中でも、ホルモンバランスの変化によって肌の調子が変わることは多くの女性が経験することです。肌荒れやシミ、くすみなど、これまで感じなかった肌の悩みが出てくることもあるでしょう。そんな中、悩みを解決する治療のひとつとして「ピーリング」がありますが、妊娠中の女性がピーリングを受けることは安全なのでしょうか？この記事では、妊娠中の肌の変化とピーリングの関係について詳しく解説します。
妊娠中のピーリングは安全？あなたのお悩みを解決します
妊娠は女性の身体に多くの変化をもたらします。
目次
妊娠中のピーリング: 安全性と注意点
妊娠するとホルモンのバランスが変わるため、様々な肌悩みを抱えがちです。そんな肌悩みを解決するために、美容治療をしたいと思う人も多いと思います。妊娠中の美容治療はしてもいいのかという疑問に結果からお伝えすると、妊娠中はどの美容治療も受けることはできません。ピーリングに関しても同じです。
この記事で、どうしてピーリングをはじめとする美容治療を受けることができないのかを詳しく解説していきます。
妊娠中の肌の変化：ホルモンバランスとの関連
妊娠中の肌荒れを経験した方や、今まさに肌が荒れているという妊婦さんも少なくないと思います。
妊娠すると、女性ホルモンであるプロゲステロンが多く分泌されます。
このホルモンには皮脂の分泌を促す作用があります。増えた皮脂で毛穴がつまることでアクネ菌が増殖しニキビができやすくなります。
また、妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンのバランスが妊娠週数によって変化し、このバランスが崩れるとニキビができやすくなると言われています。
肌荒れやシミ、くすみの原因と対策
妊娠中の肌荒れの原因としては、上記で説明したホルモンバランスの変化の他にも、つわりにより食事がとれないことで栄養が不足してしまったり、水分が摂れないことにより肌の乾燥につながったりします。妊娠中や授乳中の女性は、特に多くのビタミン・ミネラルについて、摂取量が十分ではないことが報告されています。
特に妊婦に不足しがちなビタミンやミネラルは、肌の健康を維持するのに必要な成分です。栄養不足による肌荒れには、少しずつでもビタミンやミネラルを含む食品を摂取するのがいいでしょう。つわりで食が進まない場合には、サプリメントを取り入れてみてください。
また、妊娠するとシミが増えたりくすんできたと感じる人や、新しく肝斑ができたと感じる人がいるかと思います。
それは胎盤の働きにより、シミを作るメラノサイトが刺激されて、シミを生産しやすくなっていることが原因です。肝斑に関しては、明らかな発生機序は不明ですが、エストロゲンやプロゲステロンの増加などが一因になっているようです。
シミやくすみ、肝斑をできるだけ作らせないために、妊娠中もしっかりと紫外線対策や肌への摩擦の軽減を心がけましょう。
ピーリングの基本と妊娠中の美容施術について
妊娠は女性の肌にも大きな変化をもたらします。この時期には、美容に関するアプローチも慎重に選ぶ必要があります。特にピーリングなどの肌への直接的な美容治療は、妊娠中の敏感な肌にどのような影響を与えるのでしょうか？妊娠中の女性にピーリングをおすすめしない理由と、ピーリングについての基本情報を、専門的な視点で解説します。
妊娠中にピーリングをおすすめしない理由
肌荒れを起こしやすくなっている妊娠中の肌に、ピーリングなどの肌に刺激を与える治療は、より肌状態を悪化させることにつながりおすすめしません。そのため、椿クリニックでは妊娠中の、ピーリングをはじめとする美容治療全般は施術をお断りしています。
ピーリングの基本知識：どんな効果があるの？
ここまでは、妊娠中の肌の変化などについてお話してきましたが、ここからは椿クリニックでご用意しているピーリングについてお話していきます。
椿クリニックではケミカルピーリングとマッサージピールの2つをご用意しています。
- ケミカルピーリングとは
薬剤を塗布し表皮の古くなった角質を化学的に融解して剥離、除去し、皮膚のターンオーバーを促し肌を生まれ変わらせる治療法です。
洗顔やパックでは取れない古い角質や毛穴の汚れを溶かし出し、1回でも滑らかな肌になります。
グリコール酸（AHA）、乳酸／ラクト（AHA）、サリチル酸 （BHA）の3種類から、一人ひとりの状態に合ったものを使用いたします。
肌状態に合わせて1週間〜4週間の間隔をあけて施術をします。
- マッサージピールとは
マッサージピールは、高濃度トリクロロ酢酸(TCA)と低濃度過酸化水素(H2O2)を配合したピーリング剤を使用し皮膚をマッサージしながら浸透させ、皮膚を剥離させずに、皮膚のより深層にある真皮細胞に働きかけ、表皮再生を活性化させる治療方法です。
