シミや肝斑にレーザートーニングが効果的と聞いたけど「思ったような効果が感じられない」と思ったことはないでしょうか?レーザートーニングは低出力のレーザーでシミや肝斑などを改善するマシン治療です。
きちんと施術されていれば効果はある治療なのですが、効果のない場合はどんな原因があるのでしょうか?
レーザートーニングは効果なし?肝斑・シミ治療の比較とおすすめの治療方法
この記事を読んでわかること
- レーザートーニングの効果と仕組み
肝斑やシミの治療に効果的なレーザートーニングの仕組みや特徴について説明しています。シミ以外にもくすみ改善やコラーゲン生成促進にも効果的です。 - 治療法の違いと選択ポイント
シミ治療にはレーザートーニング、シミ取りレーザー、フォトフェイシャルとあり、それぞれ特徴や効果の違いがあります。自分の肌状態や目的に合わせた選び方をお伝えします。 - 効果を高めるための方法と注意点
レーザートーニングの効果を最大限得るためには、生活習慣の見直しや内服薬との併用治療がおススメの場合があります。 - 通院スケジュールと長期的なケア計画
効果的な施術間隔やアフターケアについてもお伝えしています。
目次
肝斑・シミ治療のレーザートーニングとは
真皮層にまで届く波長の長い緩やかなレーザーを照射することで、肝斑やシミを改善していくレーザートーニングについて解説していきます。
シミ治療以外の嬉しい効果についてもお話していきます。
レーザートーニングの効果は?肝斑・シミの治療には効果ない?
レーザートーニングは肝斑・シミの治療に効果があります。
レーザートーニングとは、低出力の弱めのレーザーを当てることにより、肌へのダメージを抑えながらシミや肝斑を改善していく治療です。
シミや肝斑だけでなく色素沈着・くすみ・毛穴の開きなども対象です。
肝斑はシミの一種とされていますが特殊なシミで、一般的なシミ治療では効果がないどころか逆効果になることもあるので注意が必要です。
レーザートーニングは、シミにも肝斑にも効果があるため、両方が混在しているケースでも施術ができます。
レーザートーニングが肌の悩みを解決する理由
レーザートーニングはシミや肝斑、色素沈着、くすみ、など様々な悩みを解決してくれますが、その理由は機器から照射されるQスイッチYAGレーザーという特殊なレーザーが関係しています。
椿クリニックで使用している医療レーザー機器MedLite C6は、高い実績と信頼を誇るConBio,A Cynosure Company社(米国カリフォルニア州)製で日本の厚生労働省の認可を受けている機器です。
この機器から照射されるQスイッチYAGレーザーは、正常な細胞には反応せず、シミや色素沈着などのメラニン色素を持った細胞のみに反応し、メラニン色素を分解します。そのため、健康な肌へのダメージを最小限に抑えつつ、くすみなどの症状も改善することができるのです。
レーザートーニングによるコラーゲン生成
レーザートーニングには前述した効果以外にも毛穴の開きの改善や、コラーゲン生成なども期待できます。
レーザーによる熱刺激で肌の真皮層のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生成する線維芽細胞が刺激されます。これにより、コラーゲンなどが生成され肌全体のハリ感や弾力、潤いなどが回復します。肌にハリが出ることによりたるんで開いていた毛穴の改善にもつながります。
レーザートーニングの効果を最大限に引き出すためのポイントとシミ取りレーザーとの比較
レーザートーニングの効果を最大限感じるためには施術者の技術や日々の生活習慣が重要になってきます。
効果を最大限得るためのポイントと、スポットでのシミ取りレーザーとの比較を解説していきます。
レーザートーニングの効果が無い原因とは
レーザートーニングの効果がない原因として考えられる可能性は、主に2つあります。
ひとつは、施術者の技術が未熟で効果が出せていない可能性です。
レーザーなどのマシン施術はハンドピースを当てて照射するだけ、というわけではなく、きめ細かな設定も必要ですし、照射する際の技術も必要になります。特にレーザー治療に関しては照射面から離れるほどレーザーの威力が弱まるという性質があります。ハンドピースの照射面が肌から離れてしまうことで、シミや肝斑の元であるメラニン色素に有効にレーザーが届いていない可能性もあります。
レーザートーニングを受けたけれど効果が無いという場合は、クリニックを変えてみるのも解決方法のひとつです。
もうひとつの原因は、シミやくすみを悪化させるような生活習慣を続けてしまっている可能性です。
