ダーマペンとは、髪の毛よりも細い針で肌に刺激を与え、肌のハリや弾力を回復していく施術です。
今回は、ダーマペン4について、その効果や、従来のダーマペンとの違いなどについて解説いたします。
ダーマペン4の効果は何が違う?従来のダーマペンとの比較やコンビネーション治療も紹介

この記事を読んでわかること
- ダーマペン4は針の数や性能が向上し、痛みを軽減する機能を搭載。施術がスピーディで高精度になり、従来のダーマペン3やダーマローラーを超えた効果を実現できます。
- ダーマペンは極細針で肌に小さな穴を開け、回復力を引き出す治療です。ニキビ跡やシワ、毛穴改善に効果的で、コラーゲン生成を促し、弾力とハリを取り戻します。
- 施術後は保湿と紫外線対策が重要です。肌は刺激に弱くなるため、摩擦を避け、刺激の少ないスキンケアを使用し、運動や飲酒は控える必要があります。
- 成長因子やピーリング剤との組み合わせ治療で効果を強化することが可能です。ニキビ跡や肌質改善に最適で、肌の透明感やツヤも大幅に向上する施術方法です。
目次
ダーマペン4の魅力、従来のダーマペンとの違い

ダーマペンにはいくつかの種類がありますが、従来のダーマペンとの違いを解説します。
ダーマペン3との違い
ダーマペン4と従来の「ダーマペン3」とは、このような違いがあります。
ダーマペン4 | ダーマペン3 | |
---|---|---|
極細針の数 | 16本 | 12本 |
1秒間にあける穴の個数 | 1920個 | 1300個 |
最新機能 | オートマチックバイブレーション | ー |
針の数が増えた上、1秒間あたりにあけられる数も増えたため、よりきめ細かくより早く施術ができるようになりました。
また、ダーマペン4にはオートマチックバイブレーション機能という機能が搭載され、痛みや不快感が軽減されました。
ダーマローラーとの違い
ダーマローラーとダーマペン4との違いは、その形状や、針の深さを調節できるかどうかなどが違います。

ダーマローラーは、ダーマペンのように複数の細い針で肌に穴を開け、自己修復機能を利用して、肌をより美しく改善する治療です。
ダーマローラーは、ダーマペンの前身の治療で、1996年に国際美容整形学会でローラーを使った経皮ニードリングが紹介されています。
ローラーを肌に転がし、穴を開けていきますが、ダーマペンとは異なり針の深さの調節ができません。そのため、施術者の技術によって針の刺さる深さが左右され、深く刺さりすぎたり、肌の表面をなでるだけになったりと、均一な効果を実感することが難しいのがダーマローラーです。また、施術時には麻酔にて感覚を鈍くしますが、痛みを軽減する機能が備わっていないため、痛みが強くなりやすいのも特徴でした。
その点、ダーマペンは針の深さが調節できたり、痛みを軽減する機能が備わっていたりと、より効果を実感しやすく改良されたのがダーマペンです。
1996年にフェルナンデスが国際美容整形学会でローラーを使った経皮ニードリングを紹介
引用:Wikipedia – マイクロニードリング
そもそもダーマペンとはどんな施術?

そもそもダーマペンとは、髪の毛よりも細い極細針で肌に小さな穴を無数に作り、肌を回復させる施術です。
一時的にダメージを与えることで肌の回復力を引き出し、ハリや弾力を与えたり、ニキビ跡などの解消ができます。
ダーマペンの効果
ダーマペンは、ニキビ跡のクレーター、小じわ、毛穴の開き・たるみなどに効果を発揮します。また体だと、二の腕のぶつぶつにも効果的です。
コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで肌のハリや弾力も回復するのでエイジングケアとしての効果も期待できます。
ダーマペンの仕組み
ダーマペンは極細の針が束になったペン型の機械です。
高速で肌に小さな穴をあけていきます。

