しっかり洗っているのに、毎日保湿しているのに、でも黒ずみが気になる。もしかすると、脇のケアに足りていないものがあるのかもしれません。
このコラムでは、気づかずに放置してしまい、知らず知らずのうちに濃くなってしまう黒ずみの原因と、肌にやさしく働きかける自然由来のピーリングによる改善方法をご紹介します。これまでのケアを少し見直すだけで、肌も気持ちも、きっと変わっていきます。
あなたの脇ケア、見落としていませんか?黒ずみをつくらないためのピーリング習慣

この記事を読んでわかること
- 脇の黒ずみの主な原因は摩擦や炎症、紫外線などでメラニンが蓄積する色素沈着です。ムダ毛処理や強い洗浄が原因となることが多いです。
- 誤ったケア(洗いすぎ・保湿不足・刺激の強い製品使用)などが肌のバリア機能を壊し、黒ずみを悪化させる要因となります。
- グリコール酸や乳酸、サリチル酸などのケミカルピーリングは古い角質を除去し、ターンオーバーを促進することで色素沈着を改善できます。
- ケミカルピーリング後は保湿・紫外線対策が重要です。レーザートーニングとの併用や継続的なケアで脇の黒ずみ改善効果が期待できます。
目次
脇の黒ずみの原因とは?

黒ずみの原因である色素沈着は、シェービングなどによる長期間の摩擦、慢性的な炎症、紫外線の影響などにより起こります。また、メラニンの生成と排出のバランスが崩れるとメラニンが蓄積され色素沈着が生じます。このメカニズムを知り、適切なスキンケアで予防、ケミカルピーリングで改善を目指しましょう。
脇の黒ずみが生じるメカニズム
脇や肘、膝などが黒っぽくなる黒ずみは色素沈着が原因で起こります。
色素沈着は肌を長期間強く擦ったり、ニキビなどの触り過ぎで炎症が長く続くことや、紫外線によるものなどがあります。
色素沈着の原因となるメラニンは、外的刺激から肌を守ろうとメラノサイトが働くことで作られます。通常、肌のタ-ンオーバーとともにメラニンは排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れたり、何らかの原因でメラニンの生成と排出のバランスが崩れることで、排出されなかったメラニンが蓄積され色素沈着となります。
脇の黒ずみの主な原因は、ナイロンなどの硬い繊維のタオルでごしごしと洗うことや、ムダ毛処理のための頻繁なシェービングなどが考えられます。

日常生活での黒ずみを促進する要因
ムダ毛処理のためのシェービングや毛抜きによる毛の処理が、肌表面や毛穴の炎症を引き起こします。炎症が治まる前に次のムダ毛処理をしてしまうことは、慢性的な炎症につながります。炎症はメラノサイトを活性化させるため黒ずみを促進してしまいます。
他にも、強い化学成分を含む肌に合わないデオドラントや制汗剤の使用、保湿が不十分で乾燥による外的刺激を受けやすい肌状態になっていることなどがあります。
参考:ロート製薬 「黒ずみ(色素沈着)」の原因・症状、予防法を解説より
防止と改善のための日々のケア
黒ずみを防止するために、まずは肌への刺激を減らすようにしましょう。
頻繁にムダ毛処理を行っている人は、医療脱毛でムダ毛を無くすことで、シェービングなどによる炎症を減らすことができます。
ナイロンなどの硬い繊維で体を洗っている人は、綿素材などの優しいものに変えてみてください。
十分に保湿がされている肌は、バリア機能がしっかりしているため、外的刺激を受けにくくなります。脇は普段気を付けて保湿をしない部分ではありますが、衣服などによる摩擦を受けやすい部分でもあるので、黒ずみが気になる人はお風呂上りに脇も保湿するように心がけましょう。
一度黒ずみになってしまうと、スキンケアでの改善には果てしない時間が必要となります。そのため、ケミカルピーリングなどの治療を活用することも綺麗な脇になるためのひとつの手段です。
色素沈着は、日焼けによって痛んだり、薬品による影響を受けたり、ニキビなど、何らかの原因で発生した皮膚の炎症や皮膚の損傷が原因となる。
引用:色素沈着 – Wikipedia
色素沈着の原因は多くの場合,炎症後色素沈着でメラニンが過剰に生成されることである。
ケアをしてるのに黒い人が見落としがちな脇ケアの盲点

