レーザートーニングは肝斑の治療に効果的ですが、やりすぎることで肌への負担が大きくなり白斑などのリスクが上がります。
レーザートーニングを安全に使用するためのコツやクリニック選びなどについて解説します。
レーザートーニングのやりすぎが招くリスク:専門家が語る肌への影響と対策
この記事を読んでわかること
- レーザートニングは肝斑やくすみ、毛穴の改善に有効な治療である一方、頻繁な照射や高出力での治療は白斑やビニール肌になる恐れがあります。
- 適切な間隔での施術や施術後に保湿や紫外線対策を正しく行う事が施術効果を高める鍵になります。
- 過剰な治療を避けるためには、信頼性の高いクリニック選びや施術前の詳細なカウンセリングが欠かせません。
- 施術後はバリア機能が低下するため、紫外線対策や適切な保湿ケアを徹底し、肌の回復と健康を保つことが必要になります。
目次
レーザートーニングの基本:やりすぎのリスクとは?
レーザートーニングの基礎知識と、やりすぎることによる肌への影響を解説します。
レーザートーニングとその効果の基礎知識
レーザートーニングとは、主に肝斑の治療を目的として作られた、柔らかいレーザー照射が可能な機器による治療です。
レーザーは本来その刺激によって肝斑を悪化させる恐れがあることから、肝斑治療には適していませんでした。しかし、肝斑を悪化させることなく少しずつメラニンを分解することができるレーザートーニング治療では肝斑の改善の他。肌のくすみの改善や毛穴の開きの改善なども期待できます。
やりすぎが肌に与える影響
レーザートーニングは適切な頻度で治療を繰り返すことで、肌悩みの改善に効果的ですが、頻回な照射は肌へ大きなダメージを与えてしまいます。
具体的には、肌の色素が一部分だけ抜け落ちてしまう白斑という症状が現れたり、ターンオーバーが追い付かずにビニール肌につながったりしてしまうことも考えられます。
レーザートーニングの治療は、ほとんどの場合10〜15回以上の治療回数を要しますが、必要以上に過度な照射や、強すぎるレベルでの照射によってメラノサイトを傷つけてしまう恐れがあります。レーザートーニングが直接メラノサイトを壊してしまうことはありませんが、過度な照射によってメラノサイトが傷つくことで正常に機能しなくなり、皮膚の色素の一部が欠如してしまうと考えられています。
色素が作られなくなることで部分的に色が抜け落ちてしまう「白斑」という状態になってしまいます。
尋常性白斑(じんじょうせいはくはん、英: vitiligo vulgaris)は、皮膚の色素メラニンを生成する部位(メラニン細胞)の損失を不規則に引き起こす、慢性的な皮膚疾患である。先天性の遺伝子疾患であるアルビノと異なり、後天性疾患である。別名はしろなまず(白癜)。
引用:Wikipedia – 尋常性白斑
一般的な副作用とその対処法
レーザートーニングはマイルドなレーザーによる治療ですが、肌状態やその時の体調などによって以下のような副作用が現れることがあります。
- 赤みや熱感
- 乾燥
- 痒み
- 照射時の痛み
- 火傷
- 色素沈着
- ニキビや吹き出物
ほとんどの場合数日から1週間ほどで改善しますが、赤みや熱感などが気になる場合はしっかりと冷やすようにしましょう。また、乾燥が進む可能性もあり痒みが出ることもあるため、しっかりと保湿するようにし、レーザーの刺激によって一時的にニキビや吹き出物ができることがありますが、触らないようにしましょう。
照射時の痛みは人それぞれですが、「熱い雨に降られているよう」や「静電気のバチっとするような痛み」と言われることが多いです。我慢できる程度の痛みであることがほとんどですが、我慢できない場合には照射レベルを調節して照射することもできるため、ご相談ください。
マイルドなレーザーのため火傷を起こすことはほとんどありませんが、施術者の技術不足や間違ったレベルでの照射、日焼けした肌への照射によってリスクが上がるためクリニック選びや照射前の肌状態を整えることなどが大事になります。
安全なレーザートーニングのためのガイド
安全にレーザートーニングを受けるためのポイントをご紹介します。
適切な間隔とセッション数
レーザートーニングは比較的マイルドなレーザーのため、最初のうちは2週間に1回のペースで治療を進めていきます。
10回ほど繰り返し、肌悩みが改善してきたら3週間に1回のペースで間隔を少し開けて治療を進めていきます。
ある程度肌悩みが改善してきたら1ヶ月に1回のペースで、メンテナンスを行っていくとより効果的です。
レーザー施術の前後のスキンケア
レーザートーニングの施術前後はしっかりと保湿と紫外線対策を行うようにしましょう。
レーザートーニングで照射するレーザーは黒いものに反応します。そのため、過度に日焼けをし肌が黒くなっている状態は、肌内部にメラニンが大量に作られている状態のため、レーザーによる熱が過剰に吸収され火傷のリスクが上がります。
また、乾燥によって肌のバリア機能が低下していると、レーザーの刺激を大きく受けやすくなるため、赤みや痒みを起こしやすくなります。
レーザートーニングの照射後は一時的に肌のバリア機能が低下し、紫外線の影響を受けやすくなります。紫外線を浴びることでシミができやすくなったり、肌の老化の原因になったりするため、日焼け止めや帽子などを使用し紫外線対策を行うようにしましょう。
バリア機能が低下するのを補うように、しっかりと保湿することも忘れないようにしましょう。
やりすぎを防ぐための注意点
レーザートーニングのやりすぎを防ぐためには、しっかり専門家のアドバイスを聞き、自分の肌状態を観察することが重要です。
