鏡でふと目に入った「足の付け根の黒ずみ」にドキッとしたことはありませんか?実はそれ、誰にでも起こりうる色素沈着が原因かもしれません。
でも安心してください。黒ずみは、正しい知識と毎日の小さな習慣で、予防も改善も可能です。このコラムでは初心者でもわかりやすいよう、原因や予防、対策方法などをご紹介します。まずは色素沈着を知ることから、肌との付き合い方を変えてみませんか?
もしかして、私だけ?足の黒ずみの原因と今日からできるケア方法

この記事を読んでわかること
- 皮膚が薄く刺激を受けやすい場所は黒ずみができやすい。自己処理の頻度が高いほど脇は黒ずみやすい。きつすぎる下着の着用は太ももの付け根の黒ずみを作りがち。背中を固いナイロンのタオルで強く擦り洗いすると背中の黒ずみができやすくなる。デリケートゾーンはトイレットペーパーなどで強く拭いたり毛の自己処理をすることで黒ずんでいく。日々の癖や仕草なども関係して肘や膝も黒ずみやすい。
- 体の黒ずみの主な原因はムダ毛の自己処理により繰り返される炎症や、紫外線によりできたメラニンが蓄積されることによる色素沈着、毛穴の汚れや毛穴の開きによる影ができることで黒ずんで見えることなどである。
- 色素沈着を治すにはターンオーバーを正常に戻しメラニン色素を排出するケミカルピーリング、美白・美肌点滴や高濃度ビタミンC点滴によるメラニン生成抑制作用のある成分で内側からケアするなどの方法がある。
- 色素沈着を作らないためには、繰り返す炎症を抑えるため脱毛をする。メラニンを作らせないように紫外線対策をする。入念な保湿や健康な肌を作るためのタンパク質の摂取、生活習慣を整えるなどで肌のターンオーバーを乱さない心掛けが重要。
目次
「えっ、これって黒ずみ?」ふと気づく“あの部分”の変化

皮膚が薄く、摩擦などで刺激を受けやすい場所は、黒ずみができやすい部位です。
以下でその黒ずみができやすい代表的な部位について、みていきましょう。
あなたの黒ずみも同じところにできているかもしれません。
脇
脇の黒ずみは、とくにムダ毛を自己処理している方によくみられます。
カミソリなどで肌に過度な刺激を与えてしまうため、黒ずみが発生しやすいのです。他にも、毛抜きなどで毛を抜いている人も毛穴に沿った黒ずみができやすくなります。
また、脇は体の中でも動かすことが多い部分であるため、衣類と肌がこすれることでもできてしまいます。
脇の黒ずみを防いだり、改善したりするためには、黒ずみの原因を取り除くことが重要です。例えば、ムダ毛の自己処理を頻繁に行っている人は、脱毛でムダ毛を減らしてしまう事や、蒸れやすく摩擦が起こりやすいと感じる人は通気性の良い、肌に優しい素材の衣服に変えるなどしてみましょう。
脇汗が気になり、脇汗パッドなどを使うことが多い人は、脇ボトックスなどで脇汗の量を減らすことも黒ずみ予防に効果的です。脇汗によって脇が蒸れてしまうことや、脇汗パットなどの繊維によって肌に摩擦や刺激が起きやすくなることで黒ずみができやすくなってしまいます。脇ボトックスは、脇汗と黒ずみの両方の悩みを解消してくれます。
見えにくいけど目立つ「足の付け根の黒ずみ」
足の付け根の黒ずみは、摩擦や乾燥、ホルモンバランスの乱れなどが原因となりやすく、色素沈着として長く残ってしまうこともあります。
例えば、サイズの合わない下着や衣類を無理に着用していると、太ももの付け根が黒ずみやすくなります。これは、衣類による締め付けによって摩擦が起き、刺激から肌を守るためにメラニンを生成するため起きてしまいます。
また、太ももの付け根は蒸れやすい場所であるため、そこにできたニキビなどの肌トラブルをそのまま放置してしまうと肌が炎症し黒ずみができることもあります。
足の付け根は保湿などのケアを疎かにしてしまいがちの部分ですが、黒ずみを解消するには、スキンケアの見直しと適切な対策が必要です。まずは、保湿と摩擦を減らす工夫が基本で、黒ずみケア用の美白クリームを使った自宅ケアや、角質が溜まりやすい部分なので、週に1〜2回の角質ケアなどがおすすめです。より本格的に短期間で色素沈着を薄くしたい方には、美容クリニックでの医療の力を借りた治療もひとつの選択肢です。さらに、黒ずみを予防するために、日常生活では通気性の良い下着を選んだり、締め付けを避ける衣服を選んだりするなどの工夫が大切です。
自分に合った方法で継続することが、黒ずみを薄くし、新たな黒ずみを作らせないためには重要になります。
ふとしたときに気づく「太ももの内側」
お風呂の時など、ふとしたときに気づくのが太ももの内側の黒ずみです。ここもまた、衣類との摩擦や、太もも同士による摩擦圧迫が起こりやすく、知らないうちに肌に負担がかかっている部分です。特に夏場など汗をかきやすい季節は、湿気と熱がこもって肌トラブルの原因になりがちです。摩擦と湿気、そして乾燥という複数の刺激が蓄積することで黒ずみが進行しやすくなります。こまめな保湿や通気性のよい衣類の選択など、小さな工夫によって太ももの内側の黒ずみの改善や予防は可能になります。
デリケートゾーン
デリケートゾーンは特に敏感な場所なため、トイレットペーパーでゴシゴシと強くこすったり、自転車のサドルなどで圧迫されたまま擦れてしまったりすることなどが原因です。
また、月経時にナプキンを長時間着用することで蒸れて痒みが出たり、肌が敏感な方は肌に合わないナプキンを着用することでデリケートゾーンに刺激が加わったりして黒ずみが起こりやすくなります。
自分でVIO部分のムダ毛を自己処理している方は、カミソリなどの刺激によっても黒ずみができている可能性もあります。
実は誰にでも起こる!足の黒ずみの正体とその原因

