分のため、医療機関で処方してもらう内服薬や、薬局などで売っている市販薬から摂取する必要があります。
美白・美肌に対するトラネキサム酸の立ち位置

美白や美肌に対してのトラネキサム酸の効果や、トラネキサム酸を含む製品の選び方・ポイントなどを解説していきます。
シミの予防・治療
トラネキサム酸は、炎症を引き起こす生体内の酵素「プラスミン」を抑制する「抗プラスミン作用」を持っています。
このプラスミンは、ケラチノサイトという表皮細胞が紫外線や摩擦、女性ホルモンの乱れなどによって刺激を受けることでも産生されます。産生されたプラスミンは、メラニンを生成するメラノサイトを活性化させ、肌内部のメラニン色素を増殖させることでシミを作ります。
紫外線を長時間浴びた後の体内ではこういった作用が起こっているため、「紫外線を浴びるとシミができる」と言われたり、「摩擦で肝斑が濃くなった」と言われたりします。

トラネキサム酸はもっとも初期の段階で、メラニンを作る働きをブロックすることができるため、シミの治療や予防に効果があり、美白効果も期待できます。
肝斑の治療
トラネキサム酸には前述した働きがあるため、肝斑にも効果を発揮します。肝斑ははっきりとした原因はわかっていませんが、摩擦による炎症やホルモンバランスの乱れが原因であるとも言われています。その炎症を抑え、改善する効果もトラネキサム酸にはあります。レーザーや光治療などは肝斑には禁忌ですが、肝斑部以外には照射が可能です。その際に併用することで、過剰な肝斑への刺激を抑え、かつ肝斑を薄くする効果も期待できます。
トラネキサム酸を含む製品の選び方とそのポイント
トラネキサム酸を含む製品には、美白クリーム、化粧水、美容液、シートマスク、そしてサプリメントなどもあります。
製品選びの際は、成分表を確認してトラネキサム酸が含まれていることを確かめることが重要です。特に、肌の色素沈着やシミを改善したい場合は、トラネキサム酸の濃度が高い製品を選ぶと良いでしょう。
また、ビタミンCやハイドロキノンなど他の美白成分が含まれている製品を選ぶと、相乗効果で美白効果が高まります。
使用感や香りにも注意し、自分の肌質や好みに合ったものを選ぶことが大切です。ユーザーのレビューや口コミを参考にするのもおすすめです。
内服薬のトラネキサム酸

トラネキサム酸を内服薬で取り入れることで、体全体に作用させることができます。この項目では摂取方法や副作用、市販薬との違いなどについて解説していきます。
摂取方法
トラネキサム酸は医薬品の為、内服する場合は、医師や薬剤師に必ず処方してもらう必要があります。椿クリニックでは、朝夕1錠ずつの内服で処方しております。
副作用
トラネキサム酸は、血液を固まりやすくする作用のある薬です。そのため、人によっては血栓(血のかたまり)ができやすくなるリスクが高まる可能性があります。一般的には強い副作用が出ることはほとんどありませんが、内服中は次のような症状がみられることがあります。
- 月経の量が少なくなる、周期が変わる
- 胃のムカつき、食欲不振、腹痛、下痢などの胃腸症状
- 発疹やかゆみ、顔のほてり など
これらの症状が強く出るときや、胸の痛み、突然の息苦しさ、片側の手足のしびれ・力が入らないなど、「血栓による症状」を疑うサインが出たときは、すぐに服用を中止しかかりつけ医や処方してもらったクリニックなどを受診してください。
また、脳梗塞や心筋梗塞、深部静脈血栓症などの既往がある方や、家族に血栓症の方がいる方、ピルなどのホルモン剤を内服している方は、血栓のリスクが高くなる場合があります。必ず事前に医師に相談するようにしましょう。
なお、化粧品やイオン導入など肌から取り入れる場合は、血液中に入る量はごくわずかとされており、内服と比べると血液が固まりやすくなるリスクは低いと考えられています。
市販薬と処方薬の違いとは
薬局で買える市販のトラネキサム酸製剤と、医師の診察を受け医療機関で処方されるトランサミンなどの処方薬は、どちらもトラネキサム酸が有効成分です。ただし、「どのくらいの量まで飲めるか」と「誰が管理するか」という点で大きく異なります。
市販薬では、1日に摂取できるトラネキサム酸の量は上限が決められており、一般的には1日最大750mgまでとされています。
一方、処方薬では、症状や体格に合わせて1日750〜2000mgの範囲で調整されることが多く、医師が状態を見ながら量を決めていきます。
そのため、個人の体質や肌状態に合わせて、より悩みを改善できる量でなおかつ体への負担を最小限にできるというメリットが処方薬にはあります。
市販薬は手軽に始めやすい一方で、「自分にとってその量が適切か」「どのくらいの期間続けてよいか」を自己判断に頼ってしまうことになります。特に、肝斑などしっかりと治療したいシミがある場合や、そのための長期にわたる内服を続けたい場合は、処方薬で医師の管理のもと服用した方が安心です。
すでに他の薬を飲んでいる方や持病がある方も、自己判断で市販薬を追加する前に、一度医師へ相談することをおすすめします。
内服薬以外のトラネキサム酸とは

