レーザートーニングは複数回の治療を重ねることで、肝斑を含む肌質を改善するための治療法です。治療する回数や期間、期待する効果など、これらのような疑問を抱えている方の解決になればと思いますので、簡単にですが内容をまとめてみました。
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- レーザートーニングはダウンタイムも少なく厚生労働省認可の機械もあるため、安心して始めることができる治療。
- 肌質改善には1回でも効果を実感することはできますが、肝斑や色ムラの改善には、5回〜20回の通院回数が必要な治療。
- 肝斑・色ムラ改善・肌のトーンアップ・毛穴の引き締めなど、様々な肌のお悩みに効果が期待される治療。
- レーザートーニング治療を中断しても、すぐに元の状態に戻ることはないので、毎日のスキンケアをしっかりしつつ、時々レーザートーニングやその他の美肌治療を行うことがおすすめ。
それぞれの疑問や質問について、椿クリニック医師の田邊先生に確認しながら一つずつ詳しく見ていきましょう。
レーザートーニングを止めると何が起こるの?
まずはレーザートーニングを止めると、どういう肌の変化が起こるのか、椿クリニックの田邊先生と一緒に見ていきましょう。
レーザートーニング中断後の肌変化
レーザートーニングで何をターゲットに治療していたのかにもよりますが、複数回治療した後のシミであれば強い紫外線を長期間浴びるなどしてメラノサイトを刺激しない限り、すぐに元に戻るということは考えられないでしょう。
肝斑の治療にレーザートーニングを使用していたり、薬剤の副作用やホルモンの変化などがあったりした場合、レーザートーニングを中断することでメラニンの生成と排出のバランスが崩れるため、抑えられていた肝斑や色ムラが再び目立つようになる可能性があります。
他にも、レーザートーニングの熱作用によって生成されていたコラーゲンやエラスチンなども、年齢相応の生成量に戻ってしまうため、徐々に肌のハリと弾力が低下するようになります。
レーザートーニングをやめるとメラニン色素がまた増える?
レーザートーニングをやめても、すぐにメラニン色素が増えるということはありません。ただし、薬剤の副作用や慢性的に肌内部で炎症を起こしている場合、やめた後にホルモンバランスの変化があった場合、遺伝的にメラニンが増えやすい場合などは、レーザートーニングをやめることでメラノサイトが活性化し、メラニンの生成が促進されることもあります。
レーザートーニングをやめた後もメラニンを増やさないためには、日々のケアが重要になります。
レーザートーニングの効果的な施術頻度はどれくらい?
「レーザートーニング治療」といっても、肝斑治療・肌の色ムラ改善・肌質改善・ニキビ跡の改善など様々なお悩みで使用します。治療目的によって施術頻度は少し変わってきますが、初めは2週間に1回の頻度から初めて、回数を重ねていくうちに肌悩みが改善してきたら3週間に1回、1ヶ月に1回と段々施術頻度を減らしていきます。
レーザートーニングの治療が短いスパンで進められる理由として、マイルドなレーザーであるというところが関係しています。
強いレーザーを照射した場合、照射部位が炎症を起こしその炎症が治まるまでは次の照射は肌へのリスクが高くなるためできませんが、レーザートーニングはマイルドなレーザーを、均一に照射することができます。そのため、極力炎症を起こすことなく、ターゲットにしたメラニン色素のみを分解していくため、短いスパンでの治療が可能となります。
レーザートーニングとスキンケアの関係
肝斑治療などでは間違ったスキンケアを行うことで、よりシミを濃くしてしまうことがあります。治療中断後も適切なスキンケアを行うにはどうすればよいのか見てみましょう。
日焼け止めは必須!保湿とUV対策が大切!
シミの大敵でもある紫外線は、日焼け止めを塗ることで対策していきましょう。
日焼け止めもSPFが高ければ肌への負担も大きく、クレンジングなどでしっかり落としてから洗顔をする必要があるため、摩擦による刺激も多くなります。
海など日差しの強い場所以外では、SPF30までの日焼け止めを数時間おきに塗ることで、肌への負担を減らし日焼け対策を行う事が良いでしょう。
また、日差しに当たった肌は乾燥しやすい状態なので、朝晩の保湿と共に外出先でも保湿スプレーなどがあれば併用していくことをおススメします。
SPFとは
SPFとは「Sun Protection Factor」の略。日本語で紫外線防御効果を意味し、サンバーン(肌が赤くなる日やけ)の原因になる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標として使われます。
数字が大きいほど紫外線B波(UVB)を防ぐ効果が高く、最大50+(SPFが51より大きい)と表示されます。
引用元:https://jp.rohto.com/(ロート製薬・紫外線対策コラムより)
肌のケアで大切なこと
レーザートーニング中断後もなるべく肌へ刺激を与えないことが大切になってきます。強い刺激やスクラブのある洗顔は避けていただき、保湿クリームや乳液などで肌の水分を逃がさないようにしましょう。
また、ハイドロキノンなどの塗り薬は治療中断後すぐに使用することは出来ません。医師の指示に従って使用することが必要です。
レーザートーニングの止め時
レーザートーニングを中断した後の肌への変化や気を付けることはわかりましたが、結局何回目を目安にすればよいのでしょうか?