黒ずみができる代表的な理由について、それぞれみていきましょう。
思い当たる方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。
摩擦と締め付けによる色素沈着とは
摩擦や締め付けによって肌が炎症を起こしてしまうと、その炎症から肌を守るためにメラニン色素が生成されます。

本来であれば、肌のターンオーバーとともにメラニン色素は排出されていきますが、摩擦によって角質が厚くなる角質肥厚を起こしていたり、ターンオーバーが低下していたりすると、排出速度が低下してしまいます。
その間もメラニン色素の生成が続いていると、排出速度を上回ってメラニン色素が蓄積してしまうため、色素沈着ができ黒ずみとして残ってしまいます。

カミソリや毛抜きなどを使ってムダ毛を自己処理しているときには、肌へのダメージが大きくなります。
他にも掻いてしまうことで肌に炎症が起き、そのダメージから肌を守ろうと黒ずみの原因であるメラニンが過剰に生成されます。
なかなか痒みが治まらなかったり、何度も同じ部分を擦るような生活が続くことで、本来であれば肌のターンオーバーと共に排出されるはずのメラニンが排出速度を上回って蓄積され、黒ずみとして残ってしまうことがあります。
特に腕や足などの普段から紫外線にさらされる部分は紫外線からの影響も受け、黒ずみが加速しやすくなるため注意しましょう。
また、美容治療の後や脱毛の後、肌が荒れている時などは肌のバリア機能が低下しているため紫外線の影響を受けやすくなります。
紫外線による黒ずみを作らせないためには紫外線対策が重要です。

色素沈着(しきそちんちゃく、色素沈着症、Hyperpigmentation)とは、色素のメラニンの増加によって、皮膚や爪の一部が黒ずむことである。
引用:Wikipedia – 色素沈着
毛穴汚れや毛穴の開き
肌の直接的な黒ずみとは異なりますが、毛穴の汚れや毛穴の開きによっても黒ずんで見えてしまうことがあります。
肌の古くなった角質が除去しきれていなかったり、汚れやメイクがしっかりと落としきれていなかったりすると、それらが混ざり合って毛穴を詰まらせる角栓という物質ができます。この角栓をケアせずに放置しておくことで段々酸化していき黒ずんでいくことで黒ずみ毛穴ができてしまいます。毛穴に沿ってぽつぽつとできた黒ずみは、遠くから見るとひとつの大きな黒ずみとして見えてしまうことがあるため、肌が黒ずんでいると感じてしまいやすくなります。
他にも、開き毛穴やたるみ毛穴、でこぼことしたクレーター状の毛穴ができている場合にも、それらが影を作ってしまい肌のトーンを下げ、黒ずんでいるように見えてしまいます。

黒ずみが頑固な場合は?美容医療や治療という選択肢も

色素沈着や黒ずみを治すにはケミカルピーリングが一番適しています。その他にも、全身のケアをしてくれる、美白・美肌点滴や高濃度ビタミンC点滴もおすすめです。
ケミカルピーリングで古い角質の除去
色素沈着や黒ずみは肌のターンオーバーが乱れることで古い角質が除去できず、蓄積されていくことが原因で起こるため、ターンオーバーを正常に近づける治療で改善することができます。

