ケミカルピーリングの“失敗”と“反応”の違いを見極める
ケミカルピーリング後の一時的な軽度の赤みは正常な経過ですが、赤みが強く長引いたり、痛みが出たりしたときは、肌に合っていないかもしれません。
この章では、ピーリング後の自然な経過と異常を見分けるためのチェックポイントをお伝えします。
赤みが引かないときの目安日数と自然な経過
ケミカルピーリング後の赤みは、通常2〜3日が目安であり、徐々に軽減していきます。
ケミカルピーリングは、グリコール酸やサリチル酸といった酸の力により、表面から皮膚の新陳代謝を促進する治療です。そのため、肌の正常な反応として一時的な赤みが出る可能性がありますが、ひりつきや熱感を伴わない場合は問題ありません。
ただし、敏感肌の方や、肌質に合っていないピーリング剤を使用した場合は2〜3日以上赤みが続くケースもあります。
4日経過後も赤みが続く場合は、肌へのダメージが高い可能性があり、そのままにすると色素沈着などの皮膚トラブルにつながる可能性があるのです。
赤みが4日以上続くときは、次に解説する症状がないかをチェックしてみてください。
危険サインを見分ける色や痛みのチェックポイント
ケミカルピーリング後に赤みが引かない場合は、下記の症状をチェックしてみましょう。
- 腫れや水ぶくれ
- 洗顔した後に痛みがある
- 施術後もピリピリ・ヒリヒリ感が続く
赤みが続いている状態に加えて、上記の症状がある場合は施術を受けたクリニックに一度相談するようにしましょう。
焦らなくていいケースと受診すべきケース
ケミカルピーリングを受けて赤みが続いているときに、焦らなくて良いケースと、受診すべきケースは、以下のとおりです。
| 焦らなくていいケース | 受診すべきケース |
|---|
・赤みが2~3日続いている ・施術を受けた部位の皮がむける ・痛みやヒリつきが2~3日続く ・新しくニキビができたが1週間程度で改善した | ・施術部位に腫れや水ぶくれができた ・肌がただれたり、火傷のようになったりしている ・4~5日経っても痛みがある |
焦らなくていいケースは、ケミカルピーリング後に起こる一般的な症状です。受診すべきケースは、ピーリング剤が肌へ悪い影響を及ぼしている可能性があります。
そのままにすると、悪化するケースもあるため早めに受診しましょう。
ピーリング後に起きやすい「日焼けトラブル」の落とし穴
ケミカルピーリング後に肌トラブルを起こしてしまう原因の多くは「日焼け」です。ピーリング後の肌に日焼けが大敵となる理由について見ていきましょう。
施術直後の肌が紫外線に弱くなる理由
ケミカルピーリングを行うと角質層が一時的に剥がれたり、肌の潤いを保つための皮脂が取り除かれたりするため、肌のバリア機能が低下して紫外線の影響を受けやすくなります。
また、乾燥もしやすく、十分な保湿がされていなければ紫外線のダメージを受けやすい状態です。
上記のことから施術直後の肌は紫外線に弱いのです。
うっかり日焼けが“失敗”を長引かせるメカニズム
ケミカルピーリング後に日焼け止めを塗り忘れたり、日差しに長時間あたったりすると、「失敗してしまった」という結果になることも。バリア機能が低下した皮膚への紫外線照射は、シミや色素沈着を作りやすくしてしまったり、赤みを長引かせてしまったりというリスクを高めてしまう可能性があります。
特に、室内の窓際にいるときや、紫外線量がピークになる前後の時期(4月や10月頃)は日焼け対策も緩みがちに。
うっかり日焼けが失敗を長引かせないためにも、ケミカルピーリングの後は季節を問わず、しっかりと紫外線対策を行うようにしましょう。
日常の紫外線(室内・通勤)でも起こるリスク
室内や通勤のみであれば「紫外線が少ないから大丈夫」と思うかもしれませんが実は日焼けのリスクがあります。
紫外線にはUVーA、UVーBの2種類があり、UVーAは窓ガラスを通過して肌にダメージを与えるのです。UVーA、UVーBの特徴は以下のとおりです。
| 紫外線 | 特徴 |
|---|
| UVーA | ガラスを通過する紫外線であり、肌表面だけでなく真皮まで到達する。皮膚が黒くなったり、しわやたるみの原因になる。 |