脇のケアをしっかりとしているのに、なぜか黒くなっていく、なかなか黒いのが改善しない、とお悩みの方、実はそのケアが間違っているのかもしれません。
洗浄しすぎてバリアを壊していませんか?
清潔にした方がいいから、黒ずみを薄くしたいから、と頻繁にごしごしと洗浄しすぎて、皮膚のバリア機能を低下させている可能性があります。
皮膚は角質層の潤いと皮脂のバランスが保たれていることで、バリア機能が維持されます。しかし、必要以上に洗浄してしまうと皮脂が取れすぎてしまい、肌が乾燥しやすくなってバリア機能が低下していきます。バリア機能が低下した肌は、摩擦や紫外線などの刺激を受けやすくなり、過剰にメラニンが生成されてしまうことで黒ずみができてしまいます。

洗浄成分の強い洗浄剤を使用して洗うことでも、バリアは壊されやすくなってしまうため、肌に優しい成分の洗浄剤を使用し、優しく手で洗うようにするといいでしょう。
保湿不足が黒ずみを悪化させる理由
保湿不足の肌は、乾燥によって水分と油分のバランスが崩れバリア機能が低下しやすくなります。これによって衣服による摩擦や、外部からの刺激を受けやすくなり、メラニンが過剰に生成されて黒ずみができてしまいます。
また、刺激から肌を守ろうと角質が厚くなる角質肥厚になってしまう可能性があり、角質肥厚になってしまうと肌のターンオーバーが低下してしまいます。角質肥厚が起きるだけでも、肌はくすみ黒ずみを助長してしまうようになりますが、さらにターンオーバーを遅延させてしまう原因にもなるため、排出よりも生成が上回って黒ずみが強くなってしまいます。
肌のバリア機能の維持に加え、ターンオーバーを維持するためにも、しっかりと保湿を行うようにしましょう。
肌に合っていないケア用品の落とし穴
しっかりと保湿はしているけれど、なぜか黒ずみができてしまう場合、ケア用品が肌に合っていない可能性があります。
肌に合わないケア用品の使用によって、肌が刺激を受け炎症を起こしている場合、知らず知らずのうちにメラニン色素が生成されている可能性があります。特にアルコールが含まれている製品や、レチノールなどの刺激の強い成分が含まれている製品は、肌が弱い人や敏感肌の人が使用した場合、状態によっては刺激を受けやすくなることがあります。また、カミソリなどを使用してムダ毛処理をした直後に、刺激の強いケア用品を使用することでも炎症が起こりやすくなるため、使用するケア用品や使用するタイミングなども、黒ずみのケアには重要です。
脇の黒ずみと戦う自然の力 – グリコール酸ピーリングの秘密

グリコール酸ピーリングは、天然素材から得られるグリコール酸を使用しており、皮膚の角質層に浸透しやすい特性を持っています。しわ、ニキビ、色素沈着の改善に有効で、肌のターンオーバーを促進し、健康的な肌へと導きます。
グリコール酸ピーリングの基本と肌へのメリット
グリコール酸ピーリングに使われるグリコール酸は、さとうきびやパイナップルなどの天然素材に含まれている自然由来成分です。
皮膚への浸透性に優れており、しわやニキビ、色素沈着などの改善に使われます。グリコール酸には皮膚の古い角質を除去する作用があるため、肌のターンオーバーを正常に戻してくれます。
砂糖に関する作物サトウキビ、テンサイ、パイナップルなどに天然に含まれる。
引用:グリコール酸 – Wikipedia
外用では、皮膚への透過性が優れているため、皮膚科でのケミカルピーリングでは20-80%の濃度、家庭用スキンケアでは10%以下の濃度で使われており、皺やニキビ、色素過剰などを改善する効果があるとされている。皮膚に使用すると、グリコール酸は表皮の上層と反応し死んだ皮膚細胞の脂質の結合力を弱める。これにより新しい皮膚細胞が露わになることになる。
グリコール酸ピーリングで黒ずみにサヨナラ
グリコール酸ピーリングは古くなった角質を除去してくれる作用があるため、ターンオーバーとともに皮膚の表面から少しずつメラニンを排出してくれます。また、角質を除去する効果で肌のごわつきやざらつきがとれ化粧水などの成分を浸透させやすくなります。保湿成分を入れやすくなると、乾燥肌を防ぐこともできます。