製剤を皮膚に塗り、皮膚の気になる部分にマッサージをしていきます。
製剤を真皮深層まで浸透作用させることで線維芽細胞増殖因子を活性化させ、コラーゲン生成や美白作用をもたらし、さらにハリと弾力を取り戻すことができます。
1回の施術でも、直後から効果を実感できますが、2週間に1度の間隔で施術を重ねることで、より効果が実感できます。
椿クリニックの安全なピーリング治療
妊娠中の施術は受けていただけませんが、出産後のくすみや色素沈着にはピーリングはおすすめです。ここからは椿クリニックのピーリングについて詳しくお話していきます。
当クリニックのピーリング治療の特徴
椿クリニックではケミカルピーリングとマッサージピールをご用意しています。
ケミカルピーリングでは、ピーリング剤を3種類揃えており、肌悩みや肌状態によって使い分けています。顔のみでなく、体の色素沈着にも対応しています。
マッサージピールは顔のほかに、首、手の甲の施術もご用意しています。
使用する成分の紹介
ケミカルピーリングで使用する3種類の薬剤です。
グリコール酸ピーリング（AHA）
ニキビ・ニキビ跡などの治療に。
蓄積された古い角質を溶かし表皮の細胞を活性化させ、新しい皮膚細胞をつくる働きを促します。肌のターンオーバーを正常にして皮膚の新陳代謝を整え、健康な肌の生まれ変わるサイクルを取り戻すことを目指します。
また、コラーゲン、エラスチンの生成を促し、お肌にハリや弾力を与えます。しみ・くすみ・毛穴の黒ずみ・肌の色むらの改善・保湿の作用もあります。
乳酸ピーリング（ラクトピーリング）
比較的マイルドなピーリング。
天然乳酸を主成分とした、医療機関専用のケミカルピーリング剤です。保湿・美白に有用で、皮膚への刺激が少ないタイプです。皮膚の薄い方や刺激に弱い方にもお勧めの薬剤です。
サリチル酸ピーリング（サリチル酸マクロゴール）
従来のピーリングに用いられていたサリチル酸に、マクロゴールという基材を加えて安全性を高めた薬品です。
サリチル酸マクロゴールは安定して角質層に留まらせることができます。施術直後から、肌がモチモチ・ツルツルします。
マッサージピールで使用する薬剤の成分は以下になります。
- トリクロロ酢酸（TCA） 33%
強力なピーリング剤で真皮の奥まで浸透し、細胞再生、コラーゲン生成を促進します。皮膚バリア機能を変化させ、通常だと浸透しない過酸化水素を浸透させる。 - 低濃度過酸化水素
トリクロロ酢酸(TCA)の、肌表面での強い腐食作用(ピーリング作用)を抑制する。また、創傷治癒の促進、血行促進の効果もある。 - コウジ酸 5%
くすみの軽減作用
施術前後のケア方法
ケミカルピーリング、マッサージピールともに、施術前後の肌の保湿を徹底してください。乾燥している肌への施術は、思いもよらない肌トラブルを引き起こす可能性があります。
また、施術後は皮膚の保護成分が一時的に弱くなるため、乾燥しやすくなります。乾燥することで紫外線の刺激も受けやすくなるので、保湿とともに紫外線対策も行ってください。
ピーリング治療の料金詳細
椿クリニックでご用意している、ケミカルピーリングとマッサージピールの料金です。
ケミカルピーリング
| ケミカルピーリング療法 | 1回（税込） |
|---|---|
| トライアルプラン（全顔）※1 | ¥8,800 |
| 全顔 | ¥11,000 |
※お得なコースもございます
マッサージピール
| マッサージピール | 初回トライアル（税込） | 1回（税込） |
|---|---|---|
| 全顔・首・手の甲 いずれか | ¥9,900 | ¥13,200 |
| 全顔+首 または 全顔+手の甲 | ¥16,500 | ¥22,000 |
| 全顔+首+手の甲 | ¥23,870 | ¥31,900 |
椿クリニックHPより https://tsubaki-grp.com/menu/
ピーリング治療の効果とは？
では、ピーリングを続けていくとどのような効果や変化が現れるのか。
ビフォーアフターの写真とともに解説していきます。
ピーリングの即時効果
ケミカルピーリング、マッサージピールともに、施術直後は肌のくすみがとれ明るくなったり、艶感が出たりする感じがします。
また、マッサージピールに関しては、コラーゲン生成作用もあるため、肌のハリや弾力がアップしたような感じも実感することができます。
実際の患者様のビフォーアフター
椿クリニックで施術を受けた患者様のビフォーアフターです。
施術名
ケミカルピーリング
施術の説明
薬剤を塗布し表皮の古くなった角質を科学的に融解して剥離・除去し肌を生まれ変わらせる治療です。