| UVーB | ガラスや雲は通過しない紫外線。表皮にダメージを与えて、皮膚が赤くなったり、肌が乾燥して肌荒れになったりする原因になる。 |
通勤時の電車や室内の窓ガラスから入る日差しは紫外線のため、ケミカルピーリング後は室内であっても日焼け対策を心がけてくださいね。
日焼け対策で失敗しないための正しいケア
ピーリング後は日焼け対策が大切です。この章では、日焼け対策の正しいケアについてお伝えします。
日焼け止めの選び方と塗り直しタイミング
日焼け止めの選び方は、アイテムのSPF値やPA値を確認しましょう。
SPFは1あたり25分の日焼けを予防できると定義されています。また、PA値は紫外線A波を防ぐことができる強度を示しており、+が多くなるほどUVAを防ぐ効果が高くなります。
肌質によって日焼け予防の時間が5分前後変わるため、敏感肌の方はSPFが高めのものを選ぶとよいでしょう。
外で使う場合は、SPF40以上、PA+++~++++のアイテムを選ぶと紫外線対策に効果的です。室内で使用する際は、SPF10〜20、PA+のアイテムがおすすめです。
日焼け止めは、外での仕事や、紫外線を浴びる機会が多い方は2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。
ただし、汗をたくさんかいたときや水に濡れたときは、日焼け止めが落ちている可能性があるため、その都度塗り直してくださいね。
外出時の物理的ガード 帽子・マスク・サングラスの使い分け
外出時には日焼け止め以外にも、帽子やマスク、サングラスなどを活用して物理的に紫外線をブロックすることも重要です。紫外線を物理的にガードできるものには、下記があります。
帽子や日傘は日差しがある日中に使用すると紫外線をガードすることが可能です。また、ケミカルピーリング直後は、地面などからの反射による紫外線予防のためにマスクやサングラスも併用しましょう。
ケミカルピーリング後に肌が敏感になりやすい方は、不織布のマスクではなく、シルクや綿素材の肌当たりの優しいマスクを選択すると、肌トラブルを防ぐことができます。
紫外線は四方八方から肌に降り注ぐため、日焼け止めを塗りつつ、物理的なアイテムでも紫外線をブロックすることが、ケミカルピーリングの失敗を回避するポイントです。
職場や移動中にできる簡単な紫外線対策
職場や通勤電車などでも紫外線は肌に降り注いでいます。「でも朝は時間がなくて日焼け止めを塗り忘れてしまう」という方も少なくありません。特に腕や手などは、塗っているつもりでもしっかりと日焼け止めで覆われていないこともしばしば。そこで、簡単にできる紫外線対策としては、日傘やアームカバーなどがおすすめです。
アームカバーであれば、日光の差し込む通勤電車やバスの窓際でも安心です。UV機能の付いたアームカバーを選択するようにしましょう。
職場の席が窓際のときは、場所を移動して紫外線を浴びる量を減らすのも効果的です。また、カーテンやブラインドなどがある場合は、それらを活用するのもいいでしょう。
ピーリング後の肌を守るために避けたいNGケア
ピーリング後の肌を守るために避けたいNGケアは、下記があります。
- 洗いすぎ・こすりすぎ
- 刺激の強いスキンケア成分の使用
- 乾燥をそのままにする
NGケアについて解説するため、ピーリング後の参考にしてください。
洗いすぎ・摩擦・強いスキンケア成分の一時停止
ケミカルピーリング後の肌は軽いダメージを受けた状態のため、洗いすぎやこすりすぎは控えましょう。
洗う頻度が多いと、肌のバリア機能や保湿効果を支えている皮脂を取り除きすぎてしまい、乾燥しやすい状態になってしまいます。また、洗う際に摩擦を起こしてしまうとバリア機能の低下している肌にダメージが加わり、炎症や赤みを悪化させる原因になります。
さらにスキンケアアイテムに含まれている成分にも注意が必要です。
日頃のお手入れで肌のターンオーバー促進効果のあるトレチノインやレチノールを使っている場合は、ピーリング後1週間程度は控えましょう。
