フォトフェイシャルのデメリット(リスクやダウンタイム)
フォトフェイシャルのデメリットとしては、以下のものが挙げられます。
- 肝斑を悪化させる
- 一時的にシミが濃くなる
- 赤み・腫れ・かゆみなどが出ることがある
- 日焼けしている肌にはNG
- トレチノイン・ハイドロキノンは併用NG
- 施術時の痛み
- 複数回通う必要がある
詳しくみていきましょう。
肝斑を悪化させる
フォトフェイシャルはシミ・そばかすの改善には効果を発揮しますが、肝斑についてはかえって悪化させてしまうリスクがあります。
理由として、シミやそばかすはメラニン色素の蓄積が原因であるため、フォトフェイシャルの効果で表に浮き上がらせることが可能です。しかし、肝斑は原因が不明であり、主に刺激による炎症や女性ホルモンの影響によるものと言われています。
そのため、フォトフェイシャルによる強い刺激は肝斑を悪化させてしまうことにつながるのです。
フォトフェイシャルを受ける前には、肝斑があるかどうかを必ず診察してもらいましょう。肝斑がある場合は肝斑の治療を優先するのがおすすめです。
なお、後述しますが、M22であれば「肝斑モード」があるため、肝斑がある方でもフォトフェイシャルの施術を受けていただけます。
発症の平均年齢は30歳前後で女性に発生しやすく、妊娠や経口避妊薬はきっかけとなりやすいとされる[1]。
引用:Wikipedia – 肝斑
一時的にシミが濃くなる
フォトフェイシャルの施術を受けると、直後から数日間、シミが濃くなります。照射後にメラニン色素が浮き出てくるからです。
浮き出てきたシミは1週間程度で剥がれて落ち着きますが、一時的にシミが濃くなることはご理解ください。
赤み・腫れ・かゆみなどが出ることがある
フォトフェイシャルはダウンタイムがほぼない施術だと言われますが、強い光で肌の内部に熱を与えるため、赤み・腫れ・かゆみなどが出ることはあります。
長くても数日でおさまりますが、施術後数日間は大事な予定は入れないほうが良いでしょう。
日焼けしている肌にはNG
日焼けしている肌は全体的にメラニン色素が増え、本来であればシミなどの局所的にメラニン色素が多い部分のみに作用するところ、肌全体に必要以上の熱が加わってしまいます。そのため、フォトフェイシャルは、日焼けしている肌には施術できません。ヤケドのリスクが上がってしまいます。
施術後の日焼けもNGですので、フォトフェイシャルを受ける前後は紫外線対策を徹底してください。
トレチノイン(レチノイン酸)・ハイドロキノンは併用NG
フォトフェイシャルの施術前は、トレチノイン(レチノイン酸)・ハイドロキノンの塗布を控えていただく必要があります。
椿クリニックでは、トレチノイン(レチノイン酸)は1週間前、ハイドロキノンは3日前から塗布を中止していただいています。
施術時の痛み
フォトフェイシャルの施術には、軽い痛みがあります。「輪ゴムを弾くような軽い痛み」と表現されることが多いです。
IPLという特殊な光を照射する際の痛みで、麻酔を使用するほどの痛みではありませんので安心してくださいね。
複数回通う必要がある
フォトフェイシャルは1回だけでも効果はありますが、十分な効果を得るためには複数回通っていただく必要があります。
フォトフェイシャルは肌のターンオーバーに合わせて治療を進めていくため、少なくとも3回以上、できれば5回以上月に1回のペースで通っていただくと、十分な効果が期待できます。1回では劇的に変わることはありませんので、複数回続けるつもりで始めるのが良いでしょう。
椿クリニックのフォトフェイシャルのメニューはこちら
フォトフェイシャルのメリット(効果)
フォトフェイシャルのメリット(効果)としては、以下のものが挙げられます。
- シミ・そばかすを全体的に薄くすることができる
- しわやニキビ、くすみ等、お肌の悩み全般にアプローチできる
- ダウンタイムはほぼなく当日からメイクや入浴OK