自己判断ではなく専門家のアドバイスを
レーザートーニングは比較的マイルドなレーザーによる施術のため、初めは2週間に1回程度の頻度で治療を進めていきます。しかし、肌に赤みが残っていたり、何かしらのトラブルが起こっている場合にはこの限りではありません。マイルドであってもレーザーを照射する以上、必ず肌はダメージを受けています。ダメージから回復しきる前に次の照射を行うことは肌への負担が大きくなるため、必ず医師の指示に従うようにしましょう。
レーザートーニング前の肌状態の評価
レーザートーニングは肌が乾燥していたり荒れていたりするとダメージが大きくなり、副作用が強く出てしまう可能性があります。
施術前にはしっかりと肌のコンディションを整え、不安が残る場合は必ず医師に相談するようにしましょう。
椿クリニックのレーザートーニングアプローチ
椿クリニックのアプローチをご紹介します。
お客様一人ひとりに合わせたカスタマイズ治療
椿クリニックでは、お客様の肌状態や肌悩みに合わせてより最適な組み合わせ治療も提案しています。
例えば、肝斑がお悩みの方であればレーザートーニングに加えイオン導入のトラネキサム酸を合わせることでより効果的に悩みの改善が可能です。
複合的な肌悩みにも対応できるよう、椿クリニックでは治療を取り揃えています。
経験豊富なスタッフによる丁寧なカウンセリング
椿クリニックでは施術前のカウンセリングも看護師が行っております。そのため、より的確に肌状態を診ることができ、それに合った治療の提案も可能です。また、スタッフ自身も施術を受け体感しているものが多いため、自身の経験からお客様に治療の提案をさせていただくことも可能です。
以下は実際に椿クリニックのカウンセリングを受けた方のお声です。いくつかご紹介します。
Googleクチコミより引用
Googleクチコミより引用
Googleクチコミより引用
レーザートーニング後の肌トラブル対策
レーザートーニングは施術後の肌ケアも大事になります。
乾燥による肌トラブルの回避
レーザートーニングの照射後は肌のバリア機能が低下し、一時的に乾燥が顕著になります。乾燥している肌は紫外線や摩擦などの刺激を受けやすく、赤みや痒みが出やすくなるためしっかりと保湿するように心がけましょう。
洗顔の際は擦らないように気をつけて、たっぷりの泡で肌を抑えるように優しく洗うようにしましょう。洗顔後肌の水分を拭き取ったらすぐに化粧水で水分を与え、蒸発しないようにクリームや乳液で蓋をするようにしてください。美容液やオイルなどを使用している人は化粧水とクリームの間に使用するといいでしょう。
紫外線による影響とは
紫外線による肌への影響はいくつかあります。
紫外線によりメラニンを生成する元であるメラノサイトが活性化され、肌のターンオーバー以上にメラニンが蓄積してしまうとシミができてしまいます。
また、紫外線によって肌のハリを保つコラーゲンの減少やエラスチンの劣化が促進されるため、たるみやしわなどもできやすくなります。
紫外線は適度に浴びる分には体にとって良いことですが、レーザートーニングによって肌のバリア機能が低下している状態で浴びることや、過度に浴びることは肌の老化につながるため注意しましょう。
レーザートーニング後に気をつけるべきこととは
レーザートーニング後に気をつけるべきことは「紫外線対策」と「保湿」です。
レーザートーニングによる肌改善の効果を低下させないためでもありますが、次の治療に向けて肌を整える意味もあります。
椿クリニックでは紫外線対策のための商品や、保湿し肌状態を整えるためのスキンケア商品なども取り揃えています。何を使ったらいいかわからない人は、お気軽にスタッフにご相談ください。
過剰治療を避けるためのクリニック選び
レーザートーニングによる治療が過剰にならないための、信頼できるクリニックの選び方についてご紹介します。
信頼できるクリニックの見分け方
クリニックによっては利益を上げたいからと、必要以上に治療を進めてくるところもあります。しかし、過剰な治療は肌への負担を増やしてしまい、トラブルにつながることもあるため、必要な治療のみを的確に示してくれるクリニックを選ぶことが重要になります。
クリニックの評判を確認するためには、友だちからの評判を聞くのもいいですし、Googleのクチコミや口コミサイトの情報なども参考にするといいでしょう。
気になるクリニックには必ずカウンセリングなどにて足を運び、院内の情報を自分の目で確認することをおすすめします。
治療前の詳細なカウンセリングの重要性
レーザートーニングはマイルドなレーザーで肝斑の治療に効果的ですが、そのマイルドさ故に治療初期の頃は肌の変化を感じにくい治療でもあります。肝斑がある場合はレーザートーニングになりますが、肝斑ではなく老人性色素斑と言う一般的にシミと言われるものであればフォトフェイシャルの方が適しており、変化も感じやすくなります。他にも、肝斑がなく肌のアンチエイジングを目的としている場合には別の治療が適していることもあるため、いかに的確にシミの種類の診断ができるかということも重要になります。
治療前のカウンセリングの際にしっかりと医師に肌を診てもらえるクリニックであるかどうかも、クリニック選びの参考にしてください。
まとめ
レーザートーニングは頻回な照射や、強すぎるレベルでの照射を繰り返すことによって肌へのダメージが大きくなり、白斑などのリスクが高くなります。
レーザートーニングをやりすぎないためには、クリニック選びや施術者選びが重要です。
肌状態に不安が残る場合は、必ず医師に相談し適切な頻度での照射ができるようにしましょう。