肌は個人差が大きいもの。自分の肌を理解する
肌の悩みは人それぞれですし、生活習慣も異なります。
自分の肌は刺激に強いのか、弱いのか。肌に赤みが出やすく日焼けしやすい肌なのか。レーザーなど照射した後は乾燥しやすいのか。など、自分の肌を正しく理解することで、効果的な治療と付き合っていくことができると思います。
どこまで追及する?自分の理想の肌
多くの人は赤ちゃんのような、「シミやシワもなく、モチモチとした柔らかく水分をたっぷり含んだ毛穴一つ見当たらないなめらかな肌」を理想と考える方が多いのではないでしょうか?
確かに赤ちゃんの肌は理想的ですが、手に入れることが難しいのも事実。
「ここまで出来たら満足」と自分でゴールを決めておくことも大切なのではないでしょうか。
レーザートーニングをやめる目安
レーザートーニングの施術頻度が1ヶ月に1回程度になり、ある程度肌の改善が進みそれ以上の改善が緩やかになったあたりが、治療の中断を考えるタイミングと言えるのではないでしょうか。
レーザートーニング施術での症例写真や、使用する機械など、さらに詳しい情報はこちらのレーザートーニングのページをご覧ください。
レーザートーニングを中断した後の美肌治療は何がいい?
ここでは、田邊先生に直接お聞きしたいと思います!
平田
田邊先生、レーザートーニングについて色々わかってきましたが、レーザートーニングを中断した時は他の治療をやらない方がいいのでしょうか?
田邊先生
いいえ。レーザートーニング中断後もその他の治療を継続される方は、たくさんいらっしゃいますよ。
平田
でも、何をすればいいのかわかりません・・・。
田邊先生
そうですね。まずは医師に診察で相談することが一番良いでしょう。
肌状態を確認した上で判断しますので、何が必要か知ることができますよね。
平田
自分で判断してシミがまた出来てしまったら悲しいですもんね・・・。
でも、できればクリニックには通わず自宅でケアしていきたいのですが、それはどうですか?
田邊先生
肌状態もみなさんそれぞれですし、ライフスタイルもみなさん違うと思いますので、ご自身に合った進め方が良いと思いますよ。正解は一つではないので、医師とのカウンセリングでしっかり決めていきましょう。
平田
わかりました!田邊先生ありがとうございます。
レーザートーニング中断後におススメの美肌治療
レーザートーニング治療を選ぶ理由の多くは、肝斑治療・肌の色ムラ改善・肌のきめの改善などが多いと思われます。
肝斑治療をされている方の中には「シミが気になるけど肝斑があるからフォトフェイシャルができない」という方も多くいらっしゃいます。
そのような方は肝斑が落ち着いた中断時期がおススメです。
レーザートーニング以外の色ムラ改善治療は?