施術の副作用(リスク)
発赤・熱感・かゆみ・痛み・乾燥を生じる可能性があります。
施術の価格
全顔5回 49,500円（税込）
古くなった角質を除去し、新しい肌を表に出すことで、ニキビ跡やクレーター、肌のくすみの改善ができました。
繰り返すことで得られる効果
ピーリング治療を繰り返すことで、どのような効果が生まれるのでしょう。
ケミカルピーリング
毛穴の開きや、毛穴の汚れが改善されることでニキビのできにくい肌に。肌表面にあるシミやくすみ、色素沈着はターンオーバーとともに排出されるため、明るい印象の肌になります。新しい肌が表に出てくることで、比較的浅い小じわなどの改善が見込めます。
マッサージピール
マッサージピールはケミカルピーリングと違い、真皮に作用する薬剤です。コラーゲンやエラスチンの生成が促されることで、肌にハリや弾力が生まれます。ハリや弾力が生まれることで、リフトアップの効果も多少ですが期待できる場合もあります。また、コウジ酸による美白作用で、肌の透明感を実感することができます。
ピーリング治療のリスクと注意点
ピーリング治療について詳しく解説してきましたが、治療する上でのリスクや副作用、何に気を付けて生活したらいいのか、疑問はまだ残っていると思います。ピーリングを受けることができない人や、注意点など解説していきます。
施術後の日常生活での注意点
施術後は、肌が乾燥しやすくなるため、しっかりと保湿してください。
施術部位への強い摩擦や、アルコールの含まれた刺激のある化粧品、ピーリング効果のある石鹸などの使用は施術後1週間は避けてください。
施術部位のシェービングは施術前1日程度、施術後1週間程度は控えるようにしてください。
ピーリングに関しては上記に加え、施術部位への制汗剤の使用も1週間程度は控えるようにしてください。
皮膚の反応やアフターケア
ケミカルピーリングは、角質を剥離し肌のターンオーバーを促す治療のため、施術中は多少ピリピリとした痛みを感じることがあります。
施術後は、肌の赤みやヒリヒリ感、火照り感、乾燥やニキビの憎悪を一時的にきたす恐れがあります。
火照りや赤みのある場合はしっかりと冷やしてください。一時的にニキビの内容物が排出されることもありますが、潰してしまうとニキビ跡になる可能性があるため、なるべく触らないように保湿を徹底してください。治療を繰り返すことで、ニキビ自体ができにくい肌へと変わっていきます。
マッサージピールは施術中赤みや痛みなどの刺激を感じることもあります。
施術後は、皮むけや赤みが出ることがありますが、できるだけ触らないようにしてください。赤みのある場合はしっかりと冷やしてください。皮むけは肌のターンオーバーの一環であるため、しっかりと保湿するようにしてください。マッサージピール後もニキビが一時的に増えたようになることもありますが、ケミカルピーリング同様、触らずに保湿を徹底してください。
ピーリングを受けることができない人
以下に当てはまる人はケミカルピーリング、マッサージピールを受けることができない、もしくは医師との相談が必要となりますので、参考にしてください。
- アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、花粉症の方
- 極度の乾燥肌の方
- その他皮膚疾患のある方
- 薬剤アレルギーのある方
- 妊娠中の方
- 服用中の薬がある方
- 施術部位に外科的手術、注入療法など他の施術をしている方
- 今までにB型肝炎などの病気にかかった、あるいは治療中の方
マッサージピールに関しては上記に追加して
- ハイドロキノン、トレチノイン、ロアキュテイン等を内服、外用中の方
自分はピーリングを受けていいのか不安な方は椿クリニックまでお気軽にお問い合わせください。
椿クリニックHP https://tsubaki-grp.com/
妊娠中のスキンケアの基本とおすすめアイテム
妊娠中は肌荒れなどの肌トラブルはつきものです。ですが、日々のスキンケアを少し見直すだけでも、肌トラブルのリスクは減らすことができます。妊娠中にもできるスキンケアをご紹介していきます。
妊娠中のスキンケアのポイント
肌が乾燥すると、ニキビができやすくなったり、紫外線の刺激を受けやすくなったりします。まずは保湿を心がけましょう。1週間に1回程度フェイスパックを使って保湿成分をしっかりと入れ込むのもおすすめです。
スキンケアをするときも、なるべく肌をこすらないように気を付けてください。目には見えませんが、こすることによる炎症が続くことで、くすみにつながっていきます。化粧水やクリームを塗るとき、タオルで肌を拭くとき、顔を洗う時など優しく抑えるようにしてください。