ラクトピーリングで優しく黒ずみケア

乳酸ピーリングは、天然由来の乳酸を使用したマイルドな薬剤で、特に敏感肌や肌の弱い方に適しています。また、肌の保水力を高め、外的刺激からの保護バリア機能を強化することで、肌の健康と美しさを維持する助けとなります。
乳酸の優しいピーリング効果と肌への利点
ラクト(乳酸)ピーリングは天然の乳酸を主成分とした比較的マイルドなピーリングです。天然の成分を使用しているため、他のピーリング剤と比べると肌に優しく、肌の弱い方や敏感肌の人に適しています。
また、2020年6月に行われた第45回日本香粧品学会にて、乳酸がピーリング効果のみならず、表皮内部からの保湿に関係するタンパク質の量を上昇させることにより、角質層の水分量を向上させることがわかりました。角質層の保水力が上がることで外的刺激から守るためのバリア機能の回復も期待できます。
ラクトピーリングによる黒ずみ解消法
ラクトピーリングは角質を除去し肌のターンオーバーを正常にしてくれるため、肌に蓄積されたメラニン排出作用が期待できるとともに、メラニンの元であるチロシナーゼの生成を抑制する効果もあります。そのため、高い美白効果が期待でき、色素沈着(黒ずみ)の改善に効果的です。バリア機能の回復も期待できるため、新たな色素沈着も抑制できます。
乳酸は単独か、アルファヒドロキシ酸と併用され副作用が少ない[3]。
引用:Wikipedia – ケミカルピーリング
サリチル酸マクロゴールピーリングで効果的な黒ずみケア

サリチル酸の脂溶性の成分は毛穴の汚れや皮脂を効果的に取り除くため、ニキビ治療に広く用いられています。また、純粋なサリチル酸は強い酸性を持つため、マクロゴールという基剤を混合することで皮膚への安全性が高まり、広範囲の皮膚トラブルへの対応が可能となります。
自然界から得られるサリチル酸のパワー
サリチル酸は、樹木の柳由来の成分で作られています。脂溶性のため、毛穴の汚れを取り除く効果があり、ニキビケアに使われることが多い薬剤です。
サリチル酸のみでは皮膚を腐食させるほど強い酸性の成分ですが、マクロゴールという基剤と混ぜ合わせることで、安全に使用できるようになっています。
サリチル酸の黒ずみへの作用
抗炎症作用があるため、炎症による色素沈着(黒ずみ)の場合、早い段階から治療を始めることで色素沈着が強くなるのを防いでくれます。
サリチル酸は角質を溶かし、ターンオーバーを正常にする作用もあるため、蓄積されたメラニンを排出し色素沈着の改善にも役立ちます。
サリチル酸には皮膚すらも冒す作用があり、これを利用し、皮膚の角化病変に対して外用薬として使用される場合はある。
引用:Wikipedia – サリチル酸
あなたの肌に最適なピーリング方法を選ぶ

椿クリニックでは、個々の肌状態や悩みに応じて使用するピーリング剤を選択します。また、より効果を実感したい方にはカスタマイズしたスキンケアプランを提供しています。
脇の黒ずみに最適なピーリング剤は?
椿クリニックでは個人の肌状態や悩みに合わせて使用するピーリング剤を選択しています。
脇の黒ずみにはラクト(乳酸)ピーリングを使用することが多いです。
主な成分 | 肌へのメリット | 適した主な肌悩み | |
---|---|---|---|
グリコール酸 | サトウキビなどの天然素材 | 角質除去能力が高いためターンオーバーを正常に戻しやすい | シミや色素沈着(黒ずみ) 脂性肌 |
ラクト(乳酸) | 天然の乳酸 | マイルドな薬剤のため肌が弱くても安心して使える 保水力UP、美白効果 | シミやくすみ 色素沈着(黒ずみ) |
サリチル酸マクロゴール | 樹木の柳由来の成分 | 角質層のみに強く作用し脂溶性の薬剤のため毛穴の汚れを除去する | ニキビ肌 |
どのピーリング剤にも古くなった角質を除去しターンオーバーを整えてくれる効果があるため色素沈着(黒ずみ)の改善に効果的です。その中でも、ラクトピーリングは美白効果や保水力をアップしてくれる効果があるため、脇の黒ずみ改善に選択されることが多い薬剤です。
脇のピーリングを皮膚科で受けるメリット
脇の黒ずみが気になる場合は、美容皮膚科でのケミカルピーリングによるケアが効果的です。脇の色素沈着は、摩擦や自己処理による刺激、保湿ケアの不足などが原因で起こることが多く、スキンケアのみで改善しようと思うと長い時間がかかります。また、メラニンが蓄積している深さによっては、スキンケアだけでは改善が難しいケースもあります。
そこで、色素沈着の改善に効果的なケミカルピーリングで古い角質を取り除き、黒ずみを改善すると同時に、脇の美白も目指せます。
自宅での脇の保湿ケアや美白クリームなどを併用しながら、脇のケアを進めていくことが、黒ずみの改善には大切です。
脇の黒ずみ改善のための併用治療
ケミカルピーリングのみでも黒ずみ改善への効果は期待できますが、より早く改善したい場合には、レーザートーニングとの併用をおすすめしています。
レーザートーニングは主に肝斑の治療を目的としている機械で、炎症を起こさせないレベルのレーザーで少しずつメラニンを分解し肌のトーンをアップする治療です。
脇のレーザートーニングは1回¥8,250(税込)でご用意しています。
ケミカルピーリングとレーザートーニングは1週間空けていただければ施術が可能なため、交互に治療することでより短い期間で黒ずみを改善することもできます。
ピーリング後のケア – 美しい肌を保つ秘訣