肌の色ムラや肌のきめの改善を望まれる方はピーリングやマッサージピールなどもおすすめです。
また、ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬も医師の指示を守って使用すると、効果的に作用します。
シミの原因であるメラニン色素を制御するハイドロキノンと、出来てしまったメラニン色素を外へ押し出していくトレチノインの両方を併用することが効果的です。
椿クリニックではハイドロキノンとトレチノインの処方が可能です。 ハイドロキノンは当日お渡しすることが可能ですが、トレチノインは消費期限が短いためクリニック発注後、後日取りにいていただく形になります。
日本人を対象とし行われた研究で、6か月後に治療効果がエクセレントあるいはグッドと判断されたのは、肝斑で約27%、老人性色素斑で約78%であった
トレチノイン参考元:Wikipedia
外用薬ではハイドロキノンと呼ばれることのほうが多い。ヒドロキノンは、その強力な漂白作用を利用したもので、シミ取り剤として皮膚科などで処方されるほか、薬局などでヒドロキノン配合の軟膏・クリーム等が市販されている
ハイドロキノン参考元:Wikipedia
レーザートーニングを中断した後気を付ける事
頑張って手に入れた綺麗な肌を少しでも長く維持するためにはどうすればよいのか見てみましょう。
肌の健康に気を配る
健康な肌を維持するためには次の6つが大事になります。
- 紫外線対策をしっかりとする
- 肌に優しいクレンジングを使用し、過度に皮脂を取り除かない
- 肌に十分な水分を与え乾燥を防ぐ
- 肌の状態に応じて内服や必要に応じて美肌治療を取り入れる
- 食事や睡眠に気を付け、健康的な生活を心掛ける
- 禁煙する
健康な肌とは、肌の水分と油分がバランス良く保たれ、肌のキメが整い弾力があり、血色がよくくすみ感のない肌を指します。また、肌トラブルがなく肌本来の持つ力をしっかりと発揮できている状態が健康的で美しい肌と言えます。
肌が本来持つ力とは、紫外線や外的刺激によるダメージから肌を防御することができ、栄養や水分の代謝を調節したり、体温を維持したりすることができる状態です。
この肌本来の力を十分に発揮するためには、表皮の細胞が規則正しくレンガのように積み重なっている構造が理想的です。
構造が乱れることで水分が肌から出ていきやすくなり乾燥し、外的刺激も受けやすくなります。また、肌の水分を保持しようと角質層が厚くなり、結果肌のごわつきやくすみなどにもつながります。
健康な肌を維持するためにはまず、保湿と紫外線対策、内側からは食事でたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂り入れるようにしましょう。
睡眠不足やストレス、喫煙などで発生する活性酸素は体をサビさせてしまう原因となります。活性酸素はメラノサイトにも影響を与えるため、せっかくレーザートーニングで綺麗になった肌もすぐにくすんでしまうことにもなりかねません。
日々の生活習慣が乱れている人は見直すようにしてみましょう。
美肌は1日にしてならず
人は皆、生まれたときは健やかで美しい肌をしています。その肌は日々の生活習慣や外的刺激にさらされること、乱れた食生活を続けることなどで長い年月をかけてダメージを受けていきます。そのダメージを受けた肌を健やかで美しい肌に戻そうと思うと、同じだけ年月をかけてケアしていく必要があります。
日々、様々なダメージを受けて過ごしている私たちは、コンディションの良い時もあれば悪い時もあります。
体調が悪くなれば肌にも影響は出てきます。
手入れを怠ると、それも顕著に表れてしまいます。
毎日のちょっとした肌の変化に一喜一憂することなく、少しずつの積み重ねで健やかで美しい肌を手に入れましょう。
レーザートーニングは高い?続けるための費用は?
レーザートーニングはクリニックでの治療ですが、保険診療ではなく全て自費診療となります。
続けていくにはそれなりの費用がかかってきますので、費用についても考えてみましょう。各種料金はこちらのページをご参照ください。
レーザートーニングのコストについて
レーザートーニングは顔全体1回の料金がだいたい1万円台〜3万円台ぐらいが相場といえるでしょう。
クリニックによってはオプションの料金も含まれていたりと様々です。
多くのクリニックでは1回の料金だけでなく、5回以上のコースがある所も多く、1回ずつ続けるよりも安く治療を受けることができます。
レーザートーニングは回数が必要な治療のため、コースで治療を始めていく方が費用を抑えることができてよいでしょう。
椿クリニックでは以下の料金でご用意しています。
レーザートーニング | 1回(税込) |
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トライアルプラン | ¥5,445 |
顔 | ¥8,250 |
コースは5回・10回・15回とご用意しており、1回あたりの料金が通常の1回の料金と比べ最大で1,650円もお得になります。初めて当院でレーザートーニングを受ける方はトライアルプランからのスタートをおすすめしますが、経験したことのある方はコースの方がお得になりますので、気になる方は一度椿クリニックにお問い合わせください。コースをご契約された方には嬉しいプレゼントもございます。