一切の不摂生をやめて完璧な生活を送ることは難しいですが、せっかくレーザートーニングを受けるのであれば、一定程度は生活習慣の改善もしていただくほうが施術が無駄になりません。
- 紫外線対策
- スキンケアやマッサージで肌をこすらない
- 禁煙
- ストレスを溜めない
- ホルモンバランスを整える
とくに、紫外線対策は徹底していただきたいです。
紫外線はシミの原因になるだけでなく、たるみやシワの原因にもなります。
日焼け止めを塗っていても、量が不十分な方が多いです。夏以外の季節は紫外線対策をしていないという方もいらっしゃいます。
紫外線対策は1年中必要ですし、日焼け止めだけでなく帽子や日傘も使って対策をしましょう。
美容への意識が高いあまり、肌をこすりすぎている方もいます。美容機器を使ったお手入れも、頻繁に肌にダメージを与えているとメリットよりデメリットが上回ることもあります。
摩擦は基本的に肌には大敵なので、なるべくこすらないようにしましょう。
タバコを吸っていたり、ストレスが溜まっていたり、その結果ホルモンバランスが崩れていたりする場合でも、肌の調子に悪影響を与えます。
できることから、少しずつ改善していきましょう。
レーザートーニングとシミ取りレーザーの違い・効果
レーザートーニングが「効果なし」と言われる原因として、即効性がないという点も挙げられます。
レーザートーニング | シミ取りレーザー |
---|---|
低出力~中出力 5回程度の通院が必要 肌へのダメージは少ない ダウンタイムほぼなし 肌全体をきれいにする効果 | 高出力 1~2回で終了 肌へのダメージは少しある ダウンタイムあり シミにだけアプローチ |
レーザートーニングは低出力~中出力のレーザーで少しずつシミ・肝斑を消していきます。
そのため1回だけではすぐにシミはなくなりませんし、5回程度は通っていただくのが基本の通い方となります。
一方、同じレーザーでも「シミ取りレーザー」と呼ばれるメニューもあります。
こちらは高出力のレーザーを当てて、一気にシミを消す治療です。
1回もしくは2回の治療でシミを取ることができます。
シミ取りレーザーは効果が高い一方で肌への負担も大きく、ダウンタイムがあるのがデメリットです。
レーザートーニングは肌へのダメージを抑えながらシミ・肝斑にアプローチしていくのでダウンタイムはほとんどないのがメリットです。
ダウンタイムがあってもすぐにシミを取りたい方にはシミ取りレーザーが向いていますし、ダウンタイムを避けたい方にはレーザートーニングが向いています。
また、レーザートーニングは毛穴やくすみにも効果があり、肌全体をきれいにしていく効果もあり、その点も魅力です。
シミ治療の選択肢:フォトフェイシャルとレーザートーニングの違い、併用治療のメリット
シミへの治療にはフォトフェイシャルも適していますが、肝斑のある部分への照射は悪化の恐れがあるためNGです。この項目では、シミ治療の選択についてとその他の治療との併用でより効果的にシミ治療ができる方法をお伝えします。
フォトフェイシャルとレーザートーニングの違い
レーザートーニングと似ている治療として挙げられるのが、フォトフェイシャルなどの光治療です。フォトフェイシャル以外にも、ライムライトやフォトブライト、ルメッカなども光治療です。
フォトフェイシャルもシミを消すことができ、肌全体をきれいにする効果があります。
通い方もレーザートーニングとほとんど同じで、5回以上通うのが基本です。
ここまではそっくりですよね。
大きな違いとしてはまず、肝斑には光治療がNGという点です。
少しの肝斑であれば問題ない場合もありますが、場合によっては肝斑を悪化させることもあります。
そのため肝斑治療を優先させるべき人は、レーザートーニングを選ぶことになります。
また、施術の仕組みとしてはまったく異なり、光治療は「肌のターンオーバーを促すことで肌トラブルを改善していく」という仕組みですが、レーザートーニングはダイレクトに「肌のシミを消していく、毛穴を引き締めていく」という仕組みです。
肝斑がなければ、お好みで選んでいただいて問題ないと思います。
インテンス・パルス・ライト (IPL) は肝斑の最初の選択肢ではなく、悪化する場合がある
引用:Wikipedia – 肝斑
シミの治療なら併用治療も効果的でおすすめ
シミの治療がメインであれば、ほかのメニューと組み合わせる併用治療もおすすめです。シミにアプローチできる治療としては、ほかにもこんなものがあります。
- ケミカルピーリング
- イオン導入
椿クリニックではこれらをフォトフェイシャルと組み合わせた「スノーホワイト美白コース」というメニューもあります。
組み合わせることで相乗効果が得られ、しかも単品よりもお得な料金で受けていただくことが可能です。