ケミカルピーリング後の肌ケアは、継続的な美肌効果を得るために非常に重要です。正しいケアで色素沈着(黒ずみ)の改善を目指しましょう。
ピーリング後の肌ケアの重要性
ケミカルピーリングの後は、角質が除去されるためお肌が乾燥しやすくなります。しっかりと保湿し、刺激を与えないように優しくケアするようにしてください。また、紫外線による刺激を受けやすくなります。脇は普段は紫外線の当たる部位ではありませんが、夏場水着を着る機会があったり、キャミソールなどで外出したりする場合にはしっかりと紫外線対策をするようにしましょう。
角質が除去され毛穴に様々な成分が入りやすくなっています。肌トラブルを避けるため施術後1週間ほどは制汗剤の使用は控えるようにしましょう。
長期的な肌の健康と美しさの維持
色素沈着(黒ずみ)は色の濃さにもよりますが、最低でも5回ほどはケミカルピーリングで様子を見る必要があります。また、脇は日常的に衣服などで摩擦を受けやすい部位のため、根気強く治療を進めていく必要があります。
しかし、色素沈着(黒ずみ)は早い段階での治療で比較的綺麗にすることも可能なため、色素沈着(黒ずみ)が気になる人は早めに治療に取り掛かるようにしましょう。
まとめ
脇の黒ずみは日常的な刺激が原因で色素沈着になり、乱れたターンオーバーによってメラニンが排出されないことで起こります。ケミカルピーリングは自然由来の成分で、肌質や悩みによって使い分けることができ、古くなった角質の除去とともにターンオーバーを整えメラニンを排出することで、黒ずみの改善が期待できます。
より早いペースで黒ずみを改善したい人は、カスタマイズした治療プランのご提案もしているので、気になる人は椿クリニックにお問い合わせください。
よくあるご質問
脇の黒ずみをなくす方法はいくつかありますが短期間では難しいです。日常的なケアとして保湿や摩擦を避けるため体を洗う時は優しく洗ったり、美白成分を含むクリームやローションを使用することも効果的ですが、自宅ケアだけでは時間がかかるので、美容クリニックでピーリングやレーザー治療を同時に行っていくとよいでしょう。
ワキが黒ずんでしまう原因には、脇の毛を処理するときにおこる摩擦や乾燥、ホルモンバランスの乱れ、衣類のこすれなど様々です。黒ずみの原因を減らすには、摩擦を減らし保湿ケアをしっかり行うことが大切です。セルフケアとして美白クリームの使用や、美容クリニックでのピーリングやレーザー治療が黒ずみの改善に効果的です。
脇をカミソリで剃ったり、ワックス脱毛などを頻繁に行うと黒ずみの原因となってしまします。これは剃毛やワックスによる肌への摩擦や刺激が原因となっているためです。対策としては、医療脱毛で毛を減らしセルフケアの頻度が少なくなると肌刺激が減り黒ずみを予防することができます。
医療脱毛によって脇の黒ずみを改善することは可能です。医療レーザー脱毛は、毛根を破壊し半永久的に毛が成長することがないので剃毛による摩擦や刺激を減少することができます。これにより、黒ずみの原因となる色素沈着を防ぎ黒ずみを改善することができます。