鏡を見るたびに気になる、頬やこめかみに定着した“長年のシミ”。若い頃はファンデーションで何とか隠せていたのに、40代に入ってから「隠しきれない」「濃くなってきた」と感じていませんか?年齢とともに変化する肌には、自己流のケアでは届かない領域が出てきます。
そんなとき、選択肢として浮かぶのが「医療レーザー」。でも実際のところ、本当に長年のシミに効くの?痛みや費用、回数は?
このコラムでは、レーザー治療の原理から効果の見え方、治療戦略まで、気になる疑問を専門的かつわかりやすく解説します。
長年のシミ、レーザーで本当に消える?40代からの肌悩みに応える治療法

この記事を読んでわかること
- 紫外線ダメージや加齢による代謝の低下で、メラニンが排出されずシミが濃くなります。ホルモンバランスも影響します。
- 40代以降はターンオーバーが低下し、自己流ケアでは改善が難しくなります。専門的な美容医療の導入が効果的です。
- 濃いシミほどレーザー治療と相性が良く、短期間での改善が期待できます。肝斑などは慎重な診断が必要です。
- 施術前は保湿や紫外線対策で肌を整え、施術後も保護・保湿を徹底しましょう。生活習慣の見直しも重要な要素です。
目次
40代後半でも間に合う 長年のシミが濃くなる原因を整理

長年そこにあるシミ、気が付いたら「なんだか濃くなってる?!」なんてことありませんか?シミは放置すればするほど濃くなることも。でも諦める必要はありません。シミが濃くなる原因を知り、適切なケアを行うことで長年のシミを改善することもできます。まずはシミが濃くなる原因について見ていきましょう。
紫外線ダメージが蓄積するメカニズム
一般的にシミと言われる老人性色素班は、紫外線によるメラニン色素の生成と蓄積が大きな原因です。「老人性」と言われるように、若いうちに浴びた紫外線ダメージが少しずつ肌に蓄積されていき、年齢を重ねるとともに新しく現れたり、濃くなっていったりするのが特徴です。
肌は紫外線を浴びると、そのダメージから肌細胞を守ろうとしてメラニン色素を生成します。

本来であれば、肌のターンオーバーとともにメラニン色素は排出されていきますが、年齢を重ね代謝が低下したり、肌のコンディションが悪かったりすると、ターンオーバーの速度が低下し、排出が追いつかなくなります。排出を上回ってメラニン色素が生成されてしまうと、少しずつ積み重なっていきシミとして肌表面に現れるのです。
また、同じように、外部からの刺激や炎症などでもメラニン色素を生成するメラノサイトが刺激されるため、シミの原因となることもあります。
紫外線による刺激をブロックすることから始め、できるだけ肌のターンオーバーを乱さないように心がけることが、シミを作らない・濃くしないためには重要になります。
ホルモンバランスと代謝低下の影響
ホルモンバランスの乱れや代謝の低下も、シミを濃くする原因となります。
妊娠や生理期間、ストレスなどによってホルモンバランスは大きく乱れてしまいます。例えば、妊娠や生理中は「エストロゲン」や「プロゲステロン」といった女性ホルモンの増減が関係します。これは、女性ホルモンによって肌のバリア機能が低下し、紫外線の影響を受けやすくなることや、メラノサイトを刺激してしまうことなどが関わっています。シミのなかでも特に女性ホルモンの影響を受けやすいのが「肝斑」です。そのため、妊娠・出産後に今までなかった肝斑がぼんやりと現れることもありますが、閉経し女性ホルモンの分泌が弱まると少しずつ改善していくケースもあります。
もうひとつは、代謝の低下です。これは、メラニンの生成と直接は関係しませんが、代謝が低下しメラニン色素の排出が遅れ、蓄積してしまうことが、シミを濃くする要因となります。栄養バランスの乱れや加齢によって代謝が低下すると、新しい肌細胞の生成が遅れ、肌の生まれ変わり、いわゆるターンオーバーも低下してしまいます。若い肌では約28日周期で巡るターンオーバーも、40代になると約40日周期にまで延びると言われています。

生理や妊娠・出産を経験する女性にとって、ホルモンバランスの乱れを回避することは難しいですが、肌のターンオーバーを整え、紫外線などの外的刺激をしっかりとブロックすることが、メラニン色素を蓄積させないポイントです。
一般にエストロジェン、卵胞ホルモンなどと呼ばれるが、主に女性ホルモンと呼ばれる[1]。
引用:Wikipedia エストロゲン
生体内で黄体ホルモンとして働いている物質のほとんどがプロゲステロンである。黄体ホルモンの主な働きは、女性の体、特に子宮を妊娠の準備をするように変化させ、月経周期を決めて、もし妊娠が起こった場合には、出産までの間、妊娠を維持させる役目を果たすことなどである。
引用:Wikipedia プロゲステロン
自己流ケアが効かなくなる分岐点
40代に差し掛かると、加齢やホルモンバランスの変化により、肌のターンオーバーが遅れがちになり、バリア機能も低下しやすくなります。これまで自己流のスキンケアで何となく整っていた肌も、徐々に効果を感じにくくなり、「いつものケアが通用しない」と感じる瞬間が増えてきます。そうした変化は、肌の内部で起きている老化サインの表れであり、医療的なアプローチが必要な分岐点とも言えるでしょう。
美容医療では、こうした加齢による肌の変化に対し、肌質や悩みに合わせた施術を通じて、より的確な改善が可能です。今の肌状態に応じた専門的なケアに切り替えることで、無理なく美しさを維持する新たなステージが始まります。
もう化粧では隠せないと感じたらレーザーを検討すべき理由

年齢とともに化粧では隠せなくなってきたシミには、美容治療による施術を検討してみましょう。
エステとレーザーの効果を比較
シミを改善しようと思ったときに、エステで肌のコンディションを回復する?美容医療で肌の奥からシミを取り除く?と、迷うことはありませんか。エステとレーザーなどの美容治療には、それぞれの強みや特徴があるため、それぞれについて知るところから始めましょう。
エステによるケアは、肌表面の保湿や血行促進、リラクゼーション効果に優れており、「肌の調子を整える」「トーンを明るくする」といった目的に適しています。マイルドなピーリングやフェイシャルマッサージは、ターンオーバーのサポートや軽度のくすみ改善にもつながります。
一方、美容施術のレーザー治療は、シミや毛穴、ニキビ跡といった具体的な肌悩みの改善を目的とした医療行為です。レーザーは肌の真皮層よりも奥深くにまで届き、メラニンの分解やコラーゲン生成を促進するため、エステでは届かない層へのアプローチが可能です。また、照射の出力や波長も医師の診断に基づいて調整されるため、より確かな効果が期待できます。
このように、エステと美容医療には明確な違いがあるため、しっかりと悩みを改善するために美容医療を活用し、エステはその効果をサポートする役割として使用していくといいでしょう。
濃いシミほどレーザーが向く科学的根拠
シミの悩みを抱える方の中には、「色が濃いから治りにくいのでは?」と不安に感じている方も多いかもしれません。実はその逆で、色の濃いシミほどレーザー治療との相性が良いという傾向にあります。その理由は、レーザー機器の“選択的な作用”にあります。
レーザーは、波長によって吸収されやすい対象が決まっており、レーザー治療では「選択的光熱分解(Selective Photothermolysis)」という原理が使われています。これは、シミにレーザーを照射すると、その部分だけに熱エネルギーが集中し、メラニンが選択的に熱で破壊されるという作用です。これにより、シミの原因であるメラニン色素にだけエネルギーが集中するため、周囲の正常な皮膚を傷つけることなく、色素を効率よく破壊できるのです。
そのため、老人性色素斑や濃いそばかすなどの濃くはっきりとしたシミは、レーザーの反応が良く、少ない回数でも高い効果が期待できます。一方で、肝斑のように色が淡く境界があいまいなシミは、肌内部の炎症も原因のひとつと考えられているため、レーザーの刺激で悪化する可能性があり、医師の診断による見極めが欠かせません。
「濃いからこそ治しやすい」というのは、レーザーによるスポットでのシミ治療の特徴ともいえます。そのため、シミの種類や状態に合わせて、最適な治療法を選ぶことが、美しい肌への第一歩となります。
40代からでも治療を始めるメリット
40代からでも美容医療によるシミ治療や肌ケアを始めることは、決して「遅い」ということはなく、むしろ肌の変化を実感しやすく、将来の老化予防にもつながるという点で非常に有効です。
40代は、ホルモンバランスの変化やターンオーバーの遅れにより、肌のくすみや乾燥、シミが一気に目立ちやすくなる年代です。そのため、これまで見過ごしていた肌トラブルが、明確な“悩み”に変わる時期でもあります。このタイミングで適切な治療を始めることで、老化の進行を緩やかにし、肌の印象を大きく変えることが可能になります。
- メリット①:効果が“見える化”しやすい
年齢とともに濃くなったシミに対して、レーザーなど医療の力を活用することで、短期間での変化を実感しやすいのも40代ならではです。たとえば「濃くなってきたシミが薄くなった」など、目に見える変化がモチベーションにもなります。 - メリット②:50代以降の肌老化を先回りで予防
40代での治療は、単に今の肌を改善するだけでなく、これからさらに濃くなるシミを食い止める未来投資にもなります。 - メリット③:自己流ケアの限界を補える
年齢を重ねると、表面的なスキンケアだけでは肌の悩みを改善しにくくなります。医療の力を取り入れることで、自己流では届かない悩みの根本にアプローチできるのも、医療美容の強みです。
40代から始める治療は、「まだ間に合う」ではなく、「今だからこそ始める価値がある」ものです。未来の自分の肌に自信を持つためにも、今の一歩が重要です。
レーザーで本当に消えるのか 代表的な2機種の比較と適応

シミ治療といえば、レーザーか光治療かで迷う方も多いのではないでしょうか。それぞれの機種は、向いているシミや特徴などが異なるため、自分のシミにより適した機種を選ぶことが重要になります。
Qスイッチヤグレーザーの特徴と向いているシミ
Qスイッチヤグレーザーは、高い出力で瞬間的にメラニン色素を破壊できるのが最大の特徴です。とくに色が濃く、はっきりとしたシミに効果的です。
極めて短い時間で照射を行うため、周囲の皮膚組織への熱ダメージを最小限に抑え、色素のみを破壊することができます。また、2つの波長(532nmと1064nm)を使い分けることができるため、シミの深さに合わせて対応できる柔軟性を兼ね備えています。そのため、老人性色素斑やそばかすはもちろんのこと、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)という青みがかった薄いアザのような色素沈着にも対応できます。

ただし、肝斑のような刺激によって悪化するシミ経の照射は適していないため、しっかりと医師の診断を受け、適切な治療を選択することが重要です。
レーザー治療が効果的とされる。患部に肝斑などが混在していると判別が難しいが、左右対称に発生することが多いのが特徴となっている[1]。
引用:Wikipedia 後天性真皮メラノサイトーシス(英: Acquired dermal melanocytosis)
フォトフェイシャルでは改善しにくいケース
フォトフェイシャルなどのIPL治療は、肌全体のトーンアップや軽度の色ムラ改善に効果的な一方で、シミの種類や肌状態によっては十分な改善が見込めないケースもあります。以下のような場合は、フォトフェイシャルだけでは効果が見られないこともあるため、注意が必要です。
- 色が濃く境界がはっきりしたシミ(老人性色素斑など)
フォトフェイシャルは幅の広い光を照射し、表皮〜浅い真皮に存在するメラニンへまんべんなく作用します。そのため、比較的「浅くて薄い」シミやそばかすには反応しやすいのが特徴です。しかし、色が濃く境界がハッキリしたシミや真皮内の深い色素斑には、光が十分に届かず反応しにくい場合があります。 - 肝斑(かんぱん)
肝斑は、ホルモンバランスの影響などで現れると言われているシミですが、はっきりとした原因は解明されておらず、強い刺激や炎症などで悪化することが考えられます。そのため、フォトフェイシャルの光刺激によってかえって肝斑が悪化することもあり、適応外となることがほとんどです。肝斑にはレーザートーニングや内服治療など、より繊細なアプローチが必要です。 - 真皮層の深い色素沈着(ADMなど)
フォトフェイシャルの光は、主に肌の浅い層(表皮~真皮上層)に作用します。そのため、肌の深部にある青みがかった色素沈着(ADMなど)には届きにくいという限界があります。このようなケースでは、波長が長く深部まで届くQスイッチYAGレーザー(1064nm)などの深層向けの機器が効果的です。
フォトフェイシャルは「肌全体の印象を明るく整えたい」「薄いシミやそばかすをナチュラルに改善したい」という方に適しています。光治療かレーザー治療か迷った場合は、必ず医師にシミの種類や具合を診てもらい、適切な治療を選択することが、美肌への近道です。
原因ははっきりと分かっていないとされるが、肝臓の機能は無関係である。
妊娠・経口避妊薬が誘引になったり、更年期にピルを内服中にあらわれることがある。閉経すると自然に治ることも多いことから、プロゲステロンなどの女性ホルモンが影響するといわれている。
引用:Wikipedia 肝斑
いくらかかる?どれくらい痛い?レーザー治療前に知っておくべきリアル

長年のシミをスポットのレーザー治療で改善する際に気になるのは、施術の痛みや回数、費用などではないでしょうか。実際に椿クリニックで施術を受けた方のケースを例に、治療前に知っておきたいことを解説していきます。
施術中の痛みは?冷却で軽減できる
スポットで照射する場合のレーザーは、メラニンの蓄積している部分へ一気にレーザーの熱を届けるため、輪ゴムで弾かれたようなバチッとする痛みを感じます。
そのため、施術前にしっかりと施術部位を冷やし、感覚を鈍くしてから照射を行うため、ほとんどの場合我慢できる程度の痛みです。しかし、日焼けしていたり、肌荒れを起こしていたりすると、余計な熱刺激を感じやすくなります。また、やけどのリスクなども上がってしまうため、施術の1〜2週間程前からしっかりと保湿ケアを行い、肌の水分量を維持しておくといいでしょう。レーザー治療の前後で日焼けがNGとなるため、しっかりと日焼け対策を行うか、どうしても日焼けを避けられない場合は、紫外線の弱くなる冬場の施術が安心です。
レーザーの施術前にはしっかりと痛み対策を行いますが、日々のケアも痛みの感じ方を左右するため、施術までに肌のコンディションを整えておくようにしましょう。
ダウンタイムの過ごし方と隠すメイクテク
スポットでのレーザー照射後は、患部にかさぶたができ、2週間ほどのダウンタイムがあります。ただし、施術後は徹底した紫外線対策や摩擦の回避が必要になるため、基本的には保護テープを貼りっぱなしにしておきます。
テープの上からはメイクが可能なため、優しくコンシーラーなどでカバーするといいでしょう。また、外出の際にはテープの上から日焼け止めを塗るなどして、紫外線対策もしっかりと行いましょう。
かさぶたになった部分は極力触らないように、自然にかさぶたがはがれるまではテープ保護を続けましょう。また、かさぶたがはがれた後は、より紫外線や刺激に弱い状態になるため、2ヶ月ほどはしっかりと紫外線対策を行い、徹底したスキンケアと摩擦の回避を心がけましょう。
回数と費用はどのくらい?効果とコストのバランス
スポットのシミの照射は、ほとんどの場合1回の施術で綺麗になることが多いですが、シミの深さや種類によっては2〜3回の施術が必要になることもあります。
また、顔全体の照射ではなく、シミの部分のみの照射になるため、比較的リーズナブルで、シミの大きさによって値段が設定されているクリニックが多いです。
椿クリニックでは、以下の料金でご用意しています。
シミ取りレーザー(シミ取り放題) | |
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3mm 以下のシミ | 取り放題(5個まで) ¥10,000 |
取り放題(10個まで) ¥19,800 | |
1個 ¥3,850 | |
4mm 以下のシミ | 1個 ¥4,290 |
6mm 以下のシミ | 1個 ¥6,050 |
10mm 以下のシミ | 1個 ¥8,250 |
16mm 以下のシミ | 1個 ¥13,750 |
20mm 以下のシミ | 1個 ¥18,700 |
30mm 以下のシミ | 1個 ¥24,200 |
※表示価格は全て税込です。
シミの大きさをしっかりと医師に確認してもらい、シミの大きさに適した料金を提案してもらうことが、費用を抑えて綺麗になるポイントです。
50代のケーススタディ|リアルな体験から学ぶ治療設計
50代からシミ取りを始めた方の症例を見ていきましょう。
こちらの方は目尻のシミに対して照射を行い、1回の施術で綺麗に取りきることができました。

症例概要
総額 | 6mm以下のシミ1個 6,050円(税込) |
施術回数 | 1回 |
部位 | 目尻のシミ |
年代 | 50代女性 |
※お問い合わせの際は、こちらの番号をお伝えください。
リスク
疼痛・火傷・発赤・色素沈着・白斑が生じる可能性があります。
また、こちらの方は複数点在する特に目立つシミのみをスポットで照射し、綺麗に取り除くことができました。医師からの提案で、残るシミに対してはフォトフェイシャルを行い、肌のコンディションのアップとともに綺麗にしていく予定です。

症例概要
総額 | 6mm以下のシミ3個 18,150円(税込) |
施術回数 | 1回 |
部位 | 頬のシミ |
年代 | 50代男性 |
※お問い合わせの際は、こちらの番号をお伝えください。
リスク
疼痛・火傷・発赤・色素沈着・白斑が生じる可能性があります。
このように、ほとんどの場合は1回で綺麗に取ることができ、場合によってはフォトフェイシャルやレーザートーニングなどの、顔全体に照射するような治療で残るシミを薄くしたり、肌のコンディションアップを目指したりする方法もあります。
どのような治療設計が最もお客様に負担なく、より綺麗になれるのかも、個人の状態に合わせて提案を行っています。気になるシミがある方は、一度カウンセリングにてシミの状態を確認してもらうのもいいでしょう。
治療効果を最大化するために|施術前後のセルフケアはここが大切

スポットでのレーザー治療の効果を最大限に引き出すためには、施術そのものだけでなく、その前後にどのようなケアを行うかも大切なポイントです。ここでは、施術前に整えておきたい肌環境と、施術後に気をつけたい日常ケアについてお伝えします。これから治療を検討している方も、すでに受けた方も、ぜひ確認しておきましょう。
施術前に気をつけたい生活習慣とスキンケアのポイント
レーザー治療の前には、肌をなるべく安定した状態に整えておくことが大切です。とくに気をつけたいのは、過度な日焼けや肌荒れ、肌の乾燥などです。これらは、施術の効果が落ちるだけでなく、赤みや色素沈着、火傷などのリスクが高まります。また、施術直前まで毛抜きやピーリングなど、肌への刺激が強い行為を繰り返すことも避けるようにしましょう。
さらに、体内環境も肌に大きく影響します。睡眠不足や過剰なストレス、喫煙や糖質過多といった習慣は、肌の回復力を低下させる原因となり、施術後の患部の治りを遅くしてしまう可能性があります。治りが遅くなればなるほど、炎症後色素沈着が起こりやすくなり、効果をしっかりと実感できないことも。しっかりと効果を得るためにも、外側からのケアに加えて、体の中のケアも心がけるようにしましょう。体の内外からできるだけ整えておくことが、施術効果を高めるための下地づくりになります。
施術後は保湿と紫外線対策が最優先|再発予防にもつながる
施術直後の肌は、外部刺激にとても敏感な状態です。特にレーザーによってバリア機能が一時的に低下しているため、摩擦を徹底的に避けるようにしましょう。基本的には、直後からかさぶたがはがれるまでの2週間程度は、保護テープを貼りっぱなしにし、自然に剝がれたら新しいテープを貼り直すようにしましょう。この時期は、クリニックから処方された塗り薬と保護テープのみで患部を保護します。
かさぶたが自然に剥がれた後は、肌に優しい成分のスキンケア商品を使用し、しっかりと保湿を行うことが、肌の回復を早め、色素沈着のリスクを抑えるカギとなります。かさぶたが剝がれると、新しい薄ピンク色の皮膚が見えてきますが、この時期の患部は紫外線や摩擦などに非常に敏感になっています。不要な刺激は、炎症後色素沈着を引き起こす可能性があるため、普段以上にしっかりと紫外線対策・保湿を行いましょう。また、紫外線はメラニンの再発を促進する大きな要因となるため、優しく日焼け止めを塗ることはもちろんですが、帽子やマスク、日傘などを使用して、物理的にも紫外線をブロックするように心がけましょう。
スポットでのレーザー照射は、少ない施術回数で綺麗になるのが魅力ですが、施術後の肌ケアが効果を左右すると言っても過言ではありません。少なくとも2〜3ヶ月程度は、普段以上に保湿や紫外線対策を行い、摩擦を避けるように心がけることが、再発防止にも直結します。
まとめ
長年のシミの改善は40代50代からでも遅くはありません。悩みが大きくなったその時に、一歩を踏み出せるかどうかが、将来の美しい肌への維持につながります。
シミの種類や濃さ、深さなどによって適切な治療は変わりますが、色が濃く境界がはっきりとしているシミや、青っぽいあざなどはスポットでのレーザー照射が向いています。反対に、薄いしみや肌全体を綺麗にしたい場合などには、フォトフェイシャルなどの光治療、肝斑にはレーザートーニングなどが適していることもあるため、しっかりと医師にシミの種類を診てもらうことが欠かせません。
スポットのレーザー治療を行った後は、しっかりと保湿や紫外線対策を行い、摩擦をできるだけ避けるように心がけることで、治療効果を最大限得ることができます。
長年のシミにお悩みの方は、一度椿クリニックにご相談ください。