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夜勤で悪化しやすい黄ニキビを放置しない!原因から予防・治療まで徹底解説

夜勤で悪化しやすい黄ニキビを放置しない!原因から予防・治療まで徹底解説

この記事を読んでわかること

  • 黄ニキビは膿が溜まる炎症性のニキビで自然治癒しにくい。放置で毛穴壁が壊れ炎症の拡大や、色素沈着・クレーター化の恐れがある。
  • 夜勤で体内時計と睡眠が乱れ肌の修復力が低下。深夜の高糖質やカフェインでIGF-1が増加し、交感神経が優位となることで皮脂の増加や治癒遅延が起きる。
  • つぶす・押す・針で開ける、マスクや髪の摩擦、メイクの厚塗り、熱い長風呂や強いスクラブは炎症を助長し悪化させるNG行動。
  • 夜勤でもできる応急策は「触らない・圧をかけない・摩擦回避」。パッチの活用や、適切な洗顔・保湿、髪をまとめることが重要。質の高い睡眠や食事調整でケアし、美容皮膚科を活用したニキビ予防もおすすめ。

夜勤や不規則な生活を送っていると、黄ニキビがなかなか治らず「このまま放置して大丈夫?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
黄ニキビは炎症が進み、毛穴内に膿が溜まってしまった状態のため、自然治癒しにくく、間違ったケアや生活習慣によって悪化や再発を招きやすいのが特徴です。
このコラムでは、黄ニキビが夜勤で悪化しやすい理由から、やってはいけないNG習慣、勤務中でもできる応急ケア、生活リズムを整えるコツ、そして美容皮膚科での予防・治療方法まで徹底解説します。
夜勤シフトの方でも今日から実践できるヒントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

黄ニキビは放置しない!夜勤生活で悪化しやすい理由

黄ニキビは「時間が経てば自然に治る」と考えて放置されがちですが、実際には悪化や再発のリスクが高い炎症性のニキビです。特に夜勤や不規則な生活リズムは、肌の回復力を低下させる大きな要因に。まずは、なぜ黄ニキビが自然治癒しにくいのか、そして夜勤生活がどのように影響するのかを見ていきましょう。

なぜ黄ニキビは自然治癒しにくいのか

黄ニキビは、毛穴の中に膿が溜まり、炎症が悪化した状態であるため、毛穴の中の汚れを出し切らないと自然治癒が難しいのです。

黄ニキビは、ニキビの初期段階である「白ニキビ」や「黒ニキビ」などが悪化し、炎症が進行して膿が溜まった状態です。皮膚の表面から見える状態が黄色っぽく見えることから「黄ニキビ」と呼ばれています。ニキビは、皮膚の表面で皮脂や汚れと古くなった角質が混ざり合って、毛穴を詰まらせる角栓ができることが始まりです。毛穴の中には皮膚の常在菌としてアクネ菌が存在しており、普段は毛穴に悪影響を与えることはありません。しかし、毛穴の出口が塞がれ、毛穴内に皮脂が滞留するとそれをエサとしてアクネ菌は増殖します。すると体は異物を排除しようとして免疫反応を起こし、白血球が細菌と戦う過程で膿が生じます。

ニキビの種類

この段階になると、毛穴周囲の組織はすでに炎症でダメージを受けており、放置しても炎症が完全に治まりにくいのが特徴です。さらに、膿が残ったままだと毛穴の壁を壊してしまうことがあります。そうすることで、周りの毛穴にも炎症や細菌を広げてしまい、新しい黄ニキビを誘発することもあります。このように、毛穴の中に溜まった膿などを適切な処置で排出しない限り、自然治癒は難しいのが黄ニキビの特徴です。

時間の経過に任せると「赤みが長引き色素沈着が起こりやすくなる」「凸凹のクレーターができやすくなる」リスクも高まります。そのため、初期の段階でのセルフケアや適切な処置が重要になります。

夜勤や不規則な生活リズムが炎症を長引かせる仕組み

夜勤や不規則な生活リズムによって体内時計が乱れてしまうと、効果的に肌を修復することが難しくなったり、自律神経の乱れから炎症を抑えることが難しくなったりします。これが炎症を長引かせ、黄ニキビがなかなか治らない要因となります。