お顔以外にも体のレーザートーニングもご用意しておりますので、体の黒ずみ等が気になる方はお問い合わせください。ホームページにも詳しく紹介しております。
レーザートーニング中に必要なもの
レーザートーニング治療中には日焼け止めや保湿はマストアイテムとなるため、日々のスキンケア用品も必要となります。
その他にもトラネキサム酸やシナールなどの内服薬を併用することで、より炎症のリスクを抑え、メラニンの排出を助けてくれるためおススメですが、費用は少しかかるようになるでしょう。
美肌を手に入れるための予算計画を立てましょう
美肌を手に入れるために必要な回数や費用などは、医師に直接肌を見てもらい診断を受けることで、おおよその目安を知ることができます。
ご自身が検討しているクリニックのホームページを見ることで、価格の比較をおこなうことができます。また、無料カウンセリングを行っているクリニックも多いので、直接カウンセリングに行き、実際に医師に肌状態を見ていただくとよりイメージがつきやすくなります。
肌状態も個人差がありますので、医師の診察でしっかりと肌を見てもらうことがおススメです。
レーザートーニング治療のまとめ
最後に、レーザートーニング中やレーザートーニングを中断したときに起こりうるリスク・リスクの回避など、レーザートーニングについてのまとめを見ていきましょう。
レーザートーニング中に気を付ける事
レーザートーニングを行う中でも注意点を見ていきましょう。
- レーザートーニングは、日焼け直後や重度の日焼けの場合施術を受けられない可能性があります。レーザートーニングの予定がある場合は、日焼けに気をつけて過ごさなければなりません。
また、赤みや皮むけが起こる化粧品を使用している場合は、施術予定日の1週間以上前から使用を中止する必要があります。
その他にも、当日の肌状態によっては、医師から施術許可が下りない場合もあるので気を付けなければなりません。
- レーザー照射中は輪ゴムではじかれたようなパチパチというような刺激があります。レーザーは黒いものに反応しますので、施術前に剃毛することで刺激を軽減することができます。
- レーザー照射後は肌に赤みが出たり、熱感を感じることがあります。
パックなどで冷やすことで赤みや熱感はひいていきます
- 敏感な方はレーザー照射後、かゆみや乾燥を感じる事があります。
十分な保湿やかゆみの部分を冷やしていただく事で軽減していきます。
- レーザートーニング治療後1週間〜2週間は肌が敏感になっているため、紫外線の強い場所などには行くことができません。
予定を確認してから治療を受けることが必要です。
レーザートーニングを中断した時に気を付ける事
レーザートーニングを中断した時は、肌へのケアの方法や食事内容に気を付け過ごす必要があります。特に気を付けることを見ていきましょう。
- レーザートーニングを中断した場合、肝斑やシミが再発する可能性もあるので、毎日のお手入れがとても大事になります。
肌になるべく刺激を与えないように、クレンジングや毎日の化粧、スキンケアの際は強く擦らない・強くたたかないように気をつけてお手入れを行ってください。
- レーザートーニング中はレーザーの熱作用によるコラーゲンの生成がありましたが、レーザートーニング中断後は、本来のコラーゲン生成量に戻ってしまうため、肌のハリの減少や、毛穴の開きが目立つようになる可能性があります。
肌の代謝を落とさないようにするために、しっかりと保湿をし、食事から良質なタンパク質を摂取する必要があります。
- レーザートーニングで改善していたニキビやニキビ跡も、新たなニキビ出現と共に新しくニキビ跡が残ってしまう可能性があります。正しい洗顔とスキンケアで皮脂のコントロールとターンオーバーを正常に保つ必要があります。
皮膚科医と共にリスクを管理する
医師へしっかりと自身の肌状態を説明し、コミュニケーションをとることで、正確に肌診断を行うことができます。自宅でのスキンケアを含む生活習慣が大きく関わってきますので、きちんと医師へ伝えることも必要でしょう。
それらを正確に伝えることで、レーザーの出力や通院回数など適切な治療期計画を立てることができるでしょう。
治療が始まってからも、定期的に医師やクリニックにフォローアップしてもらうことで、肌に起こるトラブルや、これから起こりうるリスクを知ることができ、リスクの軽減や回避を行うことができます。
あとは、自分自身が肌の変化に気を配り、フォローしていく事で綺麗な肌を維持出来るのではないでしょうか。
まとめ
最後に、レーザートーニングはダウンタイムも少なく厚生労働省認可の機械を使用しているクリニックも多いので、安心して始めることができる治療のひとつです。
肌質改善には1回でも効果を実感できますが、肝斑や色ムラの改善には、5回〜20回の通院回数が必要な治療となります。
肝斑・色ムラ改善・肌のトーンアップ・毛穴の引き締めなど、様々な肌のお悩みに効果が期待される治療ですが、レーザートーニング治療を中断しても、すぐに元の状態に戻ることはないので、毎日のスキンケアをしっかりして頂き、必要に応じて内服の併用や、時々メンテナンスとしてレーザートーニングやその他の美肌治療を行うと良いでしょう。