シミといっても数や濃さ、大きさなど人それぞれですし、シミの状態によってベストな治療法は異なるので、相談しながら決めたい方はぜひ、カウンセ時に納得いくまでじっくりご相談ください。
肝斑治療の最適解:効果的な組み合わせと通院スケジュール
肝斑の治療には定期的なレーザートーニングの照射が効果的です。また、イオン導入との組み合わせで相乗効果を得ることもできます。
この項目では、より効果的にレーザートーニングの治療を進める方法と、レーザートーニングによる肌の変化をご紹介していきます。
肝斑の治療はレーザートーニングとイオン導入が効果的でおすすめ
シミの中でも少し種類の違う肝斑は、レーザートーニングとイオン導入がおすすめです。
イオン導入は、角質層のバリア機能を通過して肌の奥まで美容に有効な成分を浸透させることができる治療です。肌の角質層にはバリア機能が備わっているため、化粧品や花粉などの外的刺激を角質層より奥に浸透させないようにできており、化粧品による保湿やケアは角質層までとなります。しかし、イオン導入で肌の奥まで有効成分を浸透させることができるため、シミや肝斑の改善にも効果的です。
肝斑の原因のひとつとして肝斑部の炎症がありますが、トラネキサム酸がその炎症を抑え肝斑の悪化を防いでくれます。レーザートーニングは柔らかいレーザーによって肝斑部のメラニンを分解し改善していきますが、レーザーを当てる以上少なからず炎症は起こってしまいます。より効果的に肝斑を改善していきたい方はトラネキサム酸のイオン導入との併用をおすすめします。
肝斑はフォトフェイシャルでは悪化してしまうことがあるので、経験豊富な医師がしっかりとシミか肝斑なのかを判別することが重要です。信頼できるクリニックで相談してください。
レーザートーニングの効果的な通い方
肝斑へのレーザートーニングの効果をしっかり出すためには、10回程度通っていただくのが理想です。
椿クリニックでは治療を始めた最初のうちは2週間おきに5回程度通っていただくことをおすすめしています。その後、肌質や肌の色味の改善が見られてきたら3週間に1回程度のペースで通っていただきます。肝斑がある程度改善された後も、外からの刺激やホルモンバランスなどの関係で再度肝斑が悪化してしまう可能性も考えられるため、メンテナンスとして1ヶ月に1回程度のペースで治療を受けていただくと、より改善した肌を維持しやすくなり効果的です。
レーザートーニングは柔らかいレーザーのため、その分肌の変化を実感できるまでに少し時間がかかってしまいますが、繰り返し治療を行うことで肝斑の改善が可能なため、複数回の治療をおすすめします。
スケジューリングされたレーザートーニング治療による変化
施術名
レーザートーニング
施術の説明
肝斑・ハリ感・くすみが気になる部位に適切に出力を抑えたレーザーを均一に照射し肝斑を含むくすみを改善していく治療です。
施術の副作用(リスク)
赤み・熱感・かゆみ・痛み・乾燥が生じる可能性があります。
施術の価格
全顔15回コースのうち12回目施術後
15回コース¥99,000(税込)
肌全体のくすみがとれ、シミや肝斑が薄くなりました。
また、レーザーの温熱効果により肌にハリができほうれい線の改善も叶いました。
部位
頬の肝斑
年代
50代女性
施術回数
10回
所要金額
70,400円(税込)
症例についての詳細
肝斑・ハリ感・くすみが気になる部位に適切に出力を抑えたレーザーを均一に照射し肝斑を含むくすみを改善医ていく治療です。
こちらの患者様は主に両側の目の下に広がる肝斑とシミがお悩みでした。
レーザートーニングをしっかり受けられ、肝斑とシミが薄くなり、お顔全体のハリが出てより若々しい印象になられました。
施術の副作用(リスク)
赤み・熱感・かゆみ・痛み・乾燥が生じる可能性があります。
部位
頬の肝斑 くすみ
年代
50代女性
施術回数
10回
所要金額
70,400円(税込)
症例についての詳細
肝斑・ハリ感・くすみが気になる部位に適切に出力を抑えたレーザーを均一に照射し肝斑を含むくすみを改善していく治療です。
こちらの患者様はお顔全体のハリ感がなくなってきたことと肝斑でお悩みでした。治療後は肝斑が薄くなり、ハリが出てシミやくすみが改善されました。
施術の副作用(リスク)
赤み・熱感・かゆみ・痛み・乾燥が生じる可能性があります。
部位
頬の肝斑 くすみ
年代
50代女性
施術回数
15回
所要金額
99,000円(税込)
症例についての詳細
肝斑・ハリ感・くすみが気になる部位に適切に出力を抑えたレーザーを均一に照射し肝斑を含むくすみを改善していく治療です。
こちらの患者様は、お顔全体のハリ感の無さ、クスミと頬の肝斑がお悩みでした。