顔に比べると体の皮膚は分厚くできていますが、体に関しても顔と同じように優しくケアしてあげることで、部分ごとの色素沈着などを抑えることができます。
椿クリニックおすすめのスキンケアアイテム
上記でスキンケアについてお話させていただきました。スキンケアをする際にぜひ使っていただきたい椿クリニックおすすめのスキンケアアイテムをご紹介します。
エクセリティードクターセレクト プラセンタシリーズ
プラセンタには生命を誕生させる為に必要な栄養素（各種アミノ酸、コラーゲン、ヒアルロン酸、細胞増殖因子、ビタミン、ミネラル等）が豊富に含まれています。これを摂取することにより老化により壊れつつある細胞を修復、活性化させ、若くエネルギーのある細胞へと甦らせることができます。
クレンジングジェル、美容液、化粧水、クリームとラインで使っていただくことで、より美白効果や保湿効果を得やすくなります。
ボディケアには、美容ボディクリーム セレクト オーガニック スパ LBS オーガニック メソ ボディ クリームがおすすめです。 LBSカルチャーという成分が配合されており、老廃物を排出しやすくし、疲れや肩こり、筋肉痛などの改善も期待できます。リンパの流れをスムーズにすることで、妊娠中のむくみも軽減してくれます。
ドクターセレクトHPより https://www.drsele.co.jp/product
出産後の肌ケアのコツとおすすめ治療
妊娠中のケアについてお話してきましたが、出産後の肌ケアについても気になりますよね。出産が終わり、体が回復してきたら一部の美容治療を受けていただけます。
美容治療を受けるまでの自宅でできるケアと、妊娠期にできた肌悩みを解決するための椿クリニックの治療を簡単にご紹介します。
出産後の肌の変化とその対処法
出産後は妊娠時のホルモンの変化で、シミや肝斑ができたり、もともとあった肝斑が濃くなったりします。他にも、体毛（特におへその毛）が濃くなったり、下腹部に正中線（色素沈着）ができたりします。出産が終わって自然に軽減するものもあれば、なかなか治らないものもあります。
それぞれの悩みに対応した椿クリニックの治療をご紹介します。
シミやくすみ
- フォトフェイシャル
- ケミカルピーリング
- マッサージピール
- レーザートーニング
- イオン導入
肝斑
- レーザートーニング
濃くなった体毛
- 脱毛
ただし、授乳中はホルモンバランスが安定していない状態です。思わぬ肌トラブルが起こる可能性もあるため、出産後生理が来たタイミングを目安に、治療を始めるのがおすすめです。ご不明な点は、椿クリニックにご相談ください。
ママのための時短美容ケアのコツ
ママになり、子どもがいるとなかなか自分の美容に時間をかけにくくなりますよね。元々の肌質が良ければ忙しいママでも自宅での美容ケアにかける時間を少なくできます。そのためには、今ある肌悩みは早いうちに解決しておく方が、未来の自分への投資にもなります。まだ妊娠していないあなたは今のうちに肌悩みの解決を。妊娠中や授乳中のあなたは、この記事でご紹介したケア方法を参考にケアしてみてください。
椿クリニックでは、肌悩みに適した治療をあなただけのプランでご提案させていただきます。
まとめ
妊娠中はホルモンバランスの変化により肌トラブルはつきものです。特に肌荒れやシミ、くすみなどの問題が現れることが多くなります。これらの問題を解決する方法として、ピーリングがありますが、妊娠中の美容治療は受けることができません。そのため、妊娠中のスキンケアが重要となってきます。出産後も肌の変化は続くため、適切なケアを知ることで、美しい肌を保ち続けることができます。この記事を参考に、妊娠中も快適に過ごせる肌を目指してみてください。
よくあるご質問
妊娠中にマッサージピールは受けられますか？
マッサージピールを妊娠中に受けることはできません。妊娠中はホルモンバランスの変化により普段より肌が敏感になっているため、薬剤の刺激を受けやすくトラブルが起こるリスクも高まるためです。
ピーリングをしてはいけない人は？
・妊娠中の女性の方
・皮膚がんや皮膚に関するその他の重篤な病状を持つ方
・ケロイド体質の方
また、治療前日の顔そりは避けていただき、レチノイン酸は１週間前、ハイドロキノンは３日前から塗布を中止してください。
妊娠中にしてはいけない美容は？
妊娠中にしてはいけない美容は、
・脱毛（ホルモンバランスの変化により効果が出にくい・肌トラブルが起こりやすい）
・美肌治療全般（妊娠中は胎児への安全性の保障が確実でないことや、肌トラブルも起きやすい）
妊娠中はいかなる美容治療も避けていただく方が安全です。
- この記事の監修医師
-
医療法人社団 育麗会 理事長
椿クリニック 総院長田邊 俊成