針で穴をあけると聞くと少し怖いかもしれませんが、麻酔クリームを使用するので痛みはほとんど感じません。ダーマペン4は針の深さも0.1mm単位で調整できるため、患者様のお肌に合わせた施術ができます。
似た施術としてダーマローラーというものもありますが、ダーマローラーの場合は針の長さは調節できません。
ダーマローラーは細かい部分への施術には不向きで、逆に広いところには効率よく施術できるので、妊娠線やセルライトへの施術に使われることが多いです。
お顔の場合は細かいコントロールが必要なため、ダーマペン4を使った施術が最適です。
ダーマペン4の施術方法
ダーマペン4の施術前にはしっかりと肌の汚れを落とし、肌悩みに合わせた針の深さを調節します。
施術部分に麻酔クリームを塗り、20〜30分ほどおいた後、施術を始めていきます。
施術時は、肌の滑りを良くするため、ヒアルロン酸を塗布してから施術していきます。
施術後はしっかりと止血し、鎮静します。
針で肌を傷つけるため、肌全体がヒリヒリとしたり、火照った感じがありますが、気になる方は保冷材などで冷やすようにしてください。
ダーマペン4を使った施術の種類と効果

ダーマペン4のメニューには、ほかのメニューと組み合わせたコンビネーション治療もあります。
お肌の悩みに合わせてメニューを組み合わせることで、より効果を高めることができますよ。
BENEV(ベネブ)
ダーマペン4にBENEV(ベネブ)という成長因子を組み合わせたコンビネーション治療です。
BENEV(ベネブ)はニキビ跡や毛穴の改善により効果を発揮します。
通常のダーマペン4よりも効果が高まるため、ニキビ跡・毛穴の改善を目的にしている方におすすめします。
ヴェルベットスキン
ヴェルベットスキンは、ダーマペン4にマッサージピールを組み合わせた治療です。
マッサージピールも、ニキビ跡や毛穴、小じわなどに効果があり、さらにはシミやくすみの改善にも効果を発揮します。
マッサージピールとはピーリング治療の一種で、PRX-T33という薬剤を肌に浸透させることでコラーゲンの生成を促します(コラーゲンピールとも呼ばれます)。
ダーマペン4の効果をより高めたい方、顔全体のくすみ解消も同時にしたい方におすすめの施術です。
ダーマペン4の施術前に知っておくべきこと

ダーマペン4のデメリットと注意点を紹介します。
デメリット
ダーマペン4は魅力が多く人気の施術ですが、デメリットもあります。
- 当日はメイク不可
- シャワーは施術の12時間後から、入浴は翌日から
- ダウンタイムが数日~2週間程度あり
- 受けられない人もいる
ダーマペンの施術を受けた後は、顔が赤く腫れることが多いです。
施術時の痛みはほぼ無いとはいえ肌に無数の小さな傷をつけている状態ですので、どうしても赤みや腫れはあります。
ほかにも、人によっては内出血、熱感、かゆみ、皮膚が剥ける、一時的に色素沈着が生じるなどのダウンタイム症状が現れる可能性があります。
数日~2週間程度でおさまっていきますが、それまでは上記の症状が現れる可能性があると想定した上でスケジュールを調整しておくのが良いでしょう。
ダーマペンの施術を受けられないのは、以下に当てはまる方です。
- 妊娠中・授乳中の方
- 麻酔によるアレルギーを起こしたことがある方
また、レチノイン酸は1週間前、ハイドロキノンは3日前から使用しないでください。
ダーマペン4を受ける際の注意点
ダーマペン4を受ける際には、以下の点に注意しましょう。
- 麻酔代を確認しておく
- レチノイン酸は1週間前、ハイドロキノンは3日前から使用中止する
- 当日はメイク不可、シャワーは施術の12時間後からなのでスケジュール調整する
ダーマペンは麻酔を使いますので、麻酔代も事前に確認しておきましょう。
レチノイン酸やハイドロキノンを使用している人は、事前に使用中止しておくことも忘れないでください。
当日はメイクができませんし、シャワーは12時間経過後になりますので、そのつもりでスケジュールを調整しておいてください。
ダーマペン4の効果と実績

ダーマペン4の実際の効果をご紹介します。
肌質改善の効果
ダーマペン4には、肌質改善の効果が期待できます。
例えば、ニキビ跡が残ってしまいザラザラでこぼこした肌へ施術を行うことで、線維芽細胞を刺激し、肌の構造を維持するのに必要なコラーゲンを回復させます。

これにより、肌の表面のでこぼこが均一になり、滑らかな肌への改善が期待できます。
症例写真とビフォーアフター
椿クリニックでダーマペン4の施術を受けた方の症例をご紹介します。