全体の細かいシミも気になられておりましたが、まず肝斑の治療を行いました。
結果肝斑は薄くなり、クスミが取れ、肌のハリ感もアップしました。この後、小さい部分的なシミはYagレーザーで治療させて頂く予定です。
施術の副作用(リスク)
赤み・熱感・かゆみ・痛み・乾燥が生じる可能性があります。
レーザートーニング後のケア:治療効果を持続させるためのメンテナンスの重要性
適切なアフターケアの基本
レーザートーニング後は肌のバリア機能が低下し、紫外線や外的刺激を受けやすい状態になっています。日焼け止めや日傘、帽子などをしっかりと使用し、紫外線対策を徹底してください。また、レーザーの温熱効果によりお肌が乾燥しやすくなりますので、化粧水や乳液、オイルなどを用いて朝・夕の保湿をしっかりとおこなうようにしましょう。
洗顔の際はたっぷりの泡で優しく押さえるように洗いましょう。流す際もシャワーを直接肌に当てることは水圧によって刺激を与えてしまうため、お湯をすくって流すようにしましょう。
特に肝斑の治療でレーザートーニングを使用する場合は、摩擦で新しい肝斑を作り出してしまったり、今ある肝斑を濃くしてしまったりする可能性があるため、たたいたり擦ったりという行為は避けるようにしてください。内服できる方は、トラネキサム酸の内服薬と併用することで、肝斑への余計な刺激を抑えつつレーザートーニングとの相乗効果を得やすくなるためおすすめです。
日常生活での注意点
肝斑を悪化させないためには肌を擦らないなどの外側からのケアが大事ですが、内側からもしっかりとケアするようにしましょう。
内側からできるケアとしては、トラネキサム酸などの内服薬で肝斑の炎症を抑えたり、メラニンを排出するために肌のターンオーバーを促したりすることです。
内服できる方は、トラネキサム酸の内服薬と併用することで、肝斑への余計な刺激を抑えつつレーザートーニングとの相乗効果を得やすくなるためおすすめです。
肌のターンオーバーを促すためには、バランスの良い食事が基本ですが、特に摂り入れたいおすすめの栄養素は以下になります。
- タンパク質
タンパク質は体のあらゆる細胞を構成する主要な成分です。タンパク質が不足すると代謝が低下するため肌のターンオーバーにも影響します。牛肉・豚肉・鶏肉・馬肉などの肉類に多く含まれています。 - ビタミンA、B群、C、E
ビタミン類は肌のターンオーバーを促進してくれたり、コラーゲンの生成をサポートしたりします。抗酸化作用もあるため、肌の老化防止にも役立ちます。かぼちゃやにんじんなどの緑黄色野菜や卵からの摂取がおすすめです。 - 亜鉛
亜鉛は細胞の分裂や再生と関係があり、免疫力をアップさせる役割を持っています。亜鉛が不足することで肌荒れが起こりやすくなります。牛肉には亜鉛が多く含まれているため、亜鉛を摂取する際にはおすすめです。
次回の治療までのスキンケア計画
レーザートーニングの治療期間中は日焼けと乾燥に注意して過ごすようにしましょう。
治療期間中は海水浴やプール、キャンプなど紫外線を浴びる屋外での活動は避けるようにしてください。
乾燥対策のために週に1回程度のパックによる保湿もおすすめです。
治療期間中は肌への刺激をなるべく減らす生活を心がけましょう。
まとめ
レーザートーニングはきちんとした施術を受ければしっかりと効果を実感できる施術です。
効果がない場合はクリニックを変える、生活習慣を見直してみる、といった対処法を検討しましょう。
部分的なシミにはスポットでの照射が効果的で、肝斑ではない老人性色素斑などのシミにはフォトフェイシャルという光治療の方が効果的な場合もあります。
肝斑へのレーザートーニングの効果を最大限得るためには、施術後のケアや食事内容に気をつける必要があります。
シミや肝斑にはとても有効な治療ですが、シミや肝斑の状態によってベストな選択は変わるので、信頼できるクリニックで相談した上で治療方法を決めると良いでしょう。
よくあるご質問
結論を言うとレーザートーニングは肝斑・シミの治療に効果があります。レーザートーニングとは、低出力の弱めのレーザーを当てることにより、肌へのダメージを抑えながらシミや肝斑を改善していく治療です。
1回で改善する治療ではなく、個人差はありますが、2~3回目くらいから効果を実感する場合が多いです。
治療を中断するとレーザートーニングにより抑えられていた色ムラが、肌のメラニン色素生成再開と共に再び目立つようになる可能性があります。肌のコラーゲン生成も中断されるので、徐々に肌のハリと弾力が低下するようになります。
1回目でも透明感やハリ感は実感される方が多いです。施術部位や色素沈着の状態にもよりますが、1~2週間おきに5回程度継続して受けられることをオススメしております。