ケミカルピーリングは、薬剤を塗布し古くなった角質を溶かして剥離、除去していく治療です。肌が本来持っている傷を治そうとする力を利用し、新しい皮膚を表に出すことで黒ずみや色素沈着の改善ができます。

ケミカルピーリング(chemical peeling)とは、薬剤を使用して創傷の治癒に従って皮膚再生を促す施術、術式のこと[1]。美容や、治療を目的とする。酸性の薬剤を皮膚の表面に塗布し、新陳代謝の悪くなった角質層の結合を緩めることで自然に剥がす治療法である。
引用:Wikipedia – ケミカルピーリング
美白・美肌点滴で内側からケア
色素沈着や黒ずみを内側から改善するにはビタミンCやL-システイン、ビタミンB群が効果的です。
ビタミンCはメラニンを作る元であるメラノサイトを活性化した後、メラニンの生成時に働くチロシナーゼという酵素の働きを阻害してくれます。そのためメラニンの生成を抑制することができます。

L-システインはターンオーバーを正常にしてくれたり、抗酸化作用による肌荒れやニキビの改善や、体の代謝もサポートしてくれるアミノ酸です。
ビタミンB群は体内で補酵素として働き、ニキビを改善したり、湿疹を改善してくれる効果があります。色素沈着ができる前に元となるニキビや湿疹による炎症を抑えることができます。
ニキビや湿疹などを改善することで黒ずみの元になってしまう炎症を抑えることができ、さらには抗酸化作用によってアンチエイジング効果なども期待できます。
ビタミンCはメラニン生成時に働く酵素チロシナーゼの活性化を阻害し、黒色メラニン合成を抑制するとされている。
引用:Wikipedia – ビタミンC
ビタミンB群に含まれている8種の物質は、いずれも生体内において、補酵素として機能することが知られている。
引用:Wikipedia – ビタミンB群
高濃度ビタミンC点滴
高濃度ビタミンC点滴は、高濃度のビタミンCを直接血管内に入れることで、全身にビタミンCが巡り、シミや色素沈着、ニキビの改善などに効果を発揮します。
食事などから摂取するビタミンCは、過剰に摂取した分は吸収されずに排泄されていき、有効に使われない分もありますが、点滴では血液循環で一気に全身に巡るため、体全体の色素沈着などの改善が期待できます。
その他にもビタミンCには、抗酸化作用や免疫力の向上、ストレスに対する抵抗力の向上などの効果も期待できます。
高濃度ビタミンC点滴療法(こうのうどビタミンシーてんてきりょうほう)は、高濃度のビタミンCを点滴することでがん治療に効果があるとする療法[1][2]。
引用:Wikipedia – 高濃度ビタミンC点滴
今日からできる!すぐに始められる黒ずみケア習慣

色素沈着を作らないためには、脱毛で毛を無くしておいたり、紫外線対策で色素沈着の元を働かせないことや色素沈着を排出する働きのターンオーバーを正常に保つことが重要です。色素沈着ができる原因を前述しましたが、作らないためにはその原因を解決することが大事です。
医療脱毛でムダ毛を処理しておく
ムダ毛の自己処理により黒ずみができやすくなることをお話ししましたが、医療脱毛で毛を無くしておくことで自己処理の回数を減らすことができ、黒ずみや色素沈着を予防することができます。
医療脱毛はレーザーを照射して毛乳頭などの発毛組織を破壊します。それにより、栄養が行かなくなった体毛が脱毛されていきます。発毛組織自体を破壊するため、半永久的に毛のない状態を維持することができます。
ただし、脱毛後の肌は軽いやけどを起こしている状態のため、そのまま放置しておくことは黒ずみや色素沈着などの原因になってしまうことも考えられます。脱毛後はしっかりと冷やし保湿を行うことが大事になります。

紫外線ダメージから肌を守る
紫外線によるダメージはシミや色素沈着の元となるメラニンを作るメラノサイトを活性化させます。外出時の日焼け止めはもちろんですが、室内でも窓際にいる時はガラスを通過して入ってくるUVA波があります。UVA波はUVB波に比べて皮膚のより奥の方にまで届き、シワやたるみの原因にもなります。室内にいる時でも紫外線に注意して過ごしましょう。

波長の長いUVAの危険性は近年まで軽視されてきたが、皮膚の加齢、DNAへのダメージ、皮膚がんへのリスクはゼロではない。このうち特に、皮膚の加齢は、波長が長くUVBより深く皮膚の中に浸透し、皮膚の張りを保つ弾性繊維を徐々に破壊する主要因となっている。
引用:Wikipedia – 紫外線
肌のターンオーバーを乱さない心がけ
肌のターンオーバーは20代の若い肌で約28日周期で巡ります。しかし、年齢を重ねるごとに代謝が低下し、ターンオーバーの速度も低下しやすくなっていきます。ターンオーバーを乱さないために大事なことをあげだしたらキリがありませんが、正しいスキンケアや食事の見直し、ストレスを溜めない生活などが重要になります。