トラネキサム酸は内服薬以外に、美容の施術にも取り入れられています。ここからは椿クリニックでご用意している、内服以外のトラネキサム酸についてお話していきます。
イオン導入で入れ込む美白成分
イオン導入は、化粧品では角質層までしか入らない美容成分を、微弱な電流の力を利用して、肌の奥深くにまで美容成分を入れ込んでいく治療です。

肝斑やシミの改善のために、直にトラネキサム酸の成分を入れ込んでいくことで、改善が期待できます。
こんな方におすすめ
- シミ・そばかすが目立ってきた
- しわが気になる
- ニキビを治したい
- 毛穴の開きをなんとかしたい
- 肌のくすみが気になる方
- 肌のハリ・小ジワが気になる
- 赤ら顔を治したい
- 肝斑が気になる
メラニン生成阻害作用と炎症抑制作用を持つ薬剤で、美肌と肌荒れに同時に効果を発揮します。肝斑やシミ、くすみ、ニキビによる炎症や、日焼けによる炎症も抑制してくれます。ビタミンCと組み合わせて施術することにより有効に作用します。
美白点滴にも入ってます
スノーホワイト美白点滴・注射にもトラネキサム酸が入っています。
注射や点滴は血管を通して高濃度の成分がそのまま全身に無駄なく行き渡ることが大きな特徴です。体に良い成分をダイレクトにチャージすることができます。
主な成分
- ビタミンC
- L-システイン
- トラネキサム酸
- グルタチオン
こんな方におすすめ
- 肌を白くしたい方
- 肌の潤い・ハリを出したい方
- シミ・肝斑を改善したい方
- 肌の透明感を出したい方
点滴・注射のポイント
ビタミンC+L- システインがメラニン色素の生成を阻害・排出し、シミ・そばかすの改善・美白効果をもたらします。トラネキサム酸が美白・シミ予防・肝斑を改善し、グルタチオンが持つ強い抗酸化作用により酸化が原因で起こる老化を防ぎ、メラニンの生成を抑えます。
点滴・注射では、体の内側から改善していくため、他の美肌治療と組み合わせることで、相乗効果を得ることができます。内服はちょっと…という人は、注射の針が大丈夫であれば、点滴・注射から始めてみるのもおすすめです。
まとめ
トラネキサム酸にはメラニンを生成するメラノサイトの働きを、初期の段階で抑制する作用があります。
この作用によって、シミやくすみの原因となるメラニン色素の生成が抑制され、予防・改善に効果的です。
薬の選択や、飲み方を間違わなければ、肝斑やシミに大きな効果を発揮してくれる薬です。飲み薬のみでなく美容施術で入れ込むこともできる成分のため、ライフスタイルに合わせて選択し、悩みの改善に役立ててください。むこともできる成分のため、ライフスタイルに合わせて選択し、悩みの改善に役立ててください。
椿クリニックが提供するホスピタリティ
椿クリニックは、銀座・名古屋・心斎橋の駅近で通える「切らない美容医療」専門クリニックです。
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よくあるご質問
はい、トラネキサム酸を治療に取り入れたり、内服薬を服用することで肌を白くする効果が期待できます。抗炎症作用とメラニン生成抑制作用により、シミや肝斑を改善し、肌全体の美白効果が期待できます。
トラネキサム酸には抗炎症作用とメラニン生成抑制作用があるためです。抗炎症作用とは体内の活性酸素を抑え体のさびつきを防ぎます。メラニン生成抑制作用とはメラニン色素の生成を抑えシミやそばかすを防ぎます。
はい、トラネキサム酸はシミを薄くする効果があります。トラネキサム酸にはプラスミンやプロスタグランジンといったメラノサイト活性化の因子を阻害する働きがあるためです。