総額
89,100円(税込)
施術回数
5回
部位
顔全体
年代
30代女性
リスク
赤み・腫れ・内出血・かゆみ・皮膚の剥け・お化粧のノリの悪さを生じる可能性があります。
医師の解説
こちらの患者様はお顔(特に頬全体)のニキビ跡の凸凹にお悩みでした。ニキビ跡の凸凹の深さに応じてダーマペンの針の深さを合わせてしっかり施術を行い凸凹が改善され、滑らかな皮膚に生まれ変わりました。
症例No.10882
※お問い合わせの際は、こちらの番号をお伝えください。

総額
56,430円(税込)
施術回数
3回
部位
顔全体
年代
20代女性
リスク
赤み・腫れ・内出血・かゆみ・皮膚の剥け・お化粧のノリの悪さを生じる可能性があります。
医師の解説
こちらの患者様はお顔(特に頬下からお口周り)のニキビ跡にお悩みでした。3回の治療で肌が再生され、ニキビ跡の凸凹が滑らかになり、お肌全体のツヤ感がアップし、キメも細かくなりました。さらにお肌の赤みも改善されました。
症例No.10879※
お問い合わせの際は、こちらの番号をお伝えください。
ダーマペン4の施術後のケア

ダーマペン4の施術後は、肌ケアをしっかりと行うことで、その効果の実感に差が出やすくなります。
アフターケアの方法
ダーマペン4の施術後は、しっかりと保湿と紫外線対策を行いましょう。
ダーマペン4の施術後は、肌のバリア機能が低下し、肌が乾燥しやすくなります。
乾燥することで、紫外線などの外的刺激を受けやすくなり、炎症後色素沈着や新たなシミなどができやすくなります。また、摩擦による刺激も受けやすくなるため、出来るだけこすらないように優しく肌に触れるようにしましょう。
傷が治っていく過程で痒みが出たり、かさぶたができたりすることがありますが、不必要に触らないように気をつけ、気になる場合は保冷剤で冷やすのもいいでしょう。
肌トラブルの予防と対策
ダーマペン4の施術後の肌トラブルを予防するためには、しっかりとした保湿や紫外線対策が重要ですが、肌を摩擦しないことも必要です。
摩擦によって肌は炎症を起こしやすい状態になっています。炎症が起きることでメラニン色素が過剰に生成され、色素沈着を起こしやすくなります。また、刺激によってニキビができやすくなったり、傷の治りが遅くなったりします。
メイクや洗顔の時、タオルで拭き取る時など、肌を擦らないように優しく肌を押すようにして触れるように心がけましょう。
血行が良くなる激しい運動やサウナ、飲酒などは、傷の治りを遅らせる原因にもなるため、控えるようにしましょう。
推奨されるスキンケア製品
ダーマペン4の施術後におすすめのスキンケア製品は、美白成分の高い美容液や、セラミドなどが含まれた保湿力の高い製品などです。反対に、ピーリング作用のあるものや、アルコールが含まれた刺激の強いものなどは控えるようにしましょう。
ダーマペン4の後は、肌のバリア機能が低下した状態のため、スキンケア製品で肌の保湿力を上げ、バリア機能の代わりになる膜を作ってあげるといいでしょう。
また、美容に有効な成分が肌に浸透しやすい状態になっているため、美白成分の濃いものを使用してケアをするのもおすすめです。
肌が傷つきやすい状態になっているため、ピーリングやそれと同じ作用のあるケア用品、刺激の強いケア用品などは避けるようにしてください。
まとめ
ダーマペンは、マイクロニードリング治療のひとつで、皮膚に微細な穴を開けることで肌の再生を促す治療法です。ダーマペンにはいくつかの種類があり、それぞれ施術時間や痛みの感じ方などに違いがあります。
針の長さによって肌の深い層にもアプローチでき、肌の奥深くからの治療が可能で、しっかりとした効果を期待できます。ただし、肌を傷つけるため、痛みやリスクが大きくなることもあり、施術後のケア次第では赤みが長引く可能性もあります。
ダーマペン4は従来のダーマペンよりも針の本数が多く、1秒間あたりの孔の数も大幅に増えました。さらには痛みや不快感も軽減されており、これまで以上に受けやすくなっています。
ダウンタイムはありますが、ニキビ跡や毛穴の悩みを持つ方には効果の高い治療です。コンビネーション治療もあり悩みに合わせて選べるので、ぜひ試してみてください。
ダーマペン施術にはメリットとデメリットがあることを理解し、十分な相談のもとで決定することが大切です。