- リーズナブルな値段
- 終わりのある施術(永遠に通う必要なし)
- 併用治療で効果アップもできる
詳しく見ていきましょう。
シミ・そばかすを全体的に薄くすることができる
フォトフェイシャルのメリットは、シミ・そばかす全体にアプローチできることです。たくさんシミ・そばかすがあっても、一度の施術で一気に照射できるのが、フォトフェイシャルの魅力といえます。
一方で、ピンポイントで特定のシミをとりたい場合は、レーザーもおすすめです。椿クリニックではQスイッチヤグレーザーを使用したシミ取りもおこなっています。
しわやニキビ、くすみ等、お肌の悩み全般にアプローチできる
フォトフェイシャルというとシミ・そばかすの治療として知られますが、幅広い波長の光を照射することができるためほかのお肌の悩みに対しても効果を発揮します。
- フォトフェイシャルの光による熱が肌内部に与えられることで、肌のハリや弾力が復活し、しわや小じわの改善が期待できます。また、ハリが回復することで開いていた毛穴が引き締まり、開き毛穴の改善も期待できます。
- ニキビの原因であるアクネ菌や皮脂腺の働きを弱めるため、それまで過剰に出ていた皮脂を抑制することができ、ニキビの改善につながります。
- 毛細血管の拡張が原因の赤ら顔に対しては、フォトフェイシャルの光が毛細血管の拡張を抑えるため、赤ら顔を少しずつ改善することができます。
- 肌のくすみは古くなった角質が肌に停滞することが原因ですが、フォトフェイシャルで肌のターンオーバーが整えられるため、くすみのない透き通る肌が期待できます。
しわ、ニキビ、毛穴の開き、くすみ、小じわ、赤ら顔などにも効果があるため、さまざまなお悩みが出てくる年齢肌におすすめです。複数の悩みに一度でアプローチできる、コスパの良い施術だと言えるでしょう。
ダウンタイムはほぼなく当日からメイクや入浴OK
フォトフェイシャルはダウンタイムがほぼありません。人によっては赤み・腫れ・かゆみといった症状が少し出ることがありますが、基本的にはすぐに落ち着きます。
当日からメイクや入浴もできるので私生活への影響がほとんどないのがメリットです。
リーズナブルな値段
フォトフェイシャルは、値段がリーズナブルであることも魅力です。使用する機種によっても異なりますが、1回あたり2~3万円が相場といえるでしょう。
フォトフェイシャルは、エステ並の値段で医療レベルの効果が得られる、コスパの良い施術なのです。
終わりのある施術(永遠に通う必要なし)
フォトフェイシャルは、終わりのある施術という点でも優れています。月1回程度の頻度で5回ほど通えばシミは薄くなります。
永遠に通う必要はありません。「とりあえず通い始めたけれど、いつまで通えばいいんだろう」といった不安がないのは良いことですね。
しかし肌の特性上、紫外線を浴びるとどうしてもシミはできてしまうため、一度治療が終わった後でも定期的にメンテナンスという形でフォトフェイシャルを受けることで、より理想的な肌をキープしやすくなります。
併用治療で効果アップもできる
フォトフェイシャルは制約の少ない施術なので、ほかのメニューとの併用治療ができるのも魅力です。イオン導入やケミカルピーリングといった併用治療で、気になる症状にさらにアプローチできます。
それぞれの施術の効果をより引き出すことができる併用治療については、医師と相談の上、計画を立てると良いですよ。
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フォトフェイシャルM22なら5〜6種類のフィルターで肝斑にも対応可
フォトフェイシャルM22は、フォトフェイシャルの代名詞的存在の有名機種です。椿クリニックでも採用しています。
フォトフェイシャルM22は、厚生労働省の薬事承認があり、さまざまな肌悩みに対してアプローチできるという特長があるのです。