日々の生活に取り入れられ、手軽に始めることができるケアをご紹介していきます。
- タンパク質や肌を守るビタミンB群の豊富な食材を意識して摂る
肌を作っているタンパク質は鶏肉や牛肉の赤身、卵などに多く含まれています。ビタミンB群はさつまいもやバナナ、乳製品などに多く含まれているため、これらの食材を意識して摂るようにしましょう。 - 正しいスキンケア
肌を強く擦ることは色素沈着の原因となったり、肌のバリア機能が壊れ乾燥やトラブルを引き起こします。また、普段からメイクをする人はメイク残りがあることでニキビの原因になったりします。その日の汚れはその日のうちに、優しく肌に触れるように汚れを落としてあげましょう。汚れを落とした後はしっかりと保湿するように心がけてください。乾燥している肌は紫外線の影響や外的刺激を受けやすく、ターンオーバーの乱れにもつながります。 - 生活習慣の改善
健康な肌を作るのに睡眠不足やタバコ、アルコールは大敵です。入眠から3時間の間に美肌を作るホルモンが最も分泌されます。より深い睡眠がとれるように、寝る前はゆっくりと湯船につかったり、リラックスする時間をとりましょう。タバコは血流を悪くし、アルコールは肝臓の代謝を悪化するため肌のターンオーバーを乱してしまいます。くすみにもつながるため、これらは避けるようにしてください。

体のいろいろな場所にある黒ずみが目立つときには、専門家に相談してみるのもよいでしょう。
椿クリニックでのカウンセリング
当院では、体の黒ずみでお悩みの方に「ケミカルピーリング」をおすすめしています。
気になる部分に薬剤を塗布することで、古くなった角質を取り除き理想的な肌質へと導くお手伝いをいたします。
当院で扱っているケミカルピーリングは、お肌のお悩みに合わせて3種類の薬剤からオススメの施術方法をご提案いたします。
デリケートな場所にも優しいタイプの薬剤も準備していますので、黒ずみが気になる部分があれば、お気軽にご相談ください。
また、お肌の状態を見させていただき、ケミカルピーリングが適さない場合もありますので、その場合はケミカルピーリング以外での黒ずみや色素沈着の治療を提案させていただきます。
治療の決め方
黒ずみや色素沈着の治療の第一選択としてはケミカルピーリングですが、肌が弱かったりアトピー体質の方にはケミカルピーリングは向きません。そんな時には、美白・美肌点滴や高濃度ビタミンC点滴がおすすめです。
しかし、高濃度ビタミンC点滴もG6PD欠損(低下)症の方は受けることができないため、その場合はケミカルピーリングや美白・美肌点滴の治療というように治療メニューを決めていきます。
まとめ
体の黒ずみは、脇、太ももの付け根、背中、デリケートゾーンなど、皮膚が薄い場所や摩擦などの刺激を受けやすい場所にできやすくなります。
とくにムダ毛の自己処理やニキビなどの影響で起こる色素沈着、毛穴汚れなどによる黒ずみには注意が必要です。
ご自宅でのケアが難しいときには、専門的な施術が受けられる当院までお気軽にご相談ください。
当院では、「ケミカルピーリング」や「美白・美肌点滴、高濃度ビタミンC点滴」で、気になる黒ずみのお悩みに応えます。
まずはお気軽に、無料カウンセリングをご利用ください。
よくあるご質問
下着による摩擦や乾燥、ホルモンバランスの乱れにより黒ずみは現れます。締め付けのない下着を選びデリーケートゾーン用のクリームでの保湿で乾燥を防ぐことが大切です。また、美容クリニックでのピーリング治療・トーニング治療が効果的です。
下着による摩擦・肌の乾燥・ホルモンバランスの乱れ・アトピー性皮膚炎などの原因が考えられます。原因を特定し適切なケアを行うことが大切になります。
デリケートゾーンは皮膚が薄いためメラニン色素が多く存在します。そのため、他の部位よりも黒ずみやすいのです。摩擦を避け保湿など適切なケアをすることで軽減することが可能です。
“紫外線や加齢、ホルモンバランスの乱れ、皮膚炎、摩擦などの刺激などにより、メラニン色素は次々と皮膚の中で生成されますが、正常な皮膚ではターンオーバーによって排泄されていきます。
しかしこのメカニズムがうまくいかなくなると、局所的に色素が沈着したままになってしまい、黒ずみになってしまうのです。”