夜勤や不規則なシフト勤務は、体内時計(サーカディアンリズム)が乱れやすくなる原因となります。私たちの肌は本来、夜間の睡眠中に成長ホルモンの分泌が増え、細胞修復やターンオーバーが活発になります。

体内時計を整えるためには、夜寝て朝起きた一番に朝日を浴びることが重要ですが、夜勤で昼に寝る生活が続くと体内時計が乱れやすくなります。また、体内時計が整っていることで、夜の質の良い睡眠にもつながりやすく、成長ホルモンが最も分泌される入眠から3時間前後に深いノンレム睡眠を取りやすくなります。しかし、夜勤によって睡眠時間が分断されてしまうと、この修復サイクルも乱れてしまう原因になります。

さらに、夜勤中に菓子パンや甘い飲み物をとると血糖値が急に上がり、インスリンというホルモンが多く分泌されます。このとき体内では「IGF-1」という因子が増え、男性ホルモンの働きが強まって皮脂の分泌が活発になります。その結果、毛穴が詰まりやすくなり、黄ニキビの悪化や新しいニキビの原因になるのです。

また、眠気覚ましのカフェインやエナジードリンクも、自律神経を刺激して交感神経を優位にしてしまいます。交感神経が優位な状態が長く続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなり、コルチゾールという抗炎症作用を持つホルモンの分泌が乱れやすくなってしまいます。コルチゾールが適切に分泌されないと、炎症を抑える力が弱まり、黄ニキビなどの炎症を伴う皮膚トラブルが悪化・長期化しやすくなります。

その結果、「同じ黄ニキビでも夜勤生活者は治りにくく、炎症が長引く」という状態になりやすいのです。

睡眠が不足すると、生命にとって大切な免疫力、自然治癒力などに悪影響があり、成長ホルモンの分泌にも変調を来たす。

引用:Wikipedia – 睡眠

黄ニキビを悪化させるNG習慣とやめるべき行動

黄ニキビを悪化させるNG習慣とやめるべき行動

黄ニキビを悪化させないためには、正しいケアを意識するだけでなく、日常の中で無意識にやってしまう「NG習慣」を避けることも大切です。ここでは特にやめておきたい行動をまとめました。

つぶす・押す・針で開けるが危険な理由

黄ニキビは膿が溜まっているため、つい「出してしまえば早く治る」と思いがちです。しかし自己流でつぶしたり押したりすると、膿と一緒に細菌や炎症物質が周囲の皮膚に広がってしまいます。また、毛穴やその周囲の皮膚を傷つけてしまう可能性もあります。その結果、炎症が悪化して赤みや腫れが広がったり、新たなニキビを誘発したりする危険があります。さらに炎症が悪化することで、ニキビ跡を作りやすい状態にしてしまうことも考えられます。

針で開けるのも同様で、専門的な処置でなければ安全に膿を排出することはできません。

特に夜勤中は、休憩室やトイレの鏡を見て「今のうちにつぶそう」と思いがちですが、勤務中は手指が清潔でないことが多く、消毒が不十分なまま触ることで悪化するケースもあります。自分では上手に処理したつもりが、翌日には炎症が広がっている──これは自己処置を行った方ならではの典型的な悪循環です。

誤った処置は「クレーター状のニキビ跡」や「色素沈着」といった長期的なダメージを残すため、絶対に避けるようにしましょう。

マスクや髪のこすれ・厚塗りで隠すのが逆効果なワケ

人目が気になって、ニキビをマスクや前髪で隠すのはよくある行動ですが、実はその行動がニキビを悪化させているのです。マスクの内側は息で蒸れて雑菌が繁殖しやすい環境になります。また、摩擦によって皮膚のバリア機能が壊れると、雑菌などの影響を受けやすくなります。夜勤で長時間マスクを替えない場合は、特にリスクが高くなるため注意しましょう。

また、ニキビの部分を厚塗りメイクで隠すと、メイクをする時の刺激や、クレンジングでメイクを落とす時の摩擦などによって、ニキビに負担をかけてしまいます。「ニキビが見えると恥ずかしい」「勤務中は隠したい」と厚塗りメイクで隠してしまうことは、ニキビに二重のダメージを与えてしまいます。

夜勤で生活リズムが崩れている方にとっては“隠すケア”が、かえってニキビの治りを遅くする大きな要因になるのです。

熱いお風呂・長風呂・強いスクラブは悪化の引き金

熱いお湯に長く浸かると、全身の血流が良くなり、一見肌の回復に良いように思えますが、炎症性のニキビには悪化の原因となってしまうことがあります。炎症を起こしている黄ニキビの部分の血流量が増えることで、赤みや腫れが助長されてしまいます。さらに、汗や皮脂の分泌が増えるため、毛穴詰まりを起こしている毛穴への皮脂分泌が過剰になり、ニキビを悪化させてしまうことも。

正常な肌とニキビ肌の違い

また、強いスクラブやゴシゴシ洗いは「汚れを落とせる」と思いがちですが、皮膚の表面を傷つけ、肌のバリア機能を低下させます。防御力を失った皮膚は細菌や刺激に弱くなり、黄ニキビがさらに悪化するリスクが高まります。ニキビ予防として、定期的に肌に優しいスクラブ剤を使用するのはおすすめですが、ニキビができてしまっている肌への使用は控えるようにしましょう。

夜勤明けは「疲れを一気に流したい」と熱いシャワーや長風呂をしたくなりますが、これは黄ニキビにとって大きな負担。勤務明けこそ、ぬるめのシャワーと優しい洗顔で肌を休ませることを心がけましょう。

夜勤後の入浴習慣を見直すだけでも、炎症の回復スピードは大きく変わります。

夜勤でもできる!黄ニキビを守る応急ケア

夜勤でもできる!黄ニキビを守る応急ケア

勤務中に黄ニキビが気になると、つい触ってしまったり、マスクの上から擦ってしまったりしがちです。そんな時でも、すぐに実践できる「悪化させない応急ケア」を知っておくと安心です。

勤務中に守る「触らない・圧をかけない」

黄ニキビは刺激や圧力に非常に敏感です。無意識に頬杖をついたり、マスクの上から掻いてしまったりするだけで炎症が悪化し、赤みや腫れが増してしまいます。勤務中は集中しているつもりでも、手が自然と顔にいくことが多いため要注意です。

特に夜勤中は眠気や疲労で日中に比べて無意識の動作が増えがち。「気づいたら頬杖をついていた」「マスクの上から肌を擦っていた」というケースは非常に多いです。

これらを予防するためのコツは、「癖が出ない環境を作ること」が重要です。例えば、頬杖をつきにくいようテーブルや椅子の高さを変えてみる、ニキビを触ってしまわないように常に指先の運動を行う、などの小さな工夫で習慣を変えられます。

マスク・髪の毛の刺激から守る工夫

マスクや髪の毛などの刺激からニキビを守るためには、マスク内の環境を整えることや、髪の毛がニキビの部分に触れない工夫をすることが重要です。

不織布マスクは、肌にあたる部分がチクチクとした刺激の少ない製品を選び、可能であれば数時間ごとに交換するのが理想です。マスクの替えが用意できないときは、内側にガーゼやティッシュを挟んで摩擦や湿気を軽減するのもひとつの方法です。

また、前髪や顔周りの毛がニキビに触れるのも刺激の原因に。勤務前にピンやヘアゴムで髪をまとめたり、ヘアスプレーなどで固定して顔に触れにくくしたりするなど、髪の接触を減らすことも大切です。新しいニキビができてしまうことも予防できますよ。

これらは小さな工夫ですが、夜勤中の「気づかない刺激」を減らすことで、黄ニキビの悪化を防ぐことができます。

ニキビパッチや絆創膏の正しい使い方

ニキビパッチはニキビを外部の刺激から守り、つい触ってしまうのを防ぐ便利なアイテムです。特に黄ニキビのような炎症を起こしたニキビは、痒みが伴うこともあり、ついつい触ってしまいがちに。抗炎症作用や殺菌作用のあるものもあるため、自分の症状に合わせたものを選択しましょう。勤務中に使用する場合は、目立ちにくい0.1㎜以下の薄型のタイプを選ぶと安心です。

どうしても手元にパッチがないときは、小さく切った絆創膏で代用できます。ただし、絆創膏は通気性が低いため、長時間の使用は逆効果になりやすいので注意が必要です。勤務中だけ一時的に貼り、帰宅後はすぐに外してケアをしましょう。夜勤中は「触らない仕組み」としての役割が大きいため、正しい使い方を意識することが大切です。

生活リズムで変わる黄ニキビの回復スピード

生活リズムで変わる黄ニキビの回復スピード

黄ニキビの回復には、スキンケアだけでなく生活リズムが大きく関わっています。夜勤でも工夫次第で肌の回復力を高めることが可能です。ここでは「夜勤前」「夜勤明け」「日常の習慣」に分けて解説します。

夜勤前の仕込みケア(洗顔・保湿・髪のセット)

夜勤に入る前は、肌を乾燥や刺激、環境などから「守れる状態」に整えることが重要です。

まず洗顔はゴシゴシ洗いではなく、低刺激の洗顔料をしっかりと泡立てて、肌に押し付けるようにやさしく行い、余分な皮脂や汚れを落としましょう。洗顔後はたっぷりの化粧水でうるおいを与え、乳液やクリームで水分を閉じ込めるようにフタをしましょう。マスクを使用する方は、油分が多いとマスク内で蒸れやすくなるため、さっぱりタイプを選ぶのがおすすめです。反対に、冷房や暖房がしっかりと効いて空気が乾燥しやすい環境で仕事をする方は、乾燥から守るために油分が多めのものがおすすめです。

また、髪の毛が頬や額に当たる刺激や、ヘアケア製品の成分によってニキビを悪化させることもあります。勤務前には前髪やサイドの髪をまとめ、顔に触れないように工夫しておきましょう。夜勤前のわずかな仕込みケアで、勤務中の刺激をぐっと減らすことができます。

夜勤明けから就寝前のシンプルケア

夜勤を終えた後は、「何もせずにすぐに寝たい」と言う気持ちが強いかと思いますが、体も肌も疲労がたまっている状態です。そのため、肌をケアせずに寝てしまうのはニキビを悪化させてしまう要因に。しかし、「しっかりケアしなきゃ」と思い過ぎなくても大丈夫です。疲れているときは必要最低限のケアでも十分。時短ケアで、肌をしっかりとケアしつつ、体と肌の回復を心がけましょう。

帰宅後はまずぬるま湯でやさしくクレンジングと洗顔を行い、保湿力の高い化粧水で水分を補います。オールインワンのケア用品があると便利ですね。赤みや熱感がある黄ニキビには、いつも以上に優しく触れるようにしましょう。長風呂や熱いシャワーは避け、ぬるめの短時間入浴にとどめましょう。

その後は睡眠をしっかりとり、肌の修復を助けるのが最も効果的ですが、睡眠の質を上げるためにも、睡眠の1〜2時間前からスマホなどのブルーライトは浴びないようにしましょう。

夜勤明けの方は、就寝が昼間になってしまうことがありますが、睡眠の質が確保できることで肌の修復を効果的に行うことができます。適切な肌ケアと上質な睡眠で夜勤明けの肌をしっかりと回復させてあげましょう。

睡眠・食事・カフェインとの付き合い方が分かれ道

夜勤の多い生活を送っていると、どうしても睡眠や食事が乱れがちになってしまいますよね。でも少しの心がけでニキビを悪化させない生活は可能です。

睡眠のポイントは「量よりも質」。短時間の睡眠でも大丈夫です。入眠から3時間前後で訪れるノンレム睡眠のタイミングでより深く眠れるよう、仮眠室や自宅ではアイマスクや遮光カーテンを活用して暗い環境を作りましょう。また、睡眠の前にはスマホなどのブルーライトを浴びないこと、眠気覚ましのカフェインやエナジードリンクは控えるようにすることなどが大事です。

食事は深夜に脂っこいものや甘いものを避け、消化の良いタンパク質や野菜を意識することが大切です。血糖値の急上昇は皮脂分泌を増やし、黄ニキビを悪化させます。また、その後の血糖値の急降下によって眠りが浅くなりやすく、深い睡眠をとることが難しくなります。さらに、就寝直前の重い食事は消化に時間がかかり、交感神経を刺激して眠りを妨げてしまいます。

夜勤中は、できるだけ就寝前の食事は軽く、カフェインやしっかりとした食事は、起床後にするように心がけることで黄ニキビへの負担を軽減することができます。

黄ニキビになる前にできる予防ケアと生活習慣

黄ニキビになる前にできる予防ケアと生活習慣

「できてから治す」よりも「できないように整える」ほうが、黄ニキビ対策としては有効です。夜勤や不規則な生活を送る方でも、少しの工夫で発生リスクを下げることができます。

肌を守るスキンケア習慣(洗顔・保湿・紫外線対策)

黄ニキビの予防には「肌にやさしいケアを毎日続ける」「ターンオーバーを乱さないケアを行う」ことが欠かせません。洗顔は多くても朝晩の1日2回を基本に、濃密な泡を肌に押し当てるようにやさしく行いましょう。ただし、肌の乾燥やツッパリ感を感じる方は、朝の洗顔は水かぬるま湯のみで洗顔料は使わないほうがおすすめです。ゴシゴシ洗いや強い洗浄力のクレンジングはバリア機能を壊し、かえって炎症を招きます。

洗顔後は必ず保湿を行いましょう。化粧水で水分を補い、さっぱりタイプの乳液やクリームで水分が蒸発しないようにフタをしましょう。乾燥しやすい頬や口元は特に念入りに保湿を行いましょう。さらに、夜勤明けで外に出るときは紫外線対策も忘れずに。UVケアは「ニキビの赤みを色素沈着にしないため」の重要な予防策です。

美容皮膚科でのケミカルピーリングによる予防ケア

セルフケアに加えて、定期的な美容皮膚科でのケミカルピーリングも黄ニキビ予防に有効です。ケミカルピーリングは、フルーツ酸(AHA)やサリチル酸などを使って古い角質をやさしく取り除き、毛穴詰まりを防ぎます。また、余分な皮脂の除去にも効果的なため、ニキビの原因となる角栓を作りにくくし、アクネ菌が繁殖しにくい肌環境を作ります。これにより、ニキビの発生リスクを下げることができるのです。

ケミカルピーリング治療によってターンオーバーが改善した肌

特に夜勤で生活リズムが乱れがちな人は、肌のターンオーバーも不規則になりやすいため、ケミカルピーリングで周期を整えてあげるのが効果的。美容皮膚科では肌状態を見ながら濃度や頻度を調整してくれるので、安全性も高く安心して続けられます。

黄ニキビが長引くときの治療選択肢(イソトレチノインなど)

もし黄ニキビが繰り返しできたり、セルフケアや予防だけでは改善が見られなかったりする場合は、皮膚科での治療が必要になることもあります。一般的には外用薬(抗炎症薬・抗菌薬)や内服薬(抗生物質など)が処方されますが、重症例や慢性的に繰り返す場合は「イソトレチノイン」というビタミンA誘導体の内服治療も選択肢となります。

イソトレチノインは皮脂分泌を大幅に減らし、ニキビを根本から改善する効果が期待できます。ただし副作用や妊娠中の使用制限などがあるため、必ず医師の診察・管理のもとで行う必要があります。

夜勤や不規則な生活リズムで黄ニキビを繰り返す人にとっては、最後の切り札ともいえる治療です。

まとめ

黄ニキビは放置してもなかなか治らず、炎症が長引くことでニキビが治まった後の色素沈着やクレーターなどのニキビ跡のリスクが高まります。

夜勤が多く生活習慣が乱れやすい人は、黄ニキビができやすかったり、治りにくかったりします。これは、肌の修復が効率よく働きにくくなることや、炎症を抑制することが難しい体内の環境になることが関係しています。

しかし、少しの工夫で肌のターンオーバーの維持や肌の修復を行いやすい環境を作ることは可能です。

セルフケアでなかなか改善しない黄ニキビや、効果的なニキビ予防を行いたい場合は、美容クリニックでの治療も検討してみましょう。

この記事の監修医師

この記事の監修医師

医療法人社団 育麗会 理事長
椿クリニック 総院長

田邊 俊成

1957年12月30日に埼玉県に生まれる。昭和63年に埼玉医科大学を卒業後、皮膚科医としてのキャリアをスタート。その後、都内の大手美容外科にて技術指導医を務め、美容医療分野での深い経験と専門知識を持つ。

平成19年に独立し、愛知県名古屋市に美容皮膚科「はなえクリニック」を開設。その後、銀座、名古屋、心斎橋に展開する美容皮膚科「椿クリニック」の総医院長に就任。平成25年には医療法人社団育麗会を立ち上げ、都市部を中心に先進的な美容医療を提供している。

田邊先生のプロフィールはこちら

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