また、肝斑モードがあるため、肝斑がある方でも施術を受けることができます。2010年に発売され実績が豊富な機種であるため、症例が豊富な点も魅力ですよ。
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フォトフェイシャルのデメリットを最小限にするためにできること
一時的に濃くなるシミへのケア
フォトフェイシャルの後は一時的にシミが濃くなることをお話ししました。
前述したように、濃くなったシミはその後何回か照射を繰り返すことでアカが落ちるように消えていくことがほとんどです。
しかし、注意していただきたいのが、濃くなったシミに紫外線を当てないということです。
フォトフェイシャルの治療中は肌のバリア機能が弱まるため、紫外線の影響を受けやすくなります。さらに、紫外線は黒いものに吸収されやすくなるため、濃くなったシミは格好の的です。
フォトフェイシャルの効果を十分に得るためには、フォトフェイシャルの治療中は日焼け止めや日傘、帽子などを活用し、紫外線対策を徹底してください。
また、濃くなったシミは気になって剥がそうと触ってしまいがちですが、無理に剥がしてしまうと剥がれた部分が炎症を起こし、色素沈着につながるのでやめましょう。
赤み・腫れ・痒みなどのケア
赤みや腫れ、痒みなどが出るのは肌内部に熱がこもっているためです。
気になる場合は冷やすようにして、長風呂やサウナ、刺激の強いスクラブなどの使用は避けるようにしましょう。
肌へ水分を与えてあげることも大事です。しっかりと化粧水やクリームで保湿するようにしてください。
長くても1週間程で治まることがほとんどですが、長引く場合は医師にご相談ください。
「自分に合うか」を見極めるために事前準備が重要な理由
フォトフェイシャルは、自分の肌や悩みに合うかをしっかりと見極めることで、より効果を実感しやすくなります。
カウンセリングを活用して正しい情報収集をする方法
カウンセリングは、施術を安全に受けるうえで重要になります。
カウンセリングでは、お客様の肌悩みを聞き、より適した治療を提案するために大事なステップです。特にフォトフェイシャルは、強い光を肌に照射し、肌の奥深くからシミや色素沈着などを改善していく治療のため、肌が弱い方や肌が荒れている方が使用した場合、負担が大きくなる可能性があります。
また、光による治療のため、光過敏症や、光の感受性が高くなる薬などを内服している場合は治療を受けることができません。
お客様の大事な肌を守り、トラブルのないフォトフェイシャル治療を受けるためには、欠かせないのがカウンセリングです。
治療を受けるクリニックに迷っている時は特に、しっかりとカウンセリングで肌状態を確認してもらったり、適切な治療を提案してもらったりして、安全に治療を受けられるようにしましょう。
自分の肌質や悩みにマッチしているか確認するステップ
自分の肌質や悩みがフォトフェイシャルの治療に適しているか、自分で確認するのには限界があります。そこで、自分に適しているのか迷った時は必ずクリニックに相談するようにしましょう。
クリニックでは、カウンセリングを通して肌悩みに適しているかを詳しくご案内します。その後、医師によって実際に肌の状態や悩みを確認し、フォトフェイシャルの施術が可能かを診断します。医師によって肌状態を確認することで、フォトフェイシャルの機種によっては施術が不可となる肝斑の判断や、肝斑のリスクが高いかどうかなどを確認することができ、より安全な治療が可能になります。また、内服している薬があったり、既往歴があったりする場合にも、医師の診察によって照射が可能かどうかの判断ができ、リスクの軽減にもつながります。
フォトフェイシャルの前には、必ずカウンセリングと医師の診察の2ステップを踏むようにしましょう。
最小限のリスクで最大限美しさを引き出すためには何が必要なのか
フォトフェイシャルのリスクを最小限にしながら、美肌を維持するためには、日常のスキンケアや、継続して治療を行うことが重要です。
M22以外の日常スキンケアとの組み合わせ方
フォトフェイシャルM22以外での日常のスキンケアで大事になるのは、保湿と紫外線対策です。
化粧品からの保湿効果は、肌の一番外側の角質層に留まりますが、この角質層は肌の潤いを守り、紫外線などの外的刺激から肌を守るためには最も重要な層になります。
肌の角質層では、天然保湿因子や皮脂によって潤いが保たれていますが、乾燥やスキンケア不足によって保湿因子が流れ出たり、皮脂と水分のバランスが崩れ、脂性肌に偏りやすくなったりします。肌が乾燥することでバリア機能が低下し、紫外線の影響を受けやすくなってシミや色素沈着を作りやすくなったり、コラーゲンが破壊されシワやたるみを作りやすくなったりします。反対に、脂性肌に偏ることでニキビを作りやすくしてしまう可能性が高まります。
このように、角質層をしっかりと潤すことは、肌悩みを軽減させることにつながります。
同時に、紫外線対策を行うことは、紫外線による肌のハリの低下やシミなどの生成の抑制につながりフォトフェイシャルによる肌への効果を維持しやすくなります。日焼け止めはもちろんですが、日傘や帽子などを用いて、物理的にも紫外線をブロックしましょう。
再発予防!長期的効果持続に欠かせない習慣
フォトフェイシャルで肌悩みを改善した後、その効果をより長く持続させるためにはバランスの良い食事や肌ケアを徹底することが重要です。
例えば、肌のハリや弾力を維持するためのタンパク質や、コラーゲンの生成をサポートしてくれるビタミンC、抗酸化力の高いビタミンA・Eなどを意識して摂るといいでしょう。
豚肉や魚、緑黄色野菜、みかんなどの果物に多く含まれています。
肌ケアに関しては、肌の摩擦をできるだけ抑え、肌の潤いを保つための保湿と紫外線対策を徹底しましょう。
洗顔やメイク、肌をタオルで拭く時など肌が摩擦されるタイミングは多くあります。摩擦を完全に無くすことは難しいですが、ひとつひとつの動作を意識して行うだけで摩擦は軽減できます。メイクの際は、指ではなく筆を使用する、洗顔の際はたっぷりの泡で優しく包み込むように洗う、タオルで拭くときは肌を押さえるように拭くなど、少しの工夫で肌は変わります。
この他にも、紫外線による活性酸素はシミの生成や肌の弾力の低下につながりますが、ストレスや喫煙などでも活性酸素は発生してしまいます。質の良い睡眠を取りつつ、ストレスを軽減するためのリラックス法を取り入れたり、禁煙をしたりして活性酸素の過剰な発生を抑制しましょう。
美容ゴールを達成するため継続力アップ法
フォトフェイシャルによるゴールを設定するときは、肌がどうなりたいかを明確にしておきましょう。例えば、「今あるシミを減らしたい」や「小じわを改善したい」、「肌のトーンがアップしファンデーション無しで生活したい」などを設定するといいでしょう。
フォトフェイシャルは、比較的肌の変化や改善が見えやすい治療であるため、肌が改善していくのが嬉しくて継続する方が多くいます。適切なスキンケアを行うことで、より効果を実感しやすいため、日々の肌ケアと合わせて継続していくといいでしょう。
まとめ
フォトフェイシャルはメリットが多く、安全性も高いため、特にM22は人気がありますよ。一方で、もちろんデメリットはあります。
肝斑の場合は注意が必要ですし、一時的にシミが濃くなったり、照射直後は赤みやかゆみが出ることもあるでしょう。しかし、医療機関での施術であれば、万が一の肌トラブルが起きた場合でも、すぐに対処が可能です。安全性を求めながらも、しっかりと効果を出したい人に、医療機関でのフォトフェイシャルはおすすめです。
効果が高い分、フォトフェイシャルによる赤みなどのデメリットは出やすいですが、総合的にみるとメリットが多い施術なので、シミそばかすが気になる方は特に、気軽に受けてみられると良いと思います。