ピーリング後の肌にトレチノインやレチノールを使用すると、刺激が強く赤みなどのトラブルの原因になります。
また、敏感肌の方はよりダメージを受けやすくなってしまうため、アルコールや香料などの成分も控えるようにしましょう。
冷却と保湿の正しい順番で回復を早める
ピーリング後はしっかりと保湿することを心がけ、赤みが気になる場合は冷却を行うようにしましょう。
痒みを伴う場合は、しっかりと保湿を行いケア用品による保護膜を作ることで軽減しやすくなります。赤みや炎症が起きている場合は、炎症が長引くほどメラニンが生成されるリスクが高まるため、冷やしたタオルやタオルに包んだクーリング剤を使用して、炎症を抑えるようにしましょう。
これらが不十分なケースでは、赤みが長引いたり、炎症による肌荒れ、かゆみを起こしたりして、ピーリングに失敗したと感じるかもしれません。
ピーリング後の保湿や冷却は、ケミカルピーリングを成功に導くうえで重要な要素となるため、正しい手順で行うように心がけましょう。
もう後悔しないための施術選びと準備
ケミカルピーリングを失敗しないためには、クリニック選びが重要です。また、施術前後の準備やスケジュール調整も成功するためのポイントです。
この章では、ピーリング前後の準備や施術間隔について解説します。
受ける前に確認したい肌状態と生活スケジュール
ケミカルピーリングを受ける前は、肌状態が良好かどうかということや、万が一赤みが出たときでもスケジュールを変更できるかどうかなどを確認しておきましょう。
肌状態が下記に当てはまる方は、ピーリングを受けられないケースがあるのです。
- 肌の日焼けや湿疹・皮膚炎が起きている
- 脱毛の施術を2週間以内に受けている
- 他のクリニックでピーリング施術を受けた直後である
- 1週間以内にレチノイン酸、3日以内にハイドロキノンを使用している
- 極端に乾燥している
- 慢性的な皮膚疾患がある
上記の状態でピーリングを行うと、肌への刺激が強く炎症が起きたり、シミや色素沈着が起きたりするリスクがあるのです。
また、ピーリング後に大事な写真撮影がある、顔が見られる重要な予定があるなどの場合は、日程を調整しましょう。万が一赤みが出てしまうと、写真映りが悪くなるかもしれません。
説明でチェックすべき「施術後の注意点」
ケミカルピーリングで失敗しないためには、施術前の説明でしっかりと施術後の注意点を教えてくれるかどうかも重要です。チェックしたい施術後の注意点は、以下のとおりです。
- 日焼け予防を徹底する
- 十分な保湿を心がける
- 施術直後のアルコール摂取は控える
- 激しい運動やサウナは控える
- 赤みや炎症がある場合はメイクを控える
- 1週間程度はスクラブなどのピーリング作用のある製品の使用を控える
ケミカルピーリングを成功に導くためには、日焼け対策や保湿のみならず、日々の生活なども影響します。そのため、ケミカルピーリング後に避けた方がいい項目を説明してくれるかどうかを、施術前にしっかりと確認するようにしましょう。施術直後の注意点を理解しておくことで、その後の予定が調整しやすくなります。
次の施術を安全に受けるまでの間隔と目安
椿クリニックではケミカルピーリングを安全に受けてもらうために、施術間隔は2週間〜4週間を目安にしています。
ただし、使用する薬剤によって施術間隔が異なるほか、その時の肌状態によっても変わるため、医師の指示に従うようにしましょう。
まとめ
ケミカルピーリングは比較的安全な治療ですが、施術後の日焼けによって赤みや炎症が長引いたり、悪化したりしてしまうことがあります。
ケミカルピーリングは肌の角質や皮脂を取り除くため、バリア機能が一時的に低下し、普段よりも紫外線の影響を受けやすくなってしまいます。そのため、施術後は普段以上に紫外線対策に気を配る必要があり、同時に強い摩擦や化粧品による刺激なども抑えることが、施術を成功に導くカギとなります。
椿クリニックは、ケミカルピーリングの症例実績が多く、肌に合わせて3種類のピーリング剤を用意しています。敏感肌の方も施術可能なため、ピーリングに失敗したくないと考えている方はお気軽にお